<ざっくり言うと>
  • 「日本以外の国では外国人に生活保護を与えない」はデマ。
  • 少なくとも、英米独仏では外国人でも生活保護を受けられる。
  • 「日本人の血税を外国人に使うな!」と言う奴もいるが、税金を払っているのは日本人だけではない。
  • 金持ちの在日外国人からは税金を取りながら、貧困層の在日外国人に対しては「税金を使うな!」と言うのはご都合主義が過ぎる。
  • 生活保護については様々なデマが流れているが、SNS情報を信頼してはいけない。公的機関などの情報をもとに考えるべき。
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目次

何も調べず外国人生活保護を叩く嘘つきたち


あのセカンドレイプで炎上したくつざわ亮治が、新年初日からこんなことを言っていました。

>>日本人の生活を保護してる外国は無い


>>外国で暮らす日本人が困窮したときに、
>>その生活を保護してくれる国があるでしょうか。
>>私は確認して、そんな国は聞いたことがありません。
>>外国政府は、自国内にいる日本人の生活を保護しないのに、
>>日本は日本に要る外国人の生活を一方的に保護する


この「外国人に生活保護を与える国はない」という主張は、外国人生活保護の話題の時、ネトウヨさんたちが必ず言うことです。昨年、山本太郎が外国人生活保護に言及したときも、ネトウヨさんたちが同じことを言って山本非難をしていました。

>>諸外国だって外国人に生活保護が適用されるなんて聞いたことがない >>他の国では自国民以外の人には出さない >>日本以外の国に外国人の生活を助ける制度なんてない


しかし、これらはデマです。


「外国では自国民以外に生活保護を出さない」とか「日本以外の国に外国人の生活を助ける制度なんてない」とか言ってる奴らは、断言しますが、外国人生活保護について一切調べていません。ツイッターか何かで流れてきた情報を鵜呑みにしているだけです。くつざわも「私は確認して、そんな国は聞いたことがありません」などと言っていますが、絶対に外国の制度を調べてなどいないと断言できます。ネットでググって「外国人に生活保護を与える国なんてない」というデマ記事を読んだだけのことでしょう。


これについては以前も記事にしたことがありますが、もう1回記事にしておきましょう。こんなデマを流す連中には恥というものを知っていただきたいと思います。





ドイツ・フランス・イギリス・アメリカでは外国人も生活保護を受けられる


まず、日本の外国人生活保護ですが、これは永住権を持っている者(特別永住者、永住者、定住者)が対象です。したがって、諸外国における外国籍の人の生活保護についても、永住権の持ち主について考えてみることにします。


国立国会図書館HPにある「人口減少社会の外国人問題 総合調査」の中の「外国人と社会保障」という項目には、イギリス、ドイツ、フランス、アメリカの状況が書かれています。


まず、イギリスです。
イギリスの公的扶助に該当するカウンシル税給付(Council Tax Benefit)、住宅給付(Housing Benefit)、所得補助(Income Support)及び所得調査制求職者手当(income-based Jobseeker's Allowance)には、1990 年代に常居所調査(Habitual residence test)(給付担当者が、外国人に、職業に対する素質や継続の 可能性、居住期間、イギリスに来た理由、本来の目的と将来的な見通しの確認を行う。)が導入され、相当長期間居住することが受給要件となった。また、2004年からは、出生証明書、旅券又は身 分証明書を保有することが必要となっている。
相当長期間居住することが生活保護(Benefit)の受給要件となったとありますが、逆に言えば、長期間イギリスに居住していれば、外国人であっても生活保護を受けられるわけです。


次に、ドイツ
 年金、医療保険等の社会保障制度では、社会法典の規定に基づき、原則としてドイツ人と適法滞在外国人労働者を区別しない。これは、各州においても同様である。(略)
 不法滞在者は、 社会保障制度から排除される。 公的扶助は、就労可能であるが仕事のない人を対象とする求職者に対する基礎保障法(社会法典第 2 編)と就労不能な人を対象とする社会扶助法(社会法典第12編)の二本立てである。いずれも、国籍要件はない。ただし、社会法典第 2 編は、就労を禁止されていない外国人のみを対象とする。一方、社会法典第12編は、ドイツ国内に滞在する外国人を対象とするものの、庇護申請者給付法(Asylbewerberleistungsgesetz)による受給者や社会扶助受給目的でドイツに入 国した外国人は排除される
つまり、ドイツでは、就労を禁止されていない適法滞在の外国人は、生活保護を受けることが可能です。


次に、フランスです。
 社会保障制度においては、原則として、フランス人と外国人の適法滞在者を区別しない。
フランスで生活保護に相当するのは、積極的連帯所得手当(RSA)という制度で、その前身が「社会参入最低所得手当(RMI)」だとか「単親手当(API)」だとか色々あって複雑なんですが、とにかく、2004年のデータでは、受給者の1割強が外国人です。

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独立行政法人労働政策研究研修機構


最後にアメリカですが、アメリカには日本の生活保護に当たる制度がありませんが、それに代わるサービスを受けることができます。

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この表にある「有資格外国人」とは、「永住者、難民、少なくとも 1 年間は移民局や国土安全保障省 によって臨時入国許可を受けている者、キューバ・ハイチ人の入国者、暴力を受けた移民やその子ども」ですので、永住資格を持っている外国人は、フードスタンプなどの保護を受けることが可能です。


つまり、少なくとも、ドイツ、フランス、イギリス、アメリカでは、外国籍であっても日本の生活保護に相当する制度を受けることができます。日本国籍であっても、当該国の永住資格を持っていれば、生活に困窮した場合生活保護を受けることが可能です。


よって、「日本人の生活を保護してる外国は無い」とか「他の国では自国民以外の人には出さない」とか「日本以外の国に外国人の生活を助ける制度なんてない」とかは、全て嘘です。こいつらが碌に何も調べていないことは明らかです。



「日本人の血税がー!」と言うなら外国人から税金取るのやめれば?


この手の外国人生活保護叩きでもう一つ多いのが、「日本国民の血税を外国人に使うな!」と言う奴です。

こいつら、税金を払ってるのが日本国民だけだとでも思ってるんですかね? 在日外国人も税金を払っているんですが。


ビジネス等での一時滞在の外国人の場合は、職がなくなれば日本滞在要件を満たさなくなるため帰国することになるのは仕方ありませんが、永住外国人はそのような滞在要件はなく、生活基盤のすべてが日本にあります。いったいどこに「帰国」するんですかね。


もしも在日外国人から税金を取っていないのなら「在日外国人に国民の税金を使うな」と言うのも納得ですが、金持ちの在日外国人からは税金を取っておきながら、貧困層の在日外国人は税金で保護するなって、ご都合主義すぎませんかね。



生活保護についてのデマあれこれ


生活保護については様々なデマが数多く流れています。
「在日は生活保護で年間600万円もらえる」とか
「在日コリアンの生活保護に年間2兆3000億円も使われている」とか
「生活保護不正受給の95%が在日」とか
「外国人生活保護に違憲判決が出た」とか
「日本全体の生活保護受給世帯は減っているのに外国人受給者は増えている」とか
「外国人生活保護が激増している」とか、時には国会議員や地方議員までこのようなデマを飛ばしています。







生活保護受給者を自分の勝手な思い込みで叩いたり在日認定したり、貧困対策を国に求めると「国を攻撃している」などと非難する奴までいます。




中には上で引用したツイートのように「生活保護受けてパチンコして酒飲んでタバコ吸って公営ギャンブル行って」なんて、「生活保護受給者」=「怠惰」と決めつける奴もいます。


生活保護の不正受給は全体の3%に満たない上に、その多くは「高校生の息子のバイト代を申告していなかった」というようなものなのに、「生活保護」=「不正受給」とか、「不正受給」=「金持ち」とか妄想して受給者叩きをしている奴もいます。


生活保護の正しいありかたは議論され続けるべきですが、このようなデマを流す連中に踊らされて受給者叩きをするなど、人間として最低の行為です。


SNSで流れてくるような、何にも自分で調べていない連中の卑劣な生活保護叩きに便乗せず、厚労省などちゃんとした機関による数字をもとに議論しましょう。

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