<ざっくり言うと>
  • 竹田恒泰、「憲法学者、歴史学者、考古学者は極左集団」と発言。
  • 裏を返せば、竹田のような人間は「憲法も歴史も考古学も学んでいないバカ」であると認めているに等しい。
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「人類で最も漢字を巧みに使ってきたのは日本人」とか「聖徳太子が中国との親書に元号を用いた」など、歴史に対する無知を晒した竹田恒泰。その竹田、こんなことを言っていました。

>>憲法学と歴史学と考古学は極左集団

これは「建国記念の日」の反対集会に歴史学者が関わっている、という批判から生じているもので、彼に言わせると、「皇室の歴史を否定したくて歴史学者になった人が多い」そうです。根拠は全く不明ですが、彼の中では、共産主義とか左翼過激派とかでなく、「建国記念の日」などの神話を否定すればそれだけで極左であるようです。そりゃあ、歴史学者が極左扱いされるわけだ…。


(竹田は「掘れば掘るほど『神話が本当だった』というのが分かっちゃって、ざまあみやがれという事なんですけどもね」と言っているので、竹田は建国神話を歴史的事実として認識しているのでしょう。正直、創造論を信じているキリスト教徒と変わらんと思う)


さらに竹田は「(歴史学者たちが)歩いてたら、後ろから蹴り入れといていいぐらい」とも言っていて、BUZZAPハンJ速報などは、「皇太子は歴史学者です」(皇太子に蹴りを入れるつもりか?)という反論をしていますが、私は蹴りを入れる云々より、この「憲法学と歴史学と考古学は極左集団」という発言が非常に重要な事実を指摘しているように思えてなりません。


つまり、ちゃんと憲法、歴史、考古学を学んだ人間であれば、竹田みたいな歴史修正主義に与したりしない、ということです。


ちゃんと憲法を学んだ人間であれば、日本国憲法から「集団的自衛権合憲」は読み取れないし(憲法学者151人中148人が「違憲」もしくは「違憲の疑い」と言っている)、


ちゃんと歴史を学んだものであれば、「南京大虐殺は捏造」とか「アウシュビッツは捏造」とか「日本は朝鮮を植民地化していない」とか「関東大震災での朝鮮人虐殺は捏造」とか「特攻隊がいなかったら戦後日本国民は米国に虐殺されていた」とか、そんなことは言わないし、


ちゃんと考古学を学んだ人間であれば、神話が歴史的事実と異なることぐらいわかるわけです。


ちゃんと憲法や歴史や考古学を学べば、竹田のように神話と現実の区別がつかないようなトンデモさんになることはなく、逆に言えば、竹田や愛国カルトたちは、憲法も歴史も考古学も学ぶことなく、自分に都合のいい神話や陰謀論に飛びついているだけ、ということです。


竹田は自分のことがよくわかっているのですね。自分たちが憲法も歴史も考古学も学ばず、自分に都合のいい神話や陰謀論に飛びつくトンデモであることを自覚しているがゆえに、そのような神話や陰謀論に与しない、ちゃんと学問を学び、事実と妄想の区別をつけられる人間が「極左」に見えてしまうわけですね。


竹田の指摘はある意味非常に正しい。「憲法学と歴史学と考古学は極左集団」というのは、裏を返せば、「ネトウヨは、憲法も歴史も考古学も学ばないまま、憲法や歴史や考古学を語る馬鹿」と言っているも同然です。


(竹田は「保守系の論文を書ける学会誌が存在しない」と言っていますが、保守とか革新とかが理由じゃなく、単に竹田レベルの論文を載せるようなアホはいないというだけのことだろう)

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