毎日新聞の投書

今日たまたまこのようなツイートを見かけました。



とある一個人のツイートなので、ブログで取り上げるほどのことでもないかもしれませんが、ある種の教訓を含んでいると思うので取り上げてみたいと思います。
 

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・昭和27年の戦争体験


昭和27年に、母親が息子が戦争に取られるのではないかとおびえていた、という内容を「捏造」「計算が合わない」と言っていますが、本当にそうでしょうか?

恐らく、殆どの人はすぐにお分かりになったと思いますが、昭和27年と言えば、朝鮮戦争真っただ中です。1950年(昭和25年)に始まった朝鮮戦争は、1953年(昭和28年)まで続きました(正確には現在も継続中) 。

その影響は大きく、日本では朝鮮戦争勃発直後、警察予備隊が出来、1952年(昭和27年)に保安隊へと変わります。昭和27年とは、まさに日本が再軍備を開始した時期であり、戦争体験が誰の記憶にも鮮明に残っていた時代、母親が「再び戦争に巻き込まれるのではないか」「息子が戦争に取られるのではないか」と不安に思うのは、当たり前のことであったと言っていいでしょう。

このような流れは中学校の歴史の授業で必ず習うはずであり、日本史に対する超基本的な知識さえあれば、この投書を「捏造だ」「計算が合わない」などと言うことは決してないでしょう。

・無知より怖いものはない


どうもこの人は、毎日新聞が安倍政権の姿勢(集団的自衛権や安保法案、軍備拡張など)を批判するために捏造記事を書いた、と批判したいようなのですが、全く逆に自分の無知を晒すこととなってしまっています。

無知は、捏造を真実と見誤り、真実を捏造と見誤ってしまいます。デマも差別も、多くは無知に起因すると言っても過言ではないでしょう。これは思想の左右に関わらず、誰にでも言えることなのですが、もしも自分が「愛国的」でありたいと思うのであれば、「朝鮮進駐軍」のような「ネットde真実」の歴史ではなく、普通に教科書に書いてある程度の近現代史の知識は持っておくべきでしょう。

私もこれを他山の石に、知識と論理性を重視して、デマや差別と闘いたいと思っております。

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