<ざっくり言うと>
  • 百田尚樹やケント・ギルバートが「植民地に学校を作って教育制度を整えたのは日本だけ」と主張するも、イギリス領インドにもフランス領インドシナにも、他の植民地にも小学校や大学が存在していた。
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前回に引き続き、植民地の話です。百田尚樹やケント・ギルバートがこんなことを言っていました。
>>日本は朝鮮に学校を作って教育制度を整えた。
>>植民地にこんなことをした欧米先進国はどこにもない


>>学校を作って庶民に教育を施したりするのは、
>>搾取が目的だった白人国家の「植民地支配」ではあり得なかった


バカ丸出し!!!

このブログにも早速こんなバカ丸出しコメントが来ました。

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>>大学を作った植民地支配なんて世界にない

百田尚樹も、台湾や朝鮮には「高等教育が用意されていた」から植民地ではないという趣旨のコメントに賛同するツイートをしており、「歴史から抹殺されたことの一つ」とか言っています。誰も歴史から抹殺してなどおらず、単に百田尚樹が無知なだけです。


植民地の大学など珍しくない


百田尚樹もケント・ギルバートも知らないのかもしれませんが、欧米各国植民地にも学校や大学は数多く建てられています。


まず、イギリス領インドを見てみましょう。


こちらの論文によれば、インドではもともと教育が普及していたらしいですが、イギリスは教員養成機関を作り、「1901~1902 年になると、初等学校数は 97,800 校に増加し、就学児童数も 320 万人と なった 」とあります。イギリスはインドで初等教育も行っていたわけです。


高等教育は人材確保のために初等教育よりもずっと前から力を入れて行われていました。例えば以下のような大学があります。()は創立年です。

マドラス大学(1857年)

コルカタ大学(1857年)

ムンバイ大学(1857年)

バナーラス・ヒンドゥー大学(1916年)

デリー大学(1922年)

ディーアール・ビムラオ・アンベッカー大学(1927年)

ケララ大学(1937年)

他にもいくつもの大学が作られています。そして、インドでは1913年にはタゴールがアジア初のノーベル賞受賞者となり、ラマンが1930年にノーベル物理学賞を受賞しています。これはアジア人として、そして有色人種として初の自然科学系でのノーベル賞受賞です。また、ラマンはイギリス留学組ではなく、マドラス大学で学んでコルカタ大学の教授となった、インド本国の教育を受けた人物です。当時のインドの大学教育のレベルの高かったことがうかがえますね。

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↑有色人種初の自然科学系でのノーベル賞受賞者となったラマン

もちろん、大学を作っていたのはイギリスだけではありません。


フランス領インドシナでは、1907年にインドシナ大学(現ハノイ国家大学)が設立されています。フィリピン大学は米国植民地時代の1908年に設立されています。カイロ大学はエジプトが英国保護国だった1908年に、アルジェリアにはアルジェ大学が1909年に設立されています。


これらを見れば、日本が京城大学や台北大学を建てたことは、特別なことではないことがわかりますね。


人口が増えた、だから何?


ちょっと百田やケント・ギルバートの話からずれますが、「日本の統治時代には人口が倍になっている!」ということを強調する奴もいるので、それも一言言及しておきましょう。


こちらにフィリピンの人口推移が掲載されています。それを見ると、米国植民地だった約50年間に、人口が700万人から1900万人近くにまで増えています。

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植民地の人口が増えることなんて、何にも珍しいことじゃありません。


そもそも、「植民地」=「現地人を奴隷として働かせて搾取した」なんて考えが偏りすぎなんですよ。本当に、ピサロやコルテスみたいなイメージしか持ってないんじゃないですかね。


私は欧米の植民地支配を弁護するつもりなんて欠片ほどもないし、植民地支配自体がそもそも非難されるべきものだと考えていますし、実際のところ日本の朝鮮統治や台湾統治は、欧米の植民地統治に比べたらずっとマシなものだったと思っています。


だからと言って、「植民地にインフラ整備をしたのは日本だけだ」とか「植民地に大学を作ったのは日本だけだ」とか「植民地の人口が2倍にもなったのは日本だけだ」とか、そういうアホなデマを理由に、「日本の統治はいい統治だった!」とか「朝鮮台湾は植民地ではない!」とか言うのはアホだと思いますね。


今更「日本の統治は欧米の植民地統治よりもマシだった!」と主張することに何の意味があるのかわかりませんが(比べてどうこうって話じゃないと思うんだがな)、そうやって主張したいのならもっとまともなこと言うべきですね。


あと、余談ですが、こんなバカ丸出しのことを言うケント・ギルバートは、岡山理科大学(つまり加計学園!)の客員教授になりました。さらに、なんとあの上念司も同校の客員教授です。


こんなのを客員教授に迎えて、加計学園は何を考えてんですかね。上念司やケント・ギルバートみたいなアホに教えられた学生はアホに育つだけだと思うんですが。加計学園問題の新たな暗黒面が垣間見えますね。

==追記==

もう1点、ケント・ギルバートの無知ぶりを指摘しておきたいと思います。


ケントは「同じ侵略などではない。インドネシアやパラオの人たちは『日本軍の統治は良かった』と喜んでいた」と言っていますが、そもそもパラオは国連による委任統治領であり、日本はパラオを侵略していません。誰も「日本はパラオを侵略した」なんて言ってないんですよね。


それはともかくとして、「植民地の人々に武器を渡して軍事訓練をしたり(略)するのは、搾取が目的だった白人国家の『植民地支配』ではあり得なかった」という箇所。「軍事訓練をした」というのはインドネシアのことを指しているんでしょうが、それは日本に協力させて連合国と戦うため。アメリカが、ソ連と戦うためにアフガニスタンで、北ベトナムと戦うために南ベトナムで軍事教練したのと同じことでしょう。


「支配地域の人に軍事教練をした! 日本すげえ! 侵略じゃない」とか、アホとしか言いようがない。


そんな主張は「アメリカはベトナムを侵略していない」と言える人だけがしてほしいですね。

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