安倍晋三総理大臣が、とてもじゃないですが、総理大臣とは思えないような発言をしています。

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朝日新聞 6月13日) 
 

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>>みなさん、「気をつけよう、甘い言葉と民進党」であります。
>>だまされてはいけません。



この言葉選びだけでも、「これが総理大臣の発言か!?」と驚かされますが、「甘い言葉に気をつけよう」って、あんたが言うか!!?


安倍総理の「甘い言葉」の数々


「アベノミクスで2020年にGDP600兆円」なんて言ってますが、そのためには毎年3%超の経済成長を続けなければなりません。1992年以降、そんな高い成長率は1度だってありません。そのような数字を実現するためには、極端な物価上昇を招く恐れがあると指摘する専門家もいます。まさに「甘い言葉」の典型でしょう。


かつて福島原発について「全電源喪失は起こり得ない」いう甘い言葉を吐いたこともありました。


2020年五輪の招致の時にも、福島原発について「アンダーコントロール」なんて世界に向けて発言しましたが、それから数年たった今も、凍土壁は機能しておらず、汚染水対策も終了しておりません。

そう批判されると「アンダーコントロールとは、状況を把握し、その対処を行っているという意味だ」と言いだしました(2013年10月)。under contol に「状況を把握して、その対処行っている」という意味などないことは言うまでもありません。またもや「甘い言葉」を全世界に向けて吐いたのです。


2012年の選挙で、将来的に原発に依存しない社会を目指す」約束したにもかかわらず、公明党は「可能な限り1年でも早く脱原発を目指す」と言っていたにもかかわらず、選挙後には「原発は重要なベースロード電源」と公約を平然と撤回


安保法案の時には、「リスクは減る」「より平和になる」と甘い言葉を連発

ジャーナリストの池上彰氏は著書の中で、

「安倍首相は国会で自衛隊員のリスクは高まらないと言いました。そんなことはあり得ません。自衛隊員のリスクは明らかに高まるわけです。『それを承知でこの法律を作るんじゃないの?』という話です。リスクが高まらないなんて詭弁です

と批判しています。


「三本の矢」という甘い言葉のキャッチフレーズを掲げ、それが予定通り上手くいかないと、その総括をしたり、失敗したと認めたりしようとはせず、「道半ば」という甘い言葉を用い、「新三本の矢」という甘い言葉で、旧三本の矢への批判を無視しました。


つい先日も、2014年の総選挙の際に「アベノミクスなら、2017年に消費増税を出来る環境を必ず整えることができる」と「断言」「誓い」という言葉まで用いて約束していたにも関わらず、その状況を達成できなかった現状を、「失敗」という言葉は決して使わず、、あたかも国民生活に寄り添った判断であるかのように装い、「新しい判断」という甘い言葉を用い誤魔化しました。

さらに、「国民に信を問う」と言いますが、「増税して負担をかけるので信を問います」なら理解できますが、「野党も増税延期と言っていますが、与党も増税延期することにしました。信を問います」では意味不明です。この「国民に信を問う」という表現も、あたかも国民に寄り添っているかのように装う「甘い言葉」でしょう。


そして何よりも「一億総活躍社会」という典型的「甘い言葉」。そんなキャッチフレーズとは裏腹に子供を保育園にも入れられない現状。ブログがそれを指摘し、世論が沸き、国会で質問される、「匿名の書き込みだから事実かどうか確認できない」と、世間が何に共感し、沸いたのかも理解できない発言を披露。


安倍総理は、これまでさんざん「甘い言葉」を使い続けてきました。そして、現在進行形で使い続けています。その男が、「甘い言葉に気をつけよう」「騙されてはいけません」って、ギャグにもなりません。



「共産党は自衛隊を解体させる」という嘘


さらに、安倍総理はこう続けます。


>>共産党は綱領に日米同盟を廃棄すると、
>>そうはっきり書いています。
>>先般の熊本、そして大分の地震において、
>>救命救援のために自衛隊の皆さんが昼夜をわかたず、
>>頑張ってくれた。共産党はその自衛隊を解散する、
>>こう綱領で述べています。
>>野党候補に一票を入れることは、
>>この主張に、その考え方に力を与えることに他ならないのであります。


なんか先日の地震を政治利用し、そこで活動した自衛隊を自民党の手柄かのように利用している感じがして嫌なのですが、ここで安倍総理は「共産党は自衛隊を解散すると綱領で述べています」と言っています。

確かに綱領にあるのは事実です。しかし、共産党は、「参院選での野党共闘にはもちろん、政権構想として共産党が提唱している『国民連合政府』においても、安保条約の廃棄や自衛隊の解消を持ち込まないと明言しているのです(共産党HP参照)。

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それを、今回、民進党や共産党を含む野党統一候補に票を入れれば、「震災の時に活躍してくれた自衛隊まで解散させられてしまうぞ」と宣伝して、野党候補に票を入れないように訴えるのは、嘘つきと言わざるを得ません。


「騙されてはいけません」と発言した直後に、このような大嘘発言をするというのは、怒れるのも呆れるのも通り越して、何と表現すればいいかもわかりません。本当にこんな人物が、この国の総理大臣なのでしょうか。いえ、それ以前に、国民の代表たる政治家なのでしょうか。国民の代表どころか、国民の風上にも置けないと思うのですが。



「甘い言葉に気をつけよう」
「騙されてはいけません」

その通りです。

安倍総理の甘い言葉や、嘘を用いた他党批判に騙されてはいけません。




・6月14日追記


ここで安倍総理は、共産党が「自衛隊を解散する」と綱領に書いていることについて、「熊本・大分の地震で救命救援のために自衛隊が働いてくれたのに、その自衛隊を解体する気か」という論法を用いていますが、本当に卑怯極まりないと思います。

救命救援なら、自衛隊が無くなったとしても、消防の拡大組織みたいなもので、災害復興専門の組織を作るという考え方もあるはずです。事実、レスキュー隊は今でも存在しているわけですからね。災害復興部隊が憲法に触れるわけはないので、共産党だって、それに反対するわけがないんです。

「自衛隊が解散したら、日本の防衛が危なくなるぞ」と主張するなら理解できます。しかし、「地震で救命・救援活動をしてくれた自衛隊を解散する気か」という論法は、あたかも野党が救命・救援活動を軽視しているかのような印象操作を目的としていることは明白です。

「自衛隊は違憲だ」と主張と災害復興は別問題なのに、それを混同して、自衛隊に反対することは被災者の命を軽視することだ、けしからん、という飛躍した論法を用いているのです。

もし、共産党が、「自衛隊は違憲組織だから動いてはならない。災害復興もしてはならない」と言ったのなら、「被災者の命よりも、自分たちの政治主張の方が大事なのか」と非難するのは理解できますが、共産党は災害復興に自衛隊を利用することは

>>大規模災害にみまわれるなど、必要にせまられた場合には、
>>可能なあらゆる手段でこれを排除する一方策として、
>>そのときに存在している自衛隊を活用するのは、
>>国民に責任を負う政府の当然の責務です


としていて、全く反対していないのです(共産党HP)。

共産党のネガキャンのために、被災地の復興を持ち出して誤った印象操作を行おうとする安倍総理は、まさに被災者を自分の政治主張に利用している典型例だといえましょう。

先日、上念司氏が、「脱原発派は災害復興への思いを共有していない」というデタラメなネガキャンを行ったのを紹介しましたが、安倍総理も、上念氏と同じ思考で同じ論法を用いています。

安倍総理は「甘い言葉に騙されるな」と、特大ブーメランとしか思えない発言をしましたが、甘い言葉だけでなく、被災者を利用して、実態と異なる印象操作まで用いて、国民を騙そうとしています

私は戦後の国会議員で、これほど卑怯な嘘つきを他に誰一人として知りません。これほど国民の代表にふさわしくない男が、よりにもよって総理大臣になっている現状は、戦後かつてなかった日本の危機であると言ってよいでしょう。


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