<ざっくり言うと>
  • 加藤清隆(自称政治評論家)、沖縄タイムス記者の「逮捕前の実名公表は異例」という発言を曲解し、「どう考えてもおかしい。大量殺人鬼を擁護するのか?」と、どう考えてもおかしい発言をする。
  • 実際には「実名公表は異例」と言っているが、実名公表を批判はしておらず、事件報道と人権との問題に「悩みたい」と述べているだけ。加藤の「大量殺人鬼擁護」などという批判は的外れがすぎる。

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目次

加藤清隆、『沖縄タイムス』記者のツイートを大曲解


自称政治評論家の加藤清隆。このブログではこれまで2回取り上げています。
簡単にデマに騙されるような男なわけですが、今回の京アニ放火に絡んで、こんなこと言っていました。
「人権問題と批判」とか「大量殺人鬼を擁護」とか、何のこと言ってんのかなーと思ったら、どうやら沖縄タイムスの阿部記者のこのツイートのことを言っているらしいです。

これが「大量殺人鬼を擁護」しているように見えるんだとしたら、加藤清隆、頭悪すぎだろ!


「異例だ」とは言っていますが、今回の異例な実名公表や実名報道や「容疑者」との呼称を、間違った判断だとか間違った報道だとか言っておらず、「悩みたい」と言っているわけです。事件の重大性、報道の使命、容疑者の人権の間で「悩みたい」というのは、事件報道をする記者として極めて正常な悩みだと思いますけどね。


まして、どこどう読んでも「大量殺人鬼を擁護」してなどまったくない。加藤清隆のあまりの的外れっぷりには呆れて開いた口がふさがりません。



逮捕状請求前の実名報道が異例なのは事実


加藤清隆は「『(京都)府警が実名を発表したのは異例のこと』と容疑者の人権問題と批判」と言っているので、どうやら彼の脳内では、「異例」という言葉を使ったのが批判に聞こえたらしいです。


しかし、「異常」なら批判の言葉でしょうけど、「異例」は単なる事実でしょう。逮捕状取得前の実名公表が異例であること自体は事実で、『沖縄タイムス』だけでなく、他の新聞社もそのように報じています。

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>>逮捕前に異例の公表に踏み切った。
毎日新聞

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>>逮捕状取得前の氏名公表は極めて異例だが、
>>西山課長は「事案の重大性を鑑みた」と説明した。
日経新聞

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>>逮捕状を請求する前の容疑者について氏名を公表するのは異例だ
>>府警は記者会見で「事態の重大性を鑑みた」と説明した。
President Online

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>>警察は(略)「事案の重大性を考慮した」として
>>逮捕していない容疑者の名前を公表する異例の対応を取りました。
NHK

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>>逮捕前の氏名公表は極めて異例だが、
>>「事案の重大さを考慮した」と説明している。
夕刊フジ
 

とまあ、このように、『毎日新聞』から『夕刊フジ』まで、右派左派問わず「異例」としているんですよ。これらも全部警察発表を批判しているんですかね? そんなわけないですよね。もし警察の実名発表を批判してるんだったら、それを使った実名報道するわけないですもんね。


加藤清隆のツイートにはアホがゴロゴロぶら下がってるし、沖縄タイムスの阿部記者のツイートにもアホな批判がゴロゴロしていますが、逮捕状請求前の容疑者の氏名公表が異例なのは事実ですからね。そして、なんでそれが異例なのかって言うと、人権への配慮ですよ。無実の人間を犯人扱いしたらいけませんからね。



推定無罪の原則と判決前の実名報道の問題


阿部記者のツイートにこんなのがぶら下がっているこんなツイートを見ると、ホンマにアホやなあと思います。

「神経大丈夫だろうか」って、お前が大丈夫か? 新聞記者が事件報道と人権との間で悩むのは当たり前だろう。むしろそこで全く悩まない記者がいるとしたら、それこそ神経大丈夫かと言いたくなる。


多分、こいつら何にも理解してないんでしょうけど、日本を含めた先進国では推定無罪が原則なんですよ。


「容疑者」という言葉はほとんど「犯人」と同一視されてしまっていますが、本来は「容疑者=犯人」ってわけじゃないので、有罪判決確定前の実名報道は、実質的な「推定有罪」になっているのではないかという批判もあります。実際、世の中、冤罪事件ってのはいくつもあったわけで、マスコミが氏名も報道したのに冤罪だったなんてことも少なくないわけです。中には逮捕前にマスコミと警察によって犯人扱いされた松本サリン事件みたいなものもあるわけでして、容疑者の情報の報道には慎重になるのが当たり前です。


(松本サリン事件では、妻が意識不明に陥った被害者でもある第一通報者が疑われ、逮捕状請求さえされていない段階で、警察が情報を公表して犯人扱いの報道がなされた。結局冤罪だったわけだが、今回の加藤清隆やそのフォロワーたちのような「大量殺人鬼を擁護するのか?」「無差別殺人者に人権などあるはずがない」という声は、このような推定有罪対応を加速させるものに他ならない)


今回の場合は、事件の被害が極めて甚大であり、また、ほとんど現行犯逮捕同然で、容疑者が犯人であることがほぼ確実であるために、警察も逮捕状請求前の実名報道に踏み切ったのでしょうし、マスコミも「容疑者」と呼んでいるのでしょう。


沖縄タイムスの記者はそれを批判はしておらず、「今回の警察やマスコミの対応は異例のことである」という事実を指摘したうえで、
「異例の処置の理由は事件の重大性」
「事件報道と人権の問題に唯一の正解はないからこれからも悩みたい」
と言ってるにすぎません。ましてや、どこをどう読んだって「大量殺人鬼を擁護」なんかしていない。


このツイートを「大量殺人鬼を擁護」しているように読む加藤清隆は、日本語理解力が絶望的と言わざるを得ません。


それに、仮に阿部記者が本当に実名報道を批判していたって、それは報道の在り方についての意見であって、大量殺人鬼を擁護していることになんかならないんですけどね。


加藤は「どう考えてもおかしい。大量殺人鬼を擁護するのか?」「大丈夫か、沖タイ」とか言っていますが、どう考えてもおかしいのは加藤清隆の方ですし、大丈夫でないのも加藤清隆の方です。


〇〇評論家なんて名乗るのに資格はいらないわけですが、評論するためにはある程度の日本語力は必要なわけで、こんな出鱈目な曲解する日本語力で政治評論家なんて自称しちゃだめだと思いますよ、加藤君。


この加藤清隆のツイートが記事執筆時点で2400件以上RTされてるんですが、どうなってるんですかね…。加藤清隆って男は日本語力は絶望的なのに、デマ拡散機としては極めて優秀みたいですね。実に情けない。



Share News Japanが加藤のツイートを拡散する悪夢の連鎖:沖縄ヘイト、さらには何故か朝鮮ヘイトにまで繋げる


加藤清隆がバカなこと言ってるだけならまだしも、それを拡散するバカがいるから困ります。Share News Japanとかね。

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(↑デマヘイトサイト『Share News Japan』。「『異例』と批判」と書いてあるが、記者は「異例」とは言ったが批判はしていないぞ)

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(↑「平壌運転」「安定の沖縄クオリティ」など、加藤の妄言を朝鮮ヘイトや沖縄ヘイトにつなげる『Share News Japan』)


前回の国立メディア芸術総合センターデマも、あっちこっちのまとめサイトが拡散していましたが、この「デマツイート」→「まとめサイトが拡散」の地獄の連鎖、いい加減やめてもらえないもんですかね。


今回の件からも分かる通り、加藤清隆の言うことなんぞ傾聴に値しません。こいつも『虎ノ門ニュース』の一員らしいですが、『虎ノ門ニュース』のレベルが知れるというものです。自分の知能を守りたいなら、そんなアホだけ集めたようなネット番組見ないにこしたことはないですね。


ちゃんと相手の発言を読む能力があれば、加藤清隆みたいなおかしな曲解はしないはずです。こういう曲解をする奴に騙されてはいけませんし、なによりも、自分がそういう曲解をする奴にならないように気をつけないといけません。


あと、加藤君も『Share News Japan』も、『沖縄タイム』って言ってるけど、正しくは『沖縄タイム』だからね。

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