ざっくり言うと
  • セクハラ被害者が「1年半も告発しなかったのに今頃告発するのは不自然」と言って被害者を非難する人がいるが、的外れ。
  • 本日4月24日、テレビ朝日が経緯を説明。被害者は1年間福田次官に1対1での取材はしておらず、公文書改竄問題で1年ぶりに取材したとのこと。
  • セクハラは被害を訴えるのが難しいということを理解するべき。

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なんか今回の福田財務次官のセクハラについて、こんなこと言ってる人が結構いるみたいです。

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>>証拠を録るためとはいえ一年以上も続けたのはなぜか。

>>自分から受けに行かねばニ度目は防げただろうに

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>>1年半も特ダネ目当てに利用しておいて、何故、退官間際の今頃セクハラを訴えるのか?

>>週刊誌にネタ売る勇気があるのに非常に傷付いてる?不可思議だよね。


何でこういうことを言えるのか、私には実に不思議です。よほどセクハラに対する意識が低いの、よほど理解力が無いのか、よほど被害者の心を想像する力に欠けているのか。


こういうことを言う人が少なからずいるようなので、反論しておきたいと思います。


本日4月24日、テレビ朝日社長が会見を開き、経緯について説明しています。産経新聞(!)に詳細が載っていました。

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産経新聞4月24日

朝日新聞の説明は、以下のようなものです。
 先日の記者会見の通り、女性社員が福田次官によるセクハラの被害を受けていたことが判明した。この社員は取材目的で1年半ほど前から1年ほど前にかけて数回、福田次官と一対一の夜の会食をした。会食のたびにセクハラ発言があったため、この社員は身を守るため会話を録音したこともあった。そしてセクハラ被害に遭わないよう上司と相談の上、1年ほど前から福田次官との一対一の夜の会合は避けていた

 しかし、今月4日、NHKが夜7時のニュースで森友問題での財務省の口裏合わせについて独自のニュースを報じ、女性社員はデスクからの指示もあり、その裏付け取材をすることになった。そのときに福田次官から電話があったため、裏付け取材をしようと考え、夜9時ごろから夜10時前まで約1年ぶりに夜の食事を伴う一対一の取材に臨んだ

 ところが、このときもセクハラ発言が多数あったため、社員は自らの身を守るため途中から録音した。後日、この社員はセクハラの事実をテレビ朝日で報じるべきではないかと上司に相談した。上司にはセクハラの事実を隠蔽しようという考えはなく、幾つかの理由で報道は難しいと判断した。この社員はセクハラ被害を黙認される恐れがあるとして週刊新潮に連絡し、取材を受けた。社員からセクハラ情報があったにもかかわらず、社内で適切な対応ができなかったことについては深く反省している。
この説明が事実であるとすれば、1対1での取材は1年ぶりだったわけで、1年前には告発しなかったのを、1年ぶりの取材でまたもセクハラを受けたので、ついにセクハラ被害を週刊誌に持ち込むという手段に出たわけです。どこも不自然じゃないですね。


「総理のご意向」文書が出た時も「日付が書いてない。不自然だ。捏造だ」と言ってた人が大勢いましたが、結局文書は真正のものでした。公文書改竄疑惑が出た時も、「写真が無い。不自然だ。捏造だ」と言っている人が大勢いましたが、改竄は事実でした。なんかこの手の人たちが「不自然だ」って言うのって、たいてい的外れですね。


そもそもセクハラ被害は全く誰にも言えずに泣き寝入りの人が大勢いるというのに、「1年半も言わなかったなんて不自然」という人たちは、一体セクハラ被害をどういうものだと思っているのでしょう。セクハラをされて、すぐに週刊誌に持ち込むなんて勇気のある人がどれだけいますかね?


また、「セクハラを受けたくないなら行かなきゃいい」と言うのも的外れもいいところです。記者なんだから、取材のためだったら行きますよ。「自分から受けに行かねばニ度目は防げた」なんて発言は、自分は何にも悪くないのに、自分は取材ができないというデメリットを受け、セクハラ加害者は何のおとがめもなしという状況になるわけです。「セクハラをされるかもしれないけど、ネタが取れるかもしれないから取材に行った」ということを非難する人間の神経が私には全く理解できません。


「セクハラをされるかもしれないけど、ネタが取れるかもしれないから取材に行った」ということを非難するのは完全に的外れですし、初めてセクハラを受けてから週刊誌に告発するまでに1年以上かかったことを「不自然」だのと言って非難するのもあまりにも想像力が無さすぎです。セクハラは被害を訴えるのに勇気がいるということが一つの大きな問題なのに、そこを理解せず、被害告発の決断をするまでに1年半かかったことを非難するなど言語道断です。


福田は「言葉遊び」なんて言い訳もしていますが、いじめっ子が「遊びのつもりだった」と言ってもいじめが許されないのと同様に、本人が「言葉遊び」や冗談のつもりであっても、セクハラは許されません。痴漢冤罪などの事例もありますので、冤罪を疑うのならまだわかりますが、セクハラがあったことを前提にしたうえで、「セクハラが嫌なら行かなきゃいい」とか「今頃訴えるのは不自然」とか「週刊誌にネタを売る勇気があるのに傷ついてる? 不可思議」とか言って被害者を非難するのは、人間としてあまりにも非道だと言わざるを得ません。


セクハラ被害者を非難するなど、いじめられっ子を非難するのと同様に、人間として卑劣な決して許されない行為だということを心に刻まねばなりません。

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