何かを批判するとき、AもBもCも同じことをやっているのに、Aだけを特別に批判し、BやCを擁護するというのは、典型的ダブルスタンダードです。議論の際にやってはいけないことの典型例の一つだと思いますが、結論ありきの議論をする人はこの手の罠に陥りがちです。例えば、以前室谷克実なる人の『悪韓論』という本を紹介しましたが、その本では日本でも韓国でも似たようなことが起きていても、韓国だけを批判して「悪の国」として描くという卑劣なダブルスタンダード本でした。詳しくはこちらをご覧ください。
さて、愛国カルトは、所謂「従軍慰安婦」問題で吉田証言という誤解を世界に広めてしまった朝日新聞が大嫌いなものです。しかし、吉田証言に関する記事を批判するならわかるのですが、坊主憎けりゃ袈裟まで憎いと言いますか、↓こんな風に、言いがかりでも何でもいいから批判したいようです。マスコミ批判すれば、自分がえらくなった気がするんでしょうね。

(@sis_sisのツイート)
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これが何のことかと言いますと、11月26日、甘利経済産業相が記者会見で、白熱灯や蛍光灯の製造や輸入を規制する方針を打ち出したことに関する記事です。

(↑朝日新聞HPから)
朝日新聞の記事によれば、これは省エネのためであり、温室効果ガス削減を目的とした方針です。今地球温暖化を食い止めるためのCOP21という国際会議も開催されていますが、それも関係しているようです。
一方、この@sis_sisという人が言っている「水俣条約」とは、水銀による環境汚染を食い止めるために、水銀の使用を制限することを目的とした条約です。2013年に締結され、2020年には一定基準を超える水銀を使用した製品の製造が禁止されるため、水銀を使用している蛍光灯の生産などに影響が出ることになります。
しかし、日本の蛍光灯は既にほとんど基準値をクリアしており、水俣条約による基準には引っかかりません。基準値に引っかからなければ蛍光灯の製造は継続できるのであり、@sis_sis氏が言うような、「蛍光灯の製造中止は『水俣条約』によるもの」などという事実はどこにもありません。

(↑例:東芝ライテック株式会社HP)
今回の政府方針は11月26日の官民対話を受けてのものだそうですが、その官民対話の配布資料を見ると、CO2排出削減や省エネに関する内容は書かれていますが、水俣条約のことは書かれていません。



(↑11月26日官民対話で配布された資料)
どこをどう見ても、今回政府が発表した白熱灯や蛍光灯からLEDに移行させるという方針は、水俣条約とは全くの無関係でしょう。@sis_sis氏は、自分が知っていた水俣条約と今回の政府方針が関係あると勝手に結び付けて、その「水俣条約に触れていない」と言って朝日新聞を批判しているのです。自分の思い込みにすぎないのに、恥ずかしいですね。
さて、1億歩譲って水俣条約が関係あったとしても、@sis_sis氏の「朝日の記事にはなぜかその記述がない」という表現はおかしいです。なぜなら、朝日新聞以外の他のメディアにも、水俣条約のことなど書かれていないからです。もちろん読売にも産経にも書いてありません。どれも省エネとかCOP21とかばかり書いてありますね。

(↑読売新聞)

(↑産経新聞)

(↑毎日新聞)

(↑NHK)

(↑マイナビニュース)

(↑ウォール・ストリート・ジャーナル)

(↑ロイター通信)
朝日新聞以外も、どのメディアも水俣条約に触れていないのですから、@sis_sis氏は朝日新聞だけでなく、他のすべてのメディアを同様に批判せねばならないはずです。朝日新聞だけを取り上げるのは、最初に述べた通りのダブルスタンダードであり、結論ありきの批判のための批判と言わざるを得ません。もちろん、どのメディアも一言も水俣条約に触れていないということは、水俣条約は関係ないって考えるのが自然だと思いますけどね。
そこで、私が「朝日だけを取り上げるのはなぜか」と質問してみたところ、こんな返答がありました。


記事内容を見ても、他者と朝日と差があるようには全く見えませんね。他社はリリース丸写しで、朝日は補充取材をしたという根拠は何なんでしょう? 「リリース丸写しの方がマシ」という理屈も全く意味不明ですが、「朝日の記者が条約の存在を知らなかったから、それに絡めて書くことができなかった」なんて書いていますが、今回の政府方針と全く関係ない水俣条約について書かないのは当たり前ですね。しかも、朝日の記事が「危機煽りに終始している」などと書いていますが、この記事のどの辺が「危機煽り」なのでしょうか。@sis_sis氏は一体どこをどう読んだんでしょう? こんな自分の思い込みに基づいて、批判のための批判をするなど、本当に「悪質」ですね。

また、こちらの「イロリオ」というサイトでは水俣条約にも触れていますが、このように書かれています。

>>消費電力の大きい蛍光灯と白熱灯を
>>LEDに置き換えることで、省エネにつなげる狙いだ。
>>蛍光灯をめぐっては、(略)「水俣条約」により、(略)
>>製造・輸出入が2020年から禁止されることが
>>既に決まっている
>>蛍光灯・白熱灯からLEDへの置き換わりを
>>一層加速させることになるだろう今回の政府方針
どうやっても、「水俣条約」による規制と、今回の政府方針は別目的としか読めないですね。白熱灯や蛍光灯に関しては、既存の「水俣条約に基づく規制」に加えて、今回「省エネ政策に基づく規制」が加えられることになったのであり、今回の規制が水俣条約にもとづくものというわけではありません。
「今回の政府方針は水俣条約に基づくもの」なんていう自分勝手な思い込みで特定報道機関だけを批判し、さらにその他のメディアも同じような報道をしているのにそちらは無視、または擁護するというダブルスタンダード。子のような手法を使う人は決して信じてはいけませんね。
なぜこのようなことが行われるかというと、偏見の強さによるものでしょう。最初に言及した室谷克実氏の『悪韓論』もそうですが、「自分は正しい」という思い込みと、「あいつは間違っている」という決めつけがあると、相手を非難するために都合のいいことがあれば、深く考えずにそれに飛びつくのです。
@sis_sis氏がそういう人間であるということは、こちらのツイートからも読み取れます。

(↑@sis_sis氏のツイート)
>>現時点で自民党しか政権運用能力がないことは
>>誰の目にも明らか
私には、首相補佐官が「立憲主義」という言葉を知らなかったり

(↑磯崎氏のツイッター。「立憲主義」を知らないって、この人授業中寝てたのか?)
「法的安定性は関係ない」と言ったり、
聴取不能だった議事録を勝手に書き換えたり、
違憲の疑いの強い法案を強行採決したり、
「マスコミを懲らしめる」なんて意見が出たり、
「戦争に行きたくない」というのを「利己的」と呼ぶ議員がいたり、
首相が全く的外れな答弁を繰り返したり、
「TPP反対、嘘つかない」って言って選挙に通ったらその2カ月後にTPP交渉参加を米国で約束して「TPPは経済政策の柱」なんて言いだしたり

(↑2012年末選挙の時の自民党ポスター。
このあとすぐ「TPPは私の経済政策の柱」と言いだす)
2012年解散時に約束した選挙制度改革を未だに実行していなかったり、
難民と移民の区別ができなかったり、
法案に対する説明を求められて自分が正しい根拠が「私は総理大臣ですから」だったり、

(↑5月20日の党首討論で法案に対する説明不備を指摘されて、
「私は正しい。なぜなら私は総理大臣だからだ」と答える首相。
彼の一体どの辺に政権運用能力を感じるのか知りたい)
沖縄の民意を無視して基地移設を強行したり、
こんな自民党のどこに政権運用能力があるのか全く分からないです。ところが、@sis_sis氏は、自分が自民党にしか試験運用能力がないと考えていると、それは「誰の目にも明らか」な、共通の意見だと思うらしいです。そんなに「自民党以外に政権運用能力がないのは誰の目にも明らか」なら、もっと高い選挙率で、もっと票を獲得してたはずなんじゃないんですかね?
比例代表
↑直近2014年の選挙での自民公明の得票数は
大敗して政権交代をした2009年の選挙よりも少ない
2014年比例代表
↑比例代表だと自公合わせて47%行かない。
(より詳細な内容はこちらの記事を読んでください)
これまでこのブログでは何度も紹介してきましたね。自分の意見を「普通の日本人の意見」とか「皆の意見」とか勘違いして正当化する人。

(↑自分の希望にしか過ぎないのに「日本は韓国に嫌われることを喜んでいる」
などと言う井上太郎)

(↑「日本国民の9割がSEALDsの奥田氏に死んでほしいと思っている」
と言ってのける人。自分の考えを「皆の考え」と思い込む典型例の一つ。
こんな人が「Japan love」なんてアカウントを使っているのが嫌だ)

(↑今年初頭のISによる後藤健二氏の拉致事件が
「朝鮮人のやりぐち」だと「皆言っている」とでたらめを言うネトウヨさん。
よっぽど世界が狭いのだろう)
このように、自分の意見を「皆の意見」だと述べる人は決して信じるに値しません。
このようなダブルスタンダードや、自分の意見を万人の意見かのように勘違いする「過度の一般化」は気をつけないと誰にでも起こりうることではありますが、愛国カルトの皆さんは特にこの手法を愛しているように思われます。
こういう人間に気をつけることはもちろん、自分自身がこのような人間にならないよう気をつける必要があるでしょう。
この@sis_sisという人はこんなことも言っています。

(↑@sis_sis氏のツイート)
私の目には、「恐怖で煽って」いるのは、「中国の脅威」を強調して、本来関係ない集団的自衛権や駆けつけ警護を可能にする法案を強行採決した与党にしか見えないんですけどね。権力の監視はマスコミの大切な役割の一つだと思うのですが、この人の目には、それは情報弱者を恐怖で煽って反政府につなげる」行為に見えるんですね。
====12月6日追記====
この@sis_sis氏ですが、上記の内容に加え、こんなことを言っていました。

(@sis_sis氏のツイート)
彼によると、「日本照明工業会が朝日新聞の報道を否定」したらしいです。さて、日本照明工業会の公式HPを見てみましょう。たしかに今回のマスコミ報道に関する説明書きがありますね。

(↑日本照明工業会HPから)
ではその内容を読んでみましょう。

「2020年に白熱灯、蛍光灯の製造が禁止されることはありません」とは書いてありますが、どこにも「朝日新聞」とは書いてないですね。「新聞、テレビ等で」と書いてあるので、この対象が朝日新聞だけでないことは明らかです。
この辺はマスコミ報道の「『実質的に』禁止」の「実質的に」という言葉の解釈の差があるような気もするのですが、とにかく朝日新聞を名指し否定しているわけではなさそうです。しかし、@sis_sis氏のツイートは、まるで、日本照明工業会が、朝日新聞の記事名指し否定したかのような印象を受けますね。
そのうえ、当然のこと、水俣条約には触れてないですね。
そのことを追求したら、このような返答が。

>>買えなくなると煽ったのは朝日だけなんだが。
いやー、嘘もここまで来るとすがすがしいですね。各社にたような報道しているんですけどね。

「蛍光灯なくなる?」(読売新聞)

「蛍光灯、白熱灯の生産は実質禁止」(産経新聞)

「蛍光灯、原則生産中止へ」(共同通信)

「蛍光灯製造、実質不可能に」(時事通信)
これでも「買えなくなると煽ったのは朝日だけ」と言うんですかね、@sis_sis氏は。そのあと彼はこう述べました。

「一面」だとか「補充取材」だとか、そういうことで言い訳を始めました。一面だろうが三面だろうが、補充取材があろうがなかろうが、「日本照明工業会が朝日新聞記事を否定」というのが悪質な印象操作であることも、「買えなくなると煽ったのは朝日だけ」というのが嘘であることも、それこそ「誰の目にも明らか」ですね。
「今回の条約は水俣条約に基づくもの」か否かという点から、「『買えなくなる』と危機を煽った」という点に着眼点を逸らして誤魔化していることも問題ですが、彼はどうしてこれが「危機を煽っている」と読んだのでしょう? 「蛍光灯が無くなってLEDのみになる」っていうのって、何か危機なんですかね? 単に「朝日新聞は危機を煽る新聞だ」と言わんがために、むりやり「危機」って事にしているように思えるのですが。
こんなふうに朝日新聞を何とか批判しよう、批判しようとしている@sis_sis氏ですが、本人はこんなことを言っていました。

>>(左側の人間は)
>>とりあえず「今の政権を批判しておきゃあいいだろう」的に
>>政治主張を始める
私には、彼の行動は「とりあえず朝日新聞を批判しておきゃあいいだろう」というものにしか見えないんですけどね。
ダブルスタンダードを持つ人と、自分の意見を「みんなの意見」だと思い込む人は、絶対に信じてはいけないタイプの人だと、改めて言っておきます。

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さて、愛国カルトは、所謂「従軍慰安婦」問題で吉田証言という誤解を世界に広めてしまった朝日新聞が大嫌いなものです。しかし、吉田証言に関する記事を批判するならわかるのですが、坊主憎けりゃ袈裟まで憎いと言いますか、↓こんな風に、言いがかりでも何でもいいから批判したいようです。マスコミ批判すれば、自分がえらくなった気がするんでしょうね。

(@sis_sisのツイート)
これが何のことかと言いますと、11月26日、甘利経済産業相が記者会見で、白熱灯や蛍光灯の製造や輸入を規制する方針を打ち出したことに関する記事です。

(↑朝日新聞HPから)
朝日新聞の記事によれば、これは省エネのためであり、温室効果ガス削減を目的とした方針です。今地球温暖化を食い止めるためのCOP21という国際会議も開催されていますが、それも関係しているようです。
一方、この@sis_sisという人が言っている「水俣条約」とは、水銀による環境汚染を食い止めるために、水銀の使用を制限することを目的とした条約です。2013年に締結され、2020年には一定基準を超える水銀を使用した製品の製造が禁止されるため、水銀を使用している蛍光灯の生産などに影響が出ることになります。
しかし、日本の蛍光灯は既にほとんど基準値をクリアしており、水俣条約による基準には引っかかりません。基準値に引っかからなければ蛍光灯の製造は継続できるのであり、@sis_sis氏が言うような、「蛍光灯の製造中止は『水俣条約』によるもの」などという事実はどこにもありません。

(↑例:東芝ライテック株式会社HP)
今回の政府方針は11月26日の官民対話を受けてのものだそうですが、その官民対話の配布資料を見ると、CO2排出削減や省エネに関する内容は書かれていますが、水俣条約のことは書かれていません。



(↑11月26日官民対話で配布された資料)
どこをどう見ても、今回政府が発表した白熱灯や蛍光灯からLEDに移行させるという方針は、水俣条約とは全くの無関係でしょう。@sis_sis氏は、自分が知っていた水俣条約と今回の政府方針が関係あると勝手に結び付けて、その「水俣条約に触れていない」と言って朝日新聞を批判しているのです。自分の思い込みにすぎないのに、恥ずかしいですね。
さて、1億歩譲って水俣条約が関係あったとしても、@sis_sis氏の「朝日の記事にはなぜかその記述がない」という表現はおかしいです。なぜなら、朝日新聞以外の他のメディアにも、水俣条約のことなど書かれていないからです。もちろん読売にも産経にも書いてありません。どれも省エネとかCOP21とかばかり書いてありますね。

(↑読売新聞)

(↑産経新聞)

(↑毎日新聞)

(↑NHK)

(↑マイナビニュース)

(↑ウォール・ストリート・ジャーナル)

(↑ロイター通信)
朝日新聞以外も、どのメディアも水俣条約に触れていないのですから、@sis_sis氏は朝日新聞だけでなく、他のすべてのメディアを同様に批判せねばならないはずです。朝日新聞だけを取り上げるのは、最初に述べた通りのダブルスタンダードであり、結論ありきの批判のための批判と言わざるを得ません。もちろん、どのメディアも一言も水俣条約に触れていないということは、水俣条約は関係ないって考えるのが自然だと思いますけどね。
そこで、私が「朝日だけを取り上げるのはなぜか」と質問してみたところ、こんな返答がありました。


記事内容を見ても、他者と朝日と差があるようには全く見えませんね。他社はリリース丸写しで、朝日は補充取材をしたという根拠は何なんでしょう? 「リリース丸写しの方がマシ」という理屈も全く意味不明ですが、「朝日の記者が条約の存在を知らなかったから、それに絡めて書くことができなかった」なんて書いていますが、今回の政府方針と全く関係ない水俣条約について書かないのは当たり前ですね。しかも、朝日の記事が「危機煽りに終始している」などと書いていますが、この記事のどの辺が「危機煽り」なのでしょうか。@sis_sis氏は一体どこをどう読んだんでしょう? こんな自分の思い込みに基づいて、批判のための批判をするなど、本当に「悪質」ですね。

また、こちらの「イロリオ」というサイトでは水俣条約にも触れていますが、このように書かれています。

>>消費電力の大きい蛍光灯と白熱灯を
>>LEDに置き換えることで、省エネにつなげる狙いだ。
>>蛍光灯をめぐっては、(略)「水俣条約」により、(略)
>>製造・輸出入が2020年から禁止されることが
>>既に決まっている
>>蛍光灯・白熱灯からLEDへの置き換わりを
>>一層加速させることになるだろう今回の政府方針
どうやっても、「水俣条約」による規制と、今回の政府方針は別目的としか読めないですね。白熱灯や蛍光灯に関しては、既存の「水俣条約に基づく規制」に加えて、今回「省エネ政策に基づく規制」が加えられることになったのであり、今回の規制が水俣条約にもとづくものというわけではありません。
「今回の政府方針は水俣条約に基づくもの」なんていう自分勝手な思い込みで特定報道機関だけを批判し、さらにその他のメディアも同じような報道をしているのにそちらは無視、または擁護するというダブルスタンダード。子のような手法を使う人は決して信じてはいけませんね。
なぜこのようなことが行われるかというと、偏見の強さによるものでしょう。最初に言及した室谷克実氏の『悪韓論』もそうですが、「自分は正しい」という思い込みと、「あいつは間違っている」という決めつけがあると、相手を非難するために都合のいいことがあれば、深く考えずにそれに飛びつくのです。
@sis_sis氏がそういう人間であるということは、こちらのツイートからも読み取れます。

(↑@sis_sis氏のツイート)
>>現時点で自民党しか政権運用能力がないことは
>>誰の目にも明らか
私には、首相補佐官が「立憲主義」という言葉を知らなかったり

(↑磯崎氏のツイッター。「立憲主義」を知らないって、この人授業中寝てたのか?)
「法的安定性は関係ない」と言ったり、
聴取不能だった議事録を勝手に書き換えたり、
違憲の疑いの強い法案を強行採決したり、
「マスコミを懲らしめる」なんて意見が出たり、
「戦争に行きたくない」というのを「利己的」と呼ぶ議員がいたり、
首相が全く的外れな答弁を繰り返したり、
「TPP反対、嘘つかない」って言って選挙に通ったらその2カ月後にTPP交渉参加を米国で約束して「TPPは経済政策の柱」なんて言いだしたり

(↑2012年末選挙の時の自民党ポスター。
このあとすぐ「TPPは私の経済政策の柱」と言いだす)
2012年解散時に約束した選挙制度改革を未だに実行していなかったり、
難民と移民の区別ができなかったり、
法案に対する説明を求められて自分が正しい根拠が「私は総理大臣ですから」だったり、

(↑5月20日の党首討論で法案に対する説明不備を指摘されて、
「私は正しい。なぜなら私は総理大臣だからだ」と答える首相。
彼の一体どの辺に政権運用能力を感じるのか知りたい)
沖縄の民意を無視して基地移設を強行したり、
こんな自民党のどこに政権運用能力があるのか全く分からないです。ところが、@sis_sis氏は、自分が自民党にしか試験運用能力がないと考えていると、それは「誰の目にも明らか」な、共通の意見だと思うらしいです。そんなに「自民党以外に政権運用能力がないのは誰の目にも明らか」なら、もっと高い選挙率で、もっと票を獲得してたはずなんじゃないんですかね?
比例代表
自民党 | 18,810,217 | 17,658,916 |
公明党 | 8,054,007 | 7,314,236 |
大敗して政権交代をした2009年の選挙よりも少ない
2014年比例代表
与党(自公) | 46.82% | 94(52.22%) |
野党(その他) | 53.18% | 86(47.78%) |
(より詳細な内容はこちらの記事を読んでください)
これまでこのブログでは何度も紹介してきましたね。自分の意見を「普通の日本人の意見」とか「皆の意見」とか勘違いして正当化する人。

(↑自分の希望にしか過ぎないのに「日本は韓国に嫌われることを喜んでいる」
などと言う井上太郎)

(↑「日本国民の9割がSEALDsの奥田氏に死んでほしいと思っている」
と言ってのける人。自分の考えを「皆の考え」と思い込む典型例の一つ。
こんな人が「Japan love」なんてアカウントを使っているのが嫌だ)

(↑今年初頭のISによる後藤健二氏の拉致事件が
「朝鮮人のやりぐち」だと「皆言っている」とでたらめを言うネトウヨさん。
よっぽど世界が狭いのだろう)
このように、自分の意見を「皆の意見」だと述べる人は決して信じるに値しません。
このようなダブルスタンダードや、自分の意見を万人の意見かのように勘違いする「過度の一般化」は気をつけないと誰にでも起こりうることではありますが、愛国カルトの皆さんは特にこの手法を愛しているように思われます。
こういう人間に気をつけることはもちろん、自分自身がこのような人間にならないよう気をつける必要があるでしょう。
====おまけ====
この@sis_sisという人はこんなことも言っています。

(↑@sis_sis氏のツイート)
私の目には、「恐怖で煽って」いるのは、「中国の脅威」を強調して、本来関係ない集団的自衛権や駆けつけ警護を可能にする法案を強行採決した与党にしか見えないんですけどね。権力の監視はマスコミの大切な役割の一つだと思うのですが、この人の目には、それは情報弱者を恐怖で煽って反政府につなげる」行為に見えるんですね。
====12月6日追記====
この@sis_sis氏ですが、上記の内容に加え、こんなことを言っていました。

(@sis_sis氏のツイート)
彼によると、「日本照明工業会が朝日新聞の報道を否定」したらしいです。さて、日本照明工業会の公式HPを見てみましょう。たしかに今回のマスコミ報道に関する説明書きがありますね。

(↑日本照明工業会HPから)
ではその内容を読んでみましょう。

「2020年に白熱灯、蛍光灯の製造が禁止されることはありません」とは書いてありますが、どこにも「朝日新聞」とは書いてないですね。「新聞、テレビ等で」と書いてあるので、この対象が朝日新聞だけでないことは明らかです。
この辺はマスコミ報道の「『実質的に』禁止」の「実質的に」という言葉の解釈の差があるような気もするのですが、とにかく朝日新聞を名指し否定しているわけではなさそうです。しかし、@sis_sis氏のツイートは、まるで、日本照明工業会が、朝日新聞の記事名指し否定したかのような印象を受けますね。
そのうえ、当然のこと、水俣条約には触れてないですね。
そのことを追求したら、このような返答が。

>>買えなくなると煽ったのは朝日だけなんだが。
いやー、嘘もここまで来るとすがすがしいですね。各社にたような報道しているんですけどね。

「蛍光灯なくなる?」(読売新聞)

「蛍光灯、白熱灯の生産は実質禁止」(産経新聞)

「蛍光灯、原則生産中止へ」(共同通信)

「蛍光灯製造、実質不可能に」(時事通信)
これでも「買えなくなると煽ったのは朝日だけ」と言うんですかね、@sis_sis氏は。そのあと彼はこう述べました。

「一面」だとか「補充取材」だとか、そういうことで言い訳を始めました。一面だろうが三面だろうが、補充取材があろうがなかろうが、「日本照明工業会が朝日新聞記事を否定」というのが悪質な印象操作であることも、「買えなくなると煽ったのは朝日だけ」というのが嘘であることも、それこそ「誰の目にも明らか」ですね。
「今回の条約は水俣条約に基づくもの」か否かという点から、「『買えなくなる』と危機を煽った」という点に着眼点を逸らして誤魔化していることも問題ですが、彼はどうしてこれが「危機を煽っている」と読んだのでしょう? 「蛍光灯が無くなってLEDのみになる」っていうのって、何か危機なんですかね? 単に「朝日新聞は危機を煽る新聞だ」と言わんがために、むりやり「危機」って事にしているように思えるのですが。
こんなふうに朝日新聞を何とか批判しよう、批判しようとしている@sis_sis氏ですが、本人はこんなことを言っていました。

>>(左側の人間は)
>>とりあえず「今の政権を批判しておきゃあいいだろう」的に
>>政治主張を始める
私には、彼の行動は「とりあえず朝日新聞を批判しておきゃあいいだろう」というものにしか見えないんですけどね。
ダブルスタンダードを持つ人と、自分の意見を「みんなの意見」だと思い込む人は、絶対に信じてはいけないタイプの人だと、改めて言っておきます。


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コメント
総理大臣が何なのか理解できていない
マスコミが何なのか理解できていない
この国の政権与党とネトウヨのレベルには唖然とさせられますね・・・
至るところに左翼と在日がいて、日本を苦境に追いやり彼らの生活を苦しくさせていると信じているのでしょうから。
うーん、統合失調症そのものだわ・・・
それ以前に何故嫌韓を語りながら韓国企業から金を貰っているアフィブログに入り浸っているのかを問い詰めたいですね。
韓国企業の運営するブログサービスでアクセスランキング上位が軒並嫌韓ブログってどんなギャグですか。
>何かを批判するとき、AもBもCも同じことをやっているのに、Aだけを特別に批判し、BやCを擁護するというのは、典型的ダブルスタンダードです。
まったくそのとおり、おっしゃるとおりだと思います。
ところで、私は桑原さんはフェアな方だと思っているので、これは批判ではなく
純粋に不思議に思って質問させていただくのですが、
ひとつ前の記事(自由と民主を理解しない~)に寄せられたこのコメント)
↓ ↓ ↓
>【安倍shine】
>2015年12月01日 02:21
>自民党は自由と民主主義の敵であり、はっきり言えば戦前回帰を目指すファシ >スト政党
この内なる敵が日本を破壊するのを防がないといけませんよねえ
それにしても、アメリカが冷戦の為に日本の保守(と言う名の【戦犯の死にぞこない】)を甘やかしたせいでこんなことになったんだから、【GHQはもっと徹底的に軍国主義者を処刑しとくべきでしたね】
とくに、【岸信介を生かしたのは痛すぎる 】
-----------------------------------------------------------------------
このコメントのうちの【】でくくった部分については、スルーされるのでしょうか?
以前、別の記事の別のコメントで、「韓国人は○ね」と書いたネトウヨは速攻でブロックされましたが、上の「安倍shine」はOKなんですか?
まさか英語の「シャイン」だと思っておられるとか?
「ネトウヨの暴言は一発ブロック、IPさらし」で「ブサヨの暴言はOK」というダブルスタンダードでないのだとしたら、その基準を教えていただけるとありがたいです。
この基準は「差別」かどうかです。
安倍総理個人の人格や行動を根拠に彼を批判するのは差別ではありません。「軍国主義者を処刑しておくべきだった」という発言も、過激ですが差別ではありません。それは個人の人格に基づく批判だからです。
「差別」とは、個人の人格以外の、例えば人種とか、国籍とか、民族とか、性別とか、そういうものを根拠に他者を非難することです。例えば同じ「バカ」でも、
「朴槿恵はバカだ」
は差別ではありません。いくら言ってもOKです。しかし、朴槿恵が所属している「韓国人」という国民をまとめて
「韓国人はバカだ」
というと、これは差別です。
このブログでのブロック基準は、思想の左右ではなく、差別かどうかです。当然、ネトウヨの書き込みで「管理人死ね」とか「福島瑞穂死ね」とかの書き込みがあっても、それは過激ではあっても差別ではないので、それで一発ブロックということはありません。
逆に、自民の親米政策を憎むあまり「アメリカ人は死ね」と書き込むブサヨがいたら、一発ブロックです。
ご返事ありがとうございます。
なるほど、個人攻撃はOK、民族攻撃はNG、ということですね。
よくわかりました。
ありがとうございました。
名誉棄損の構成要件と似たような話ですが、無差別無条件に個人攻撃が許されるわけではないと考えますが。
個人攻撃が倫理的に問題ないと言っているわけではなく、あくまでこのブログでブロック対象とするのは差別発言だということでありますので、そこは誤解のないようにお願いします。
全ネトウヨはこのサイトを熟読して洗脳を解かれるべき。
その辺も書いてよ
ロイターhttp://jp.reuters.com/article/2015/11/26/save-energy-amari-idJPKBN0TF0AE20151126によると、
>>甘利再生相は「省エネトップランナー制度は禁止政策でない」として、
>>蛍光灯や白熱灯の使用・生産・輸入が突如なくなるわけではないと解説。
>>一方、エネルギー効率の低い白熱灯は、
>>結果的になくなっていくとの見通しを示した。
とのことです。「LEDに必ずしないとダメ」という案ではなく、省エネ基準を厳しくして、それをクリアできないものはダメ、というものであるようです。
そういえば以前韓国人タレントが「悪い事したら日本人と言う」発言した時、熱湯浴は鬼の首をとったがごとく批判しましたね(確かにあの発言自体は私から見ても不愉快ですが)。
しかし、在〇会の元会長とその仲間が韓国国旗持って韓国人になりすまし、民〇党の選挙運動を妨害しようとした時は何も批判しませんでした。むしろ正当化する書き込みもありました。
日本人韓国人関係無く外国人になりすます行為自体が卑怯です。
なのに何故韓国人が日本人になりすますのは卑怯、日本人が韓国人になりすますのは正当となるのですかね?
日本を救う救世主の安倍様()なんか、パチンコ屋とかロッテグループの御曹司の結婚式に出てるし、これが野党ならネトウヨは大激怒でしょう?
慰安婦とか南京虐殺とかなかったってネトウヨはいうが、安倍自身はことあるたびに「人身売買の被害者に申し訳なく思う」とか「中国が言ってるよりは少ないと思うが、虐殺はあった」とか、ニコ動やまとめブログに居る連中に言ったら速攻で在日認定されるようなことを言う
もはやネトウヨはまとめブログあたりに引っかかったバカというより、完全な狂信者ですよ。自分がさっきまで言ってたことを忘れて、その瞬間にアベマンセー自民マンセーといいだす
ここまでくるともはや自民党のネトサポ、およびその後ろに控える安倍首相がネトウヨを扇動しているのではないのかと考えてしまうほどですね。
安保法案審議時に民族派右翼の一水会が対米隷属反対の立場から安保に反対しており(むしろこちらのほうが左以上に安倍およびネトウヨを非難している)、本来なら右も左も何を重視するかで安保に対する立ち位置も変わってくるとは思うのですがネトウヨのほぼすべてが安保賛成。
自分にはネットの世論を安倍首相の熱烈狂信者であるネトサポが誘導していると考えないとこの矛盾はどうやっても説明がつきません。
今の日本の右翼左翼の定義というのは「安倍さんを支持してるかしていないか」という事かもしれません。なんでも安倍さんを支持すればすぐに日本を憂う保守派になれる。例えそれがダブルスタンダードになってしまうとしても。
普通の右翼だって右の立場から安倍首相を批判することは多々ありますが、それすら左翼だといいかねませんね。
おそらくネトウヨはもう右翼や保守ではないですよ。
ただの安倍教の狂信者。
TPPの時も酷かったですよね。昨日までは日本を滅ぼす条約とか言ってたのに、自民党が政権に戻ると日本の経済はますますよくなる、とか言う
おまけに農家は抵抗勢力で既得権益を持った反日集団だから潰れろ、などとわめく
ネトウヨはよっぽど日本人が嫌いで、安倍のことが好きなんでしょう
ネトウヨの手のひら返しを冷笑する人がいるけど、俺はむしろ恐怖を感じますよ。何があったらここまで狂うのかって
>私には、首相補佐官が「立憲主義」という言葉を知らなかったり「法的安定性は関係ない」と言ったり、聴取不能だった議事録を勝手に書き換えたり、違憲の疑いの強い法案を強行採決したり、「マスコミを懲らしめる」なんて意見が出たり、「戦争に行きたくない」というのを「利己的」と呼ぶ議員がいたり、首相が全く的外れな答弁を繰り返したり、「TPP反対、嘘つかない」って言って選挙に通ったらその2カ月後にTPP交渉参加を米国で約束したり、2012年解散時に約束した選挙制度改革を未だに実行していなかったり、難民と移民の区別ができなかったり、法案に対する説明を求められて自分が正しい根拠が「私は総理大臣ですから」だったり、沖縄の民意を無視して基地移設を強行するような自民党のどこに政権運用能力があるのか全く分からないです。
箇条書きにしたら、もっと読みやすいです。一考のほどお願いします。
このブログでとりあげられている田母神氏も『だから日本は舐められる』という著書(2012年)で「保守派と言われている人間にもTPPに賛成する者がいるから騙されてはいけない」というような事を書いていたと記憶しているのですが、最近はめっきりTPPについて言及しなくなりましたね。
なお、農協の利権や既得権益に関しては私も変えなければならないと思いますが、それはTPPとは関係なしに進めなければならない事であって、TPPに賛成する理由にはなり得ないと思います。
それより「朝日批判にさえ結びつければこんな輩ですら90人以上に支持されてしまう風潮」こそを問題にすべきなのではないかと。
昨年末に解決に向けて動きの有った慰安婦問題に対し、ネトウヨが『ライダイハン』を取り上げる論調もソレに当たります。おぞましいことこの上ない性根に、顔を隠したくなります。情けない! 情けない! ああ、情けない!
かつて、こちらのブログにしたコメントに、「バランスを取る為、右派の批判と左派の批判を並べる配慮は、本来不要」と投稿しました。今もその考え方は変わっていません。
話は少し変わりますが、新聞にあった子供向けの英会話の例を思い出しました。大人に何かを言われた場合の返答例なのですが、次のようなモノだったと記憶してます。
「Everybody Does It」だったか、「Everyone Does It」だったか。
こんな言いぐさ、教えていいのか? と首を捻った覚えがあります。