<ざっくり言うと>
  • 稲田朋美、十七条憲法の「和を以て貴しとなす」を根拠に、「民主主義の基本はわが国古来の伝統」と国会で歴史捏造。
  • 十七条憲法の「和を以て貴しとなす」とは「仲良くしろ」という意味であり「広く一般からの意見を聞いて政治をする」という意味ではない。
  • 十七条憲法には「天皇の命令には必ず従え」という項目もある。どこも民主主義ではない。

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国会議員たるもの、国会で出鱈目な歴史を答弁されては困ります。。
嘘ーむ、聖徳太子の「和を以て貴しとなす」が民主主義だなんて、この人一体どういう勉強をしてきたんでしょうか。


まず第一に、十七条憲法ってのは、官僚の規範を示したものであって、民主主義とは何の関係もないんですけどね。どんな独裁国だって官僚のルールぐらい決めてあります。


第二に、「和を以て貴しとなす」って、「いさかいを起こすな」「協調・親睦が大事」って話であって、広く一般庶民皆の意見を聞いて政治をしましょうって意味じゃありません。それどころか、この「いさかいを起こすな」とは、「君主や父親の言ったことに逆らうな」という意味でもあるんです(現代語訳参照)。それに、十七条憲法って、「和を以て貴しとなす」ばっかり有名ですけど、その三に
「詔を承りては必ず謹め」(天皇の命令は必ず従え)
ってのがあるんですよ。全然民主主義じゃない。


民主主義とは一般庶民が政治の主権者であることですので、そうでないのに「民主主義の基本」が古来から日本の伝統としてあったなんて、酷い出鱈目です。


果たして稲田の言う日本古来からの伝統的民主主義って何なんでしょう? 明治以前に、一般庶民が政治に参加したことありましたっけ? せいぜい吉宗の目安箱ぐらいじゃないですか?


明治以降、帝国議会が作られて日本は民主化を目指しますが、女性参政権などが認められたのは戦後の事です。日本の民主主義が「敗戦後に連合国から教えられたもの」かはともかくとして、どんなに遡っても帝国議会設立(1889年)以降です。


一般国民が政治の主権者であるから民主主義なのです。官僚の中のルールに「いさかいを起こすな」なんて書いてあっても、全然民主主義とは関係ありません。稲田朋美が民主主義を理解していないことは明らかです。


民主主義が何かを理解しておらず、国会で堂々と出鱈目な歴史を答弁する。こんな政治家、要りますか?
 
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