<ざっくりいうと>
  • 安倍政権、自分に都合のいい人事を押し通すために、法解釈も文書主義も破壊し、日本という国家を前近代国家に貶める。
  • ネトウヨ、野党に対して「コロナが始まってたのに桜を見る会問題を~!」と批判していたくせに、緊急事態宣言中の今、不要不急の検察庁法改正を強行する安倍政権のことは黙認するご都合主義ぶりを発揮。
  • ネトウヨ、普段「野党は反対ばかり」と言っているくせに、都合が悪くなると「野党が反対だから賛成」と言い出す思考停止ぶりを発揮。
  • もうこれ以上政治を私物化する無能な政権を支持するのはやめよう。
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これまでの検察庁法改正案関連記事

検察官定年延長によって前近代国家に落ちた日本


孫向文のデマの続きを書くつもりだったんですが、一旦別のこと書きます。


今話題の検事長の定年延長については、これまで2回記事にしています。




これについては、この短い動画がわかりやすく解説してくれています。



簡単に経緯をおさらいしましょう。


安倍政権は、本来今年の2月に定年退職する予定だった黒川弘務検事長の定年延長を閣議決定しました。現在の検事総長が今年の7月に辞める予定なので、この閣議決定により、黒川弘務が検事総長になる可能性が突如浮上したわけです。黒川弘務は安倍政権のお気に入りと言われていて、またもや安倍政権の国家私物化と、検事総長まで政権の傀儡にしようという、三権分立を揺るがすものだと批判されました。

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↑渦中の黒川弘務

この人事について、安倍政権は「国家公務員法の定年延長規定を適応した」と言っていましたが、1981年に政府は「検察官に国家公務員法の定年延長は適用されない」と述べていました。つまり、黒川検事長の定年延長は違法なのです。


ところが、それを指摘されると安倍晋三は恥ずかしげもなく「閣議決定前に法務省で法解釈の変更を行ったから問題ない」と言い出しました。しかし、この安倍晋三の発言がであることは明らかです。なぜなら、今年2月10日、1981年の人事院の解釈について問われた森まさ子法務大臣は、その法解釈を「把握していない」と答えていて、2月12日は人事院の松尾恵美子給与局長は、1981年の人事院の解釈につき「現在まで同じ解釈を続けている」と答弁したからです。


1月31日:黒川検事長の定年延長を閣議決定
2月10日:1981年解釈について問われた森法相「把握していない」
2月12日:人事院給与局長「1981年解釈を現在まで維持」
2月13日:安倍晋三「実は法解釈変更をしていた」と後付け




2月13日に安倍晋三が「実は法解釈を変更していた」と言い出したら、人事院給与局長も、1981年の解釈を現在まで維持しているという発言を撤回。実は1月中に法解釈変更を行っていましたと言い出しました。ならなぜ2月12日に「現在まで維持」などと答弁したのかと問われたら、「つい言い間違えた」ととてつもない言い訳をしました。



法解釈は自由に変更、答弁は都合が悪くなれば後から「言い間違え」で修正。もうやりたい放題で、安倍政権の発言は何一つ信頼できないと自ら暴露しているようなものです。答弁が後から「言い間違え」で修正されたらもう何にも信頼できません。安保法案の時には憲法解釈も閣議決定で変更しました。国会審議も経ず、安倍晋三の重い一つで、今日の違法が明日の合法、今日の合法が明日の違法になるのが安倍政権です。もう近代国家でも何でもありません。



法解釈を変更したのなら、何らかの文書決済が残っているはずですが、何一つ残っていません。そうしたら森法務大臣は「口頭で決済した」「口頭決済も正式な決済」などと気が狂った言い訳をしました。

 

何の文書も残さず口頭決済で済むなら、後から何でも言えます。近代国家と言うのは文書主義を国家の基本としているものですが、安倍政権は近代国家であることを放棄して、日本を五流の後進国に貶めたわけです。自分の都合に合わせて、法律を好き勝手恣意的に解釈変更して、文書も残さず口頭で済ませて、はいOKという、前近代国家に日本を落としたというのがここまでの流れです。



不要不急の定年延長に「興味なし」と言うネトウヨ


そして5月8日、自民党は検察官の定年を63歳から65歳に延長する検察庁法改正案の審議入りを強行しました。これは直接的に黒川検事長の定年延長をするものではありませんが、検察は政治からの独立性・中立性が求められるものであるにもかかわらず、ただでさえ黒川定年延長で検察への信頼が揺らぐ事態が起きているところにこの定年延長です。元検事の高井康行氏は「『定年制』こそが政権からの介入を防ぐ『防波堤』の1つになっていた」と述べていますが、それが揺るがされているわけです。


それも、このコロナ禍の真っ最中にです。緊急事態宣言中にです。


安倍政権支持者は、野党がコロナ禍で「桜を見る会」の追及に時間を使ったと批判しています。ところが、安倍政権支持者は、この検察庁法改正案強硬に対し「興味ありません」というタグを作って黙認しようとしているのです。
なんというご都合主義!!!!

黒瀬深なんて、この法案に反対している人たちを政治に何の興味もないのに雰囲気で参加する頭の悪い芸能人」と非難しながら、自分は「#検察庁法改正案に興味ありませんというタグをつける自己矛盾。こいつ、ここまで頭の悪さを晒して、よく生きてて恥ずかしくないな。


また、石井孝明は、アベノマスク追及に対しては「終わってからやれ。呆れる」と言っていました。
ところが、この検察庁法改正こそ、コロナが終わってからやるべきなのに、これに関しては「興味ありません」で黙認。なんなんだ、このご都合主義は。

(アベノマスクはコロナ関連の問題なんだから今やることだと思いますけどね)

これ見てもわかりますよね。結局、黒瀬深とか以下略ちゃんとか石井孝明とか、この手の連中は自分の都合だけなんですよ。もしも野党が公務員の定年に関する法案なんかを今出したら、彼らが「このコロナの時期にー!」とか言ってただろうことは確実です。ところが、安倍政権がやるとそれを黙認する。なんともご都合主義。


コロナ中だとかそんなこと、彼らにとってはどうでもいいんです。自分にとって都合がいいか悪いか、それだけが彼らの判断基準なんです。だから、普段から自分に都合のいいことにはデマだろうが簡単に飛びつくんです。そして都合の悪いことは、この石井孝明のように、「極左のいくつかの政治団体」とか「工作員」とかが言ってるってことにして無視してしまう。卑怯者の鏡です。


そのうえ、普段「野党は反対ばかり」とか言ってるくせに(反対されるような法案や政策ばかり出す安倍政権が悪いんだと思うが)、こういう風に都合が悪くなると、「反日界隈(と妄想している相手)が反対しているから賛成!」という理論を持ち出してくる。これこそまさに反対のための反対。自分が批判していることを、立場が変われば平然とやってのけるのがネトウヨです。
そして、特に賛成理由も何にもないのに、「野党が反対しているから賛成!」という理由で「今度こそ必ず成功させますとも!」などと言いだす。もはや完全に思考の停止。

こちらの人↓の分析が非常に的を射ていると思います。
もういい加減やめにしましょう。理にかなっているかどうかではなく自分に都合がいいかで物事を判断するのは。

もういい加減やめにしましょう。こんな緊急事態宣言中に、不要不急の検察庁法改正を強行するような、無能で卑怯な政府を支持するのは。



自民党はこの検察庁法改正案を5月13日にも強行採決するつもりのようですが、こんなことをやるやつらが国民のことを考えている政権であるかどうか考えてください。

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