ざっくり言うと
  • 青山繁晴と和田政宗がトンデモ質問を連発。この2人を質問者に選ぶ自民党のレベルの低さは絶望的。
  • 質問時間を使って恥ずかしいほどのおべっかをする義家弘介。
  • 過労死を出した和民の創業者・渡邉美樹を、別の過労死遺族に対する質問者に選ぶ自民党の下劣さ。
  • 権力におもねり弱者を恫喝する、嘘つきと卑怯者の集団と化した自民党には、もはや自浄作用さえない。
  • 現政権を支持するか否かは、政策を支持するか否かなんてレベルではない。正しい情報公開がなされ、それに基づいて国民一人一人が自分の頭で判断できる民主的な国家を選ぶか、隠蔽と虚言がまかり通り、権力者に脳味噌を預けて家畜の安寧を享受するディストピアを選ぶか、その選択である。
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このブログでは、これまで数多くのネトウヨのデマを取り上げてきました。支持政党とか保守とか革新とか関係なく、デマはデマ、事実は事実として受け入れてもらうため、一時期安倍政権批判は抑え、記事もかなりの部分を『アベノリスクニュース』の方に移動しました。


しかし、今回は改めてはっきり言います。今の自民党は、村上誠一郎など残されたごく一部を除き、国民のことなど欠片もほども考えない、自らの保身と権力欲に取りつかれた、嘘つきと卑怯者の集まりです。強きを助け弱きを挫くことを是とし、自浄作用もない、民主主義国家の政党としての資質など欠片ほどもない下劣な政治屋の団体に過ぎません。


現政権を支持するか支持しないかは、もはや個々の政策を支持するとか、思想の左右とか、そんなレベルじゃありません。自らの頭で考えることができり自由な民主国家を支持するか、それとも権力を持った人間に自分の脳を預け、家畜の安寧を享受することを選ぶか、その選択です。この期に及んで現政権を支持するのは、民主国家の国民であることを自ら放棄する行為だとはっきりと言っておきます。3月19日の国会で、はっきりとそれを認識しました。

青山繫晴と和田政宗を質問者に選ぶ自民党の愚かさ


財務省による公文書改竄が発覚したのち、初めての本格的な国会質疑で、NHKも中継していましたので、日本中の目がリアルタイムで注がれる国会であったことは与野党ともに認識していたはずです。そこで、自民党が質問者にたてたのは、ネトウヨに大人気の青山繫晴和田政宗の2人でした。


青山繫晴議員は、問題発覚前には森友学園が運営する塚本幼稚園を、「塚本幼稚園! 推薦します! 園長頑張ってくださいね!」と絶賛し、平成25年6月22日には塚本幼稚園で講演会まで行っているにもかかわらず、問題発覚後は「塚本幼稚園…でしたっけ? 僕は森友学園ってこの問題で初めて知った」言い出すような、絵にかいたような恥知らずな大嘘つきです。こんな奴が議員にいるってだけで、自民党のレベルの低さがわかります。


和田政宗議員は、あの田母神俊雄の極右政党「日本のこころを大切にする党」から自民党に移った男で、こんな奴を受け入れて、しかも広報副部長にしてしまう自民党の神経を疑います。


「よりによってこの2人!?」と驚かされましたが、やはりどうしようもないダメっぷりを見せつけてくれました。

問題矮小化に必死の青山繫晴

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(↑毎日新聞より)

今回の公文書改竄問題での擁護の仕方を大きく分けると、「大した問題じゃない」派と、「全部財務省が悪い」派の2つだと言えます。青山氏は前者の方向で攻めました。改竄が行われたのは「主文」ではなく「調書」の部分であり、「契約に重大な影響のある記述ではなく、言い訳を並べたもの」だと、改竄を必死に矮小化しようとしました。


ところが、この青山繫晴氏の必死の矮小化もむなしく、太田理財局長は、「調書というのは鏡の後に付いているものですが、極めて重要な部分でございますので、調書を書き換えたということは決裁文書を書き換えたことにならないかといえば、そういうことではなくて、調書を書き換えたということは決裁文書を書き換えた、それだけ重いことをしてしまったということだというふうに認識しております」と答えました。


青山氏には、この問題がなぜ起きたかを追求しようなんていう気はさらさらなく、いかにしてこの問題を矮小化するか、それのみに関心があったようです。この男を質問のトップバッターに選んだというのは、自民党という党がそういう意識なのだということのメッセージでしょう。結局自民党にとって大切なのは、事実や真相究明ではなく、いかに政権を守るか、ダメージを少なくするか、誤魔化すか、矮小化するか、そこなのです。自浄作用など全くありません。

今更朝日新聞の手柄を横取りしようとする和田政宗

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(↑毎日新聞より)

次に登場した和田政宗議員は、輪をかけて酷かったです。和田政宗議員は「財務省が全部悪い」派の質問をしたのですが、そこでネトウヨでさえなかなか言わないような驚きの発言をしたのです。


「財務省は自民党に対して官邸に対しても嘘をつきとおしたわけです。党や官邸が徹底調査を指示して隠蔽の扉をこじ開けなければ、財務省は内部で完全に書き換えの事実は隠されていたかもしれません」



なんと、財務省の隠蔽を暴いたのは自民党と官邸だと言い出した!!!


もうこれは頭がどうかしているとしか言いようがありません。言うまでもなく、今回の財務省の隠蔽をスクープしたのは朝日新聞です。そして、和田政宗は、朝日新聞の誤報であると主張していました。

問題が報じられてすぐの段階では、麻生太郎は「現時点で調査の考えなし」と答えていましたし、何度も何度も「現在検察の捜査中だから調査は難しい」と逃げまくっていたではないですか。これで「隠蔽を暴いたのは自民党と官邸だ」と言うとは、恥知らずもいいところです。財務省を恫喝すると同時に、党と官邸に媚びを売る下劣な姿勢には吐き気がします。

ネトウヨ顔負けの陰謀論を国会で質問する下種の極みの和田政宗


「隠蔽を暴いたのは自民党と官邸だ」と言うだけでも和田政宗の酷さがわかりますが、彼はさらにとんでもない質問をしたのです。なんと、財務省はわざと酷い答弁をした、安倍政権を陥れようとしているという、典型的陰謀論を展開したのです。


>>「まさかとは思いますけども、太田理財局長は民主党政権時代の野田総理の秘書官も務めておりまして、増税派だから、アベノミクスをつぶすために、安倍政権を貶めるために、意図的に変な答弁をしているんじゃないですか?」


もう、本当にこの男の頭はどうかしています。1年間隠蔽してきて、これだけ膨大な量の改竄を行い、省をまたいで国交省にまで改竄を依頼し、会計検査院も検察も騙し、朝日新聞のスクープでようやく明るみに出たこの問題が、安倍政権を陥れるための壮大な罠だったとでも言うんでしょうか? 


今回の答弁が変なものになるのは、擁護できないものを擁護しようとしているからに他ならないと思うのですが、この理屈で言ったら、和田政宗議員の変な質問こそ、安倍政権を陥れるためにやってるんじゃないですかね? いくらなんでも、政治改善に人間として質問の知能レベルが低すぎる。


流石にこれには太田理財局長も「何を言ってんだこのバカ」と言わんばかりの素振りで首を振り、語気を荒らげて反論しました。


「いや、お答えを申し上げます。あの、私は、公務員としてお仕えした方に一生懸命お仕えするのが仕事なんで。それをやられるとさすがに、いくらなんでも、そんなつもりはまったくありません! それはいくらなんでも……それはいくらなんでも、ご容赦ください!」


と、怒りをにじませた返答をしていました。まあ、この太田理財局長の、「お仕えした方に一生懸命お仕えするのが仕事」というのも、完全に公務員の仕事を勘違いしたトンデモ答弁なんですが(公務員が仕えているのは国民であって、総理大臣でも官邸でも与党でもない!)、和田政宗議員のこの質問はあまりにも下劣極まりない、ただの中傷にすぎません。こんなのを質問者に選んだ自民党の下劣さは筆舌に尽くしがたいです。


民進党の増子輝彦幹事長は「こんな質問自体、政治家として恥ずかしくないのか」と和田政宗議員を批判。立憲民主党の福山哲郎幹事長も「非常識極まりない、情けない」と述べました。共産党の小池晃書記局長は「言語道断だ。恫喝的質問だ。ひどすぎる」「自民党、安倍政権の危険な体質が露骨に表れた」と批判しました(毎日新聞)。私は、和田政宗の酷さはもちろんのこと、こういう人間だとわかっていながら入党させ、特に世間の注目を集める今日の国会質疑を任せた自民党という政党の下劣さを如実に示していると思います。

自民党の低レベルさにはもはや絶望しかない


青山繁晴と和田政宗の2人を質問に立たせるという行為自体、自民党のレベルの低さ、そしてこの問題を矮小化し、官僚に全責任を押し付けようとする下劣さ、そして自民党には自浄作用が全くないという事実を証明していますキャリコネニュース「呆れを通り越して絶望」と書かれていますが、まさにその通りです。


政治評論家の森田実氏は

「報道各社の世論調査で内閣支持率が低下する中、与党として国民の厳しい視線に向き合わなければならないのに、問題の本質を突くような質問は一切なく、内閣を守るためだけの時間つぶしだった

「文書改ざんに政治がどう関わり、なぜ起こったのかを追及せず、財務省に押しつけて政治責任にふたをした。国民に対する裏切り的行為だ

と批判しました(毎日新聞)。完全に同意せざるを得ません。

ヤンキー権力におもねる


自民党のレベルの低さ、権力におもねる下劣さは、いろいろなところに現れています。麻生財務相が、佐川前理財局長のことを、これまでずっと「極めて優秀な役人」「適材適所」と、それこそ辞任した日も言い続けていたにもかかわらず、財務省が改竄を認めるや否や、「佐川」と呼び捨てし「最終責任者は佐川」だと、全責任を佐川氏に押し付ける答弁をしたことに批判が集まりました。これだけでも卑劣ですが、驚いたことに、あの元ヤンキー先生の義家弘介が、
「私だって11年間呼び捨てにしていただいていない」
「呼び捨てにしていただけるぐらい信頼されたいと思っている」
「麻生大臣でないと信頼回復のための抜本改革はできない」

と、意味不明なよいしょをしまくりました。

自民党は野党の質問時間を削って与党によこせと言っておきながら、こんなくだらないよいしょの質問してるわけです。安倍昭恵氏が「野党のくだらない質問」というコメントに「いいね」したことが話題になりましたが、この義家弘介、今日の和田政宗、青山繁晴の質問など、自民党の質問がどれだけくだらなく意味のないものか。こんな風に質問時間を使ってよいしょする自民党に自浄作用などあるわけがありません。

過労死遺族の質問に渡邉美樹を選ぶ自民党の下劣さ


自民党の下劣は森友学園だけでなく、働き方改革にも表れています。厚労省の出鱈目なデータをもとに出鱈目な答弁をして裁量労働制拡大をやろうとしたかと思えば、過労死遺族を読んでの公聴会で、こともあろうに過労自殺を出した和民の創業者である渡邉美樹議員を質問者として立たせ、「働くのは悪いことか」「週休7日が幸せなのか」と過労遺族に対して質問するという下衆の極みのような行為を行いました。


渡邉美樹氏は、過労自殺が認定されたあとも、「労務管理できていなかったとの認識はありません」と発言しています。こんな人間を、自民党は別の過労自殺の遺族の質問者として立たせたのです。これが下衆じゃなくて何だと言えましょう。

このことについては、弁護士の佐々木亮氏が詳しく書いています。佐々木氏は、「自民党が、彼を質問者としたこと自体に、自民党が思い描いている『働き方改革』の実態が垣間見える」と述べていますが、その通りでしょう。結局自民党がやろうとしていることは、働きやすい「働き方改革」ではなく、働かせやすい「働かせ方改革」に過ぎないのでしょう。

もはや自民党に民主国家の政党の資質は皆無


この他にも、自衛隊の日報隠蔽問題、前川氏を呼んだ中学校への恫喝的質問状など、様々な問題がありました。最初に述べましたが、改めて言います。今の自民党は、保身と権力欲だけの嘘つきと卑怯者の集まりにすぎず、国民のことなどまるで考えていません。強いものにはおべっかを使い、弱いものは恫喝する。憲法も無視する。隠蔽はする。ごまかす。逃げる。自浄作用もまるで無し。もはや自民党は民主主義国家の政党を名乗る資質は皆無です。


現政権及び自民党を支持する支持しないというのは、政策を支持するとか支持しないとか、そんなレベルの問題じゃありません。正しく情報が公開されて、それに基づいて国民一人一人が自分の頭で判断することができる民主的な国家を選ぶか、隠蔽と虚言がまかり通り、権力者に自分の脳味噌を明け渡して家畜の安寧を得るディストピアを選ぶか、その選択です。


私は言うまでもなく前者を取ります。

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