<ざっくり言うと>
  • 中国産食品の食品衛生法違反率は平均値以下。日本に輸入されている中国産食品を特段危険視するひつようはない。
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どうやらこんなうわさがあるようです。
「中国産食品が危険だと知りつつ、今なお日本に輸入され続けているのは、中国政府の息のかかった国会議員がいるせいだ」
結構前に中国産食品の残留農薬等がニュースになったことがあるので、こんなことを言いだした人がいたんでしょうが、まだ言う人がいるんですね。


結論から言うとデマです。実際の違反数を調べてみればわかります。


厚労省の輸入食品監視統計によれば、平成26年度、食品衛生法違反の輸入食品のうち、23.0%が中国産でした。

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これを聞いて「おお! 違反の1/4が中国! こりゃ危ない!」などと思った人は、算数の勉強をやり直しましょう。


実は、輸入食品の31.7%が中国からのものなのです。輸入食品全体の31.7%が中国産なのに、違反食品全体に占める中国産の割合は23.0%しかない。つまり、中国産食品の違反率は平均値を下回っているのです。表にするとこんな感じです。


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(平成26年度)


ご覧の通り、全体の違反率が0.04%で、中国からの輸入食品の違反率は0.029%なので、平均値を下回っています。つまり、中国からの輸入食品の違反数が多いのは、単純に輸入数が多いからです。中国国内に流通している食品や、別の国に輸出されている食品のことは知りませんが、日本に輸入されている中国産食品は別に危険でも何でもないということがこの数値からわかります。中国食品の安全性については、厚労省のこちらのページのQ8.Q9でも述べられているので、そちらもご参照ください。


当然「中国産食品は危険なのに輸入され続けているのは、中国の息のかかった国会議員のせいだ」なんてのは、中国に対する偏見からくるデマです。


偏見で変な考えにたどり着いてしまう前に、ネットで調べればわかることぐらい調べましょう。分母の確認をするだけでもデマから身を守ることに有効です。

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