<ざっくり言うと>
  • 安倍晋三、大学を「学術研究ではなく職業訓練を行う場に変える」と宣言。
  • 日本人のノーベル賞受賞を喜ぶのであれば、学術研究を軽視する安倍政権を支持するのは自殺行為。
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「日本の大学では、今後学術研究を深めるのではなく、職業訓練をするようにする」と世界に向けて宣言した安倍晋三

今年のノーベル医学生理学賞に本庶佑氏が選ばれました。癌の免疫治療法の研究で受賞したとのことで、大変に素晴らしいニュースだと思います。


さて、日本人のノーベル賞受賞を機に、これはちゃんと言っておかねばならないと思います。


日本人のノーベル賞受賞を誇るのなら、安倍政権不支持は当然です。


「何でも安倍のせいにするな」「アベノセイダーズ」などという批判が聞こえてきそうですが、政治と科学研究には大きな繋がりがあります。もしも政治と科学研究が関係ないのであれば、人口が10億人もいる中国はとっくにノーベル賞受賞者を何人も出しているはずです。それがないというのは、国家に管理されて自由な研究よりも国家への貢献が求められる社会では、ノーベル賞を受賞するようなブレイクスルーは生まれないということなのでしょう。


「学術研究よりも金になる研究を」


こんなことを言う政府の下では、ノーベル賞を受賞するような研究が生まれないことは、誰の目にも明らかだと思います。


しかし、実際にこんなことを言ったやつがいるのです。


安倍晋三です。


2014年5月6日、安倍晋三はOECDの閣僚理事会で、このように演説したのです。
私は、教育改革を進めています。学術研究を深めるのではなく、もっと社会のニーズを見据えた、もっと実践的な、職業教育を行う。そうした新たな枠組みを、高等教育に取り込みたいと考えています。
単に「職業教育の充実を目指す」だけではなく、わざわざ「学術研究を深めるのではなく」と言っているんですよ。


おそらく日本中の研究者が戦慄を覚えたことでしょう。こんなことを言う総理大臣がいるのかと。


職業教育でiPS細胞が生まれるでしょうか。


職業教育でニュートリノ研究ができるでしょうか。


ニュートリノの研究でノーベル賞を受賞した梶田隆章氏は、テレビ番組で「この研究は何の役に立つのか」と質問され、

「難しい質問ですけれども、私は回答を持っておりません。将来何百年か経ったらば何かの役に立っているかもしれません。そのくらいのことしか知りません」

と答えています(参照)。ノーベル賞のような成果は、「実践的な職業訓練」ではなく、未知を解き明かしたいという科学への純粋な興味から生まれるのです。


ノーベル賞受賞者の大半は何十年も前の研究成果が認められて受賞します。今ノーベル賞を受賞していた人達は、「実践的な職業教育」ではなく純粋な「学術研究」ができていた時代の業績により受賞しています。


大学が「学術研究」ではなく「実践的な職業教育」の場となれば、将来日本の科学分野でのノーベル賞受賞者がいなくなることは火を見るよりも明らかです。

科学者たちの懸念 -学術研究無しにアカデミアは成り立たない


今回ノーベル賞を受賞された本庶佑氏も、「アカデミアは今かなりの瀬戸際」だと訴えています。
ーーー日本の基礎研究はこれからも期待できますか?

かなりの瀬戸際にあります。私たちの世代と、次の世代までは何とかやってこられましたが、今の40代以下は大変つらい状態。研究を続ける時間と金がもらえなくなっています。PD‐1は国から時間も金ももらえた時代の産物です。

ーーー成果が出せる環境にないと?

国はアベノミクスで医療イノベーションをうたい、アカデミアのシーズをなるべく早く企業につないで、日本発で新しい薬や医療機器を開発してGDP(国内総生産)を上げようとしています。そのことには反対しませんが、アカデミアがシーズを生まない限り、この戦略は成立しません。

そのアカデミアの研究に対して、文部科学省的ではなく経済産業省的になっているのが残念。近視眼的過ぎます。

成果は出るまでに時間がかかるもの。PD‐1だって花開くまでに20年以上かかりました。

ダイヤモンドオンライン10月2日)
ノーベル医学・生理学賞を受賞した東京工業大学の大隅良典栄誉教授も、競争力や成果偏重の考え方を転換しなければ、日本の科学の良さが失われかねないと警鐘を鳴らしています。
「『こうやれば必ず結果が出ます』というのは科学ではありません。わからないことに挑戦してみようという精神を失ってはいけない。成果がありそうなところに集中投資ばかりしていたら、新しい研究の芽が生まれてくることはないと思います。これから日本からノーベル賞受賞者が続々と生まれるかというと、だんだん難しくなってくると思います
NHK NEWS WEB
今回のノーベル賞受賞だって、学術研究によってもたらされた成果です。大学が「学術研究を深めるのではなく、実践的な職業教育」を施すようになっては、このような研究が出てくることはなくなってしまうでしょう。

日本人のノーベル賞受賞を喜ぶのなら、安倍晋三を総理大臣にするという選択肢は絶対的にあり得ない


日本はかつて「科学立国」とまで言われました。それは、目先の利益を求めた職業教育ではなく、成果が出るかどうかわからないことに挑戦する、学術研究の結果でした。


それにもかかわらず、安倍晋三は、日本の大学を学術研究の場ではなく職業訓練の場にすると、世界に向けて宣言したのです。おそらくこんなバカな発言をした首脳など、西側先進国では安倍晋三只一人だけでしょう。


この安倍晋三の発言は、「日本の学術レベルを低下させます」「日本の大学レベルを低下させます」「日本の科学レベルを低下させます」と宣言したにも等しいです。安倍晋三の発言は、日本の科学に対する裏切りであり、国賊と呼んでも全く差支えありません。


日本人のノーベル賞受賞を喜んでいるみなさん。安倍政権支持は、日本の学術研究の首を絞める自殺行為以外の何物でもありませんよ。


日本人のノーベル賞受賞を誇りに思うのなら、安倍政権を支持してはいけません。「金にならん研究のノーベル賞なんかいらん!」と言う人は安倍政権を支持してください。私は嫌です。

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