<ざっくり言うと>
  • 長谷川豊や加藤清隆らが「マスコミが丸山穂高の発言を隠し録りして報道した」と非難しているが、丸山は他者のインタビュー中に自ら絡んできている。事実関係ぐらい確かめてから発言しろ。
  • もし隠し録りだったとしても、政治家の政治的問題発言が、「録音されてると思っていなかった」で擁護できるわけがない。政治家の問題発言を、「隠し録りしたものだから報道するな」などと言う奴は、民主主義のミの字も分かっていない愚か者である。
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先日、維新の長谷川豊(落選)が丸山穂高(除名)の「戦争しないと」発言について「テレ朝が隠し録りして晒した! イジワルだ」と言うバカすぎるデマを吐いたということを記事にしました。どうやら、このデマを言っているのは長谷川豊(落選)だけじゃないでないようですね。加藤清隆(政治評論家(?))も、同じことを言っていました。

ツイッター見てみたら、この人、相当なもんですね。バカウヨの典型と言ってもいい。で、やっぱり百田尚樹がリツイートして拡散。人と人とが繋がれるのがSNSの魅力なわけですが、こういうふうに、本来相手にされないレベルのバカとバカが繋がってしまうというがSNSの弊害でもありますね。

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はっきり言いますが、この加藤のツイートをみて違和感を覚えなかったのなら、民主主義に対する理解にかなり問題があります。今回はこのツイートを取り上げてみましょう。

1.そもそも隠し録りじゃない


そもそも、今回の丸山発言は隠し撮りじゃありません。

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国後島でのビザなし交流の宿泊先で、同行していた記者が大塚団長に取材していたところに割って入り「戦争で取られた島は戦争で取り返すしかない」という趣旨の発言をし、そのやり取りがレコーダーに記録されていました。
STV5月14日
隠し録りどころか、全く逆に、他人にインタビューしているときに丸山の方から絡んできたのでした。なんとも情けないですね。


事実関係も確かめないで「今回の丸山問題で最も気に入らないのが、同議員の発言を録音していた人間がいるということだ」とか言えちゃうやつに、評論家をやる資格などあるわけがありませんこの一つだけで、加藤清隆という男が評論家を名乗るに全く値しない愚物だとわかります。事実に基づかない評論などあるか!

2.「隠し録りだったら卑怯、報道するな」という、民主主義のミの字も分かっていない愚かな主張


そもそも隠し録りではなかったわけですが、隠し録りだったとしても、加藤清隆の発言はひどすぎです。今回の主張で最も問題なのはここ。


>>発言を外に出すことを前提に録音するなど言語道断。


長谷川豊もほとんど全く同じ発言をしていましたが、この発言ははっきり言ってどうしようもないバカとしか言いようがない。政治評論家を名乗る資格どころか、メディア人をやる資格なし。こいつ、こんな発言して恥ずかしくないのか?


つまりこいつ、「録音されていない場所だったら何を言ってもいいし、録音されていることを前提に話していない発言は報道するな」って言ってるんですよ。


加藤清隆の主張に基づけば、セクハラ被害者が加害者のセクハラ発言を隠し録りして公開することも許されないことになります。石器の捏造を隠し撮りでスクープしたことも許されなくなります。加藤の主張だと、問題発言や問題行動を明らかにするために隠し撮りすることも言語道断ってことになっちゃうんですが、こいつ、本当に本気で言ってるのかな?


まして、丸山穂高は国会議員です。これがプライベートなことの問題発言ならともかく、政治的な内容については、どんな場所だろうが言っちゃいかんことがあるのです。


加藤清隆は、丸山の「戦争しないとどうしようもなくないですか」という発言に賛同しているために、擁護しようという気持ちが先行して、客観的な判断ができていないのでしょうが、例えば、政治家が宴会で酒を飲んで「東北の復興なんてくだらない。あんな田舎に税金使うなんて無駄。その金を全部東京に使うべき」みたいな発言をしたとしたらどうでしょう? 特に、この発言を、自分が嫌いな政治家がしたと想像してみましょう。


この発言を記者が隠し録りして公開したとして、「隠し録りなんて卑怯だ!」と擁護できるでしょうか? そもそもこんな発言しなければいいわけで、録音されていようがいなかろうが、政治家は言っちゃいかんことは言っちゃいかんのです。そんなことを国会議員が思っているという時点で問題なのです。


全くのプライベートな、政治と関係ない発言ならともかく、国会議員が政治的な問題発言をしておいて、「録音されているとは思わなかった」なんて言い訳が通るわけないだろ! しかも、これは自宅やプライベートな場所での発言ではなく、衆議院の代表者の一人として北方領土訪問団に参加したときの発言です。


加藤清隆や長谷川豊の言っていることは、「バレなきゃいい」「問題発言しても録音されてなきゃ不問」ということに他なりませんし、ちゃんと録音していると相手が知っているときの発言以外を報道することを「イジワル」とか「言語道断」とかいう加藤や長谷川は、「マスコミは、マスコミ用にちゃんと用意された発言以外報道するな」と言っているに等しいです。そんなのは国民ではなく政治家に奉仕する政治広報紙にすぎず、メディアがそんな風になっている国なんて、まるで北朝鮮です。


加藤清隆も長谷川豊も、民主主義のミの字も理解していないと言わざるを得ません。「発言を外に出すことを前提に録音するなど言語道断」とか言っていますが、加藤清隆みたいに民主政治を全く理解していない人間が政治評論家面することの方が言語道断です。この男には、小学校1年生の生活科レベルから民主主義を学び直していただきたい。メディア関係者がよくもまあこんなバカな発言ができるものです。これを恥ずかしいと思っていないところがすごい。


こいつ、もしも立憲とか共産とかの議員が酔っ払って何らかの問題発言の隠し録りが報道されたとしたら、「隠し録りなんて言語道断!」なんて言わずに、「隠し録りだろうがなんだろうが、そもそも問題発言をしなければよかっただけの話だ」と、今と180度真逆のことを言っている姿が容易に想像できますね。言っておきますが、私は仮に支持する政治家が問題発言したら、それが隠し録りだろうが、「隠し録りなんて卑怯だ」なんてバカげたメディア批判は絶対しませんよ。

3.憲法問題ということを全く分かっていない加藤清隆


この加藤清隆という男が、民主主義のミの字も分かっていない、政治評論家と呼ぶにするに値しない男であることは明らかですが、そもそもこの男、これが憲法問題だと全く分かっていない。そのことは、こっちのツイートからも明らかです。
一般ピープルが「戦争して北方四島奪還だ!」と言おうが、別に何の問題にもならんのですよ。問題は、丸山穂高が憲法擁護義務がある国会議員だってことなんですよ。


憲法9条に「国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」とあるので、領土問題という国際紛争を解決する手段として戦争を用いるという考えはこれに真っ向から反し、憲法99条の憲法擁護義務に反しているわけです。憲法前文にも「諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意」「恒久の平和を念願」とあるので9条だけでなく前文にも思いっきり反しているわけです。政府の行為によって再び戦争の惨禍を起こそうというわけですからね。


しかも、これが自宅のような完全プライベートな場所ではなく、衆院の代表として参加した北方領土訪問中の発言です。「一個人の酒の席での発言」なんて言って擁護できるものではありません。まして、丸山は3年前に党に禁酒を宣言して「議員在職中は公私ともに酒を一切口にしません」と言っていたわけですから、その点でもアウトです。


加藤清隆は、丸山穂高が国民の代表たる国会議員だということをまるで考慮に入れていません。隠し録りだから言語道断だとか、「論理的にはありうる発言を酒に酔って発言しただけだ」とか、どっちも一般人であれば当てはまるかもしれませんが、国会議員を擁護する根拠とするには甚だ不適切です。


まあ、この手の奴は、国会議員が憲法に反した発言をしようが、「間違っているのは憲法のほうで、議員は悪くない」と思うんでしょうね。気に食わなかろうが、国会議員が憲法に反することしちゃいかんのですが、政治評論家を名乗りながらそんなこともわかっていないやつがいるとは心底呆れます。


隠し録りじゃないのに隠し録り扱いする、事実関係を確かめない態度も、国会議員という立場を無視して一般人を擁護するかのように丸山穂高を擁護する、民主主義のミの字も理解できていない姿勢も、加藤清隆という男が政治評論家と呼ぶに全く値しない人間であることがよくわかります。


案の定、この男は『報道特注』とか『虎ノ門ニュース』とか『たかじんのそこまで言って委員会』とかに出演している、もしくは出演していたらしいですが、こんな奴を起用するというだけでも、番組の質を疑わざるを得ません。


こんな奴が政治評論家面しているというのは誠に滑稽で、まさかこんな情けない低レベルなバカの妄想に「そうだそうだ!」と乗っかる奴などそうは多くないと思いますが、政治家の政治的問題発言について、「録音されてると思っていない発言を録音して報道するなんて言語道断!」と言って擁護できちゃうような奴に乗っからない程度の分別は持っておきたいものです。

おまけ. やっぱり佐藤浩市デマにも乗っかってた


ちなみに、この加藤清隆という男、「佐藤浩市が安倍総理を揶揄」というデマにも、当然のごとく乗っかっていました。

なんでこいつらの脳内では、映画の中のフィクションの総理が「ストレスに弱くてすぐおなかを下す」という設定を加えられただけで、「難病の人をバカにした」「難病の人をからかった」「病気の人をからかったりバカにしたりした」ことになってるんだ?


加藤清隆は、「三流芸人」とか「三流お笑い芸人」とか言ってるけど、加藤清隆こそ、超絶ド三流評論家にすぎない。「青木理という人は本当に頭が不自由らしい」とか言ってるけど、加藤清隆よりも頭が不自由な人間などそうはいない。なんでこいつここまでバカになれるわけ? 普通に日本の義務教育受けていたら、こんなバカにはならんだろう。意図的に「オレは馬鹿になるぞ! オレは頭を使わないぞ!」と決意して学習を放棄でもしないと、こんなバカにはなれないように思うな。


どうせうせインタビュー記事を読んでもないんだろうけど、「ストレスに弱くてすぐおなかを下す」という設定が加えられただけで「難病の人をバカにした」と決めつけてかかるような頭で評論家名乗ってんじゃねえよ。もしもインタビュー記事を読んだうえで「難病の人をバカにした」と言っているのなら、もう読解能力が根本から欠如しているというしかない。


こいつらの脳内だと、『忍たま乱太郎』の土井先生もストレス性神経性胃炎の持ち主をバカにしたことになるのかな? 『ちびまる子ちゃん』の山根も胃腸が弱い人をバカにしたことになるのかな?


私も映画を見ていないけど、映画評論家ではなく政治評論家だとはいえ、評論家を名乗るなら、本当に難病の人をバカにしたりからかったりしている描写があるのかどうか、映画を見て確かめてから非難しろよ、この超絶ド三流評論家が。(こいつはド三流「評論家」と呼ぶに値しないけど)


なんでこんなのが評論家名乗ってるんだ? 事実を確認しないまま、ツイッターで流れてきた噂を信じて発言しちゃう奴が評論家を名乗れるのなら、その辺のネトウヨにやらせておいても同じだよ。   

さらにおまけ. 丸山穂高の外国人生活保護デマにも乗っかってた


ちなみに、この加藤清隆というバカ、このブログで取り上げた丸山穂高の外国人の生活保護受給糾弾デマも称賛していました。
政治家の発言内容が事実に即しているのかどうかを確かめもしないで「いい仕事」などと称賛する馬鹿が政治評論家を名乗るな!!


この加藤清隆という男は、本当にどうしようもない愚物ですな。

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