今上天皇の「お言葉」が話題になっております。全文は宮内庁HPで読むことができます。マスコミ各社は「生前退位の意向」として大きく報じました。

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読売新聞

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朝日新聞

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毎日新聞


「お気持ち」の全文を読めば、直接的な「退位」という言葉は使っていないものの、身体的な状況で象徴としての役目が果たせなくて国事行為に問題が生じることを避けたい、すなわち譲位の意向としか読めないはずなんですが、世の中頭のおかしな人はいるもので、なんと斜め上はるか遠くにぶっ飛んだ読み方をする人たちがいるのです。そう、愛国カルトな方たちですね。

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なんと、全く真逆に、天皇陛下が「摂政を置くから私は生涯現役です」と宣言されたと読み取りやがった!!


これと同じようなツイートは山ほど見受けられます。


「お言葉」から該当部分を抜き出してみましょう。

天皇の高齢化に伴う対処の仕方が,国事行為や,その象徴としての行為を限りなく縮小していくことには,無理があろうと思われます。また,天皇が未成年であったり,重病などによりその機能を果たし得なくなった場合には,天皇の行為を代行する摂政を置くことも考えられます。

しかし,この場合も,天皇が十分にその立場に求められる務めを果たせぬまま,生涯の終わりに至るまで天皇であり続けることに変わりはありません。 天皇が健康を損ない,深刻な状態に立ち至った場合,これまでにも見られたように,社会が停滞し,国民の暮らしにも様々な影響が及ぶことが懸念されます。更にこれまでの皇室のしきたりとして,天皇の終焉に当たっては,重い殯の行事が連日ほぼ2ヶ月にわたって続き,その後喪儀に関連する行事が,1年間続きます。その様々な行事と,新時代に関わる諸行事が同時に進行することから,行事に関わる人々,とりわけ残される家族は,非常に厳しい状況下に置かれざるを得ません。こうした事態を避けることは出来ないものだろうかとの思いが,胸に去来することもあります。

始めにも述べましたように,憲法の下,天皇は国政に関する権能を有しません。そうした中で,このたび我が国の長い天皇の歴史を改めて振り返りつつ,これからも皇室がどのような時にも国民と共にあり,相たずさえてこの国の未来を築いていけるよう,そして象徴天皇の務めが常に途切れることなく,安定的に続いていくことをひとえに念じ,ここに私の気持ちをお話しいたしました。

まともな日本語力がある人なら、「摂政を置いても、職務を果たせないまま天皇が天皇であり続け、深刻な状態になった場合、象徴天皇の務めが途切れなく安定的に続いていくことが困難」であるから、「摂政を置いても、問題の根本的解決にならない」と述べているのだとわかるはずです。


上で引用した愛国カルトさんたちは、「摂政」という部分を抜き取って、「天皇陛下が体調によっては摂政を置くと述べられた」とか「摂政を置いてでも現役であり続けると宣言された」とか言っていますが、その直後の「しかし」という逆接の接続詞を理解できないんでしょうか。


「生前退位」という言葉が使われていないのも同じ理由で、「生前退位したい」などと言ったら、それは国政に支持を出したことになってしまうので、あくまで「現状では、自分に何かあったときに、社会が停滞したり、国民の暮らしに影響があったり、色々な人を厳しい状況下においてしまうので、そのような事態を避けることは出来ないだろうかとの思いが胸に去来する」という「お気持ち」を表明するにとどまられているのです。


これを「生涯現役宣言」と真逆にとるとは、彼らは「天皇陛下の体調を気遣う」、なんてことは全く考えていないのでしょうね。


愛国カルトがどうしてデマに騙されたり、意味不明な解釈をして自己正当化したりするかというと、やっぱり


1.想像力の欠如

2.国語力の欠如


の2つが最も大きな理由でしょうね。


日本語が理解できないこういう愚かな国民に天皇が振り回されるようなことがなければよいのですが。

~~~追記~


こんな頭の悪い意見もありました。




やっぱり「生涯現役宣言」に脳内翻訳してる…。


しかも、これまた酷い。


「摂政を置いた場合も、天皇が十分にその立場に求められる務めを果たせぬまま、生涯の終わりに至るまで天皇であり続けることに変わりはありません」

「天皇が健康を損ない,深刻な状態に立ち至った場合,これまでにも見られたように,社会が停滞し,国民の暮らしにも様々な影響が及ぶことが懸念されます。」



という、箇所を続けて読めば、「摂政を置いても、天皇が務めを果たせないままの状態で在位したばあい、問題が生じてしまう」という風にしか読めないはずなのに、「生涯の終わりに至るまで天皇であり続ける」という箇所だけ読んで、前後を完全に無視してる…。


該当箇所の前と後ろを読めば、「摂政を置いて一時的に問題が解決されたとしても、それは根本的な問題解決にならない」という意味だと解るはずなんですが…。どうも彼らの脳は、文を細切れでしか読むことが出来ないようです。文章を連続体として読むことが出来ないのです。


たから、天皇の話をしている最中に、突然話が中国に飛んだりチベットに飛んだり9条に飛んだりするんでしょうね…。とにかく論理性というものがここまで書けている人がいるということは、知っておいた方がいいでしょう。


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