これまでも数回、自民党の愛国カルト化を紹介してきましたが、自民党の愛国カルト化はとどまるところを知りません。2ちゃんねるレベルのことを平気で言う人間が何人もいます。


その一人が、元杉並区長で現参議院議員の山田宏です。山田議員、こんな発言をしていました。



はっきり言ってアホとしか言えません。

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なんと、「沖縄の龍柱が四本だから、シナの属国になるという政治的メッセージだ」などと言い出したのです。何なんですかね、この陰謀論者。


当然のこと、あっと言う間に多数の批判意見が寄せられました。






三本爪や四本爪の龍ぐらい、日本でも昔から描かれていたのに、中国の属国という「危険な政治的メッセージ」を読み取るって、なんでもイチャモンつけようと思えばできるっていう良い例ですね。

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↑神龍も四本指です。

この「4本爪」云々の話、ネットでは結構言われていたみたいなんですが、調べてみたら、産経新聞が去年全く同じことを書いていました。さすが産経、いつも通りですね。


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(↑産経新聞2015年6月28日

>>「龍」は元来、中国皇帝の権力の象徴。
>>「5本爪」の龍の図柄は中国皇帝のみが使用でき、
>>朝鮮など中国の冊封体制下に入った周辺諸国は
>>「4本爪」を用いてきた歴史がある。

>>琉球王朝も冊法を受け、首里城の龍柱は「4本爪」。
>>そして今回の龍柱も「4本爪」だった



いったい何世紀遅れた話してるの、産経は!?


龍なんて、アジアのみならず世界中で使われているのに、「龍は中国皇帝の権力の象徴」で、「4本爪の龍」が中国の属国の様式だなんて、山田宏や産経新聞の頭は数世紀前で止まっているとしか思えません。


沖縄では昔から龍柱が多く作られ、沖縄に行けば多くの龍柱を見ることができます(参考サイト)。それに、中国の龍柱と沖縄の龍柱は形が異なります。沖縄の龍柱が中国属国の象徴だなんて意見は、「ラーメンを食うやつは親中派だ」と言うようなものなんじゃないですかね。


龍が中国由来のものであろうと、龍は日本本土も含めアジア全域、さらには欧米にまで広がる存在ですし、もう中華皇帝なんて存在しないのに、「4本爪の龍は中華皇帝への属国意識の表れだ」なんて、いったいどうしてそんな発想ができるのでしょう。存在しない皇帝に、どうやって忠誠を示すのでしょう。


ネトウヨさんたちは、中国や韓国が70年前の戦争のことをいまだに言ってくることに大して怒りをあらわにしますが、その一方で自分は中華皇帝なんて1世紀以上前の話をするって、どういうダブルスタンダードなのでしょう。恥知らずもいいところです。


実際に、産経新聞の記事をもとに、大手ブログの『刃』でも「沖縄に『中国属国の象徴』である龍柱が完成」などと書かれてしまっています。ヘイトデマを煽る産経、本当にろくでもないですね。

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『刃』

「3億円もかけてこんなモニュメントを作る必要があるのか」という意見は納得できますが、「4本爪だから属国の象徴だ」などという意見はヘイトデマと言わざるを得ません。


民間の新聞社どころか、与党の国会議員が2ちゃんねるまとめサイトのようなヘイトデマをまき散らす現在の日本。沖縄に対する冷遇や差別発言が止まらないわけです。日本の現状に危機感を抱かずにはいられません。

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