<ざっくり言うと>
- 黒瀬深、報道も何にも見ないでツイッターからだけ情報を得ている疑惑。
- 黒瀬深、「黒川氏と安倍が会ったのは1回だけ。安倍総理と黒川氏が仲良しというのはデマ」と言うが、それがデマである。
- 黒瀬深、「『黒川氏と安倍が仲良し』というのはツイッター画像が発端」と発言するが、デマである。
- 黒瀬深、「ツイッター画像制作者がデマだと認めている」と発言するが、それもデマである。
- 黒瀬深、「デマで検察を潰していいのか、よく考えるべき」と発言するが、そもそもデマじゃないし、検察を潰すどころか検察の政治からの独立性を守ろうとしているのである。
- 黒瀬深、1回のツイートで4つもデマを盛り込む。
- 黒瀬深の間違いの多さからは、報道等を碌に見ずに、ツイッターからしか情報を得ていない可能性が考えられる。
↑本日のデマゴーグ、黒瀬深
黒瀬深の検察庁法改正関連デマ
目次
「黒川氏と安倍が会ったのは1回だけ」というデマ
やはり、黒瀬深という人間は、ツイッターぐらいからしか情報を得ていないんじゃないでしょうか。
接待マージャンは問題だけど「安倍総理と仲良しだ」というのはデマで、実際に二人が会ったのは2018年に5分だけ。そんなデマが流れたのは下の画像が発端だけど、製作者がデマを認めている。デマによって真面目にやってきた検察を潰していいのか、よく考えるべき。 #黒川検事長の懲戒免職を求めます pic.twitter.com/AqGVfwfY8W
— 黒瀬 深 (@Shin_kurose) May 20, 2020
>>「安倍総理と仲良しだ」というのはデマで、実際に二人が会ったのは2018年に5分だけ
はい、これデマです。
これは「首相動静で確認可能な」、安倍晋三が黒川氏と「2人で」会っていた記録です。そもそも黒川氏は2011年から法務省官房長で、2016年から法務省事務次官だったのですから、首相と何度も会っていなかったら、そっちのほうがよほどおかしい。どうやら黒瀬は黒川氏の前歴を知らない様子。
黒川は2011年8月、法務省官房長に就任し、その明くる12年12月、第2次安倍政権が発足した。以来、官房長として16年9月まで5年以上国会対策を担い、さらに19年1月まで2年あまり、事務次官として省内の事務方トップを務めてきた。官房長として3年10カ月、事務次官として2年4カ月の合計6年あまり、黒川は安倍政権を支えてきたといえる。さらに、黒川氏は安倍晋三以上に菅義偉との関係の近さが報じられています。文春オンラインによれば、
(文芸春秋)
黒川氏は菅義偉官房長官から絶大な信頼を寄せられ、いまも定期的に会食をする仲です。また、官房副長官の杉田和博氏とは菅氏以上に近しい関係で、頻繁に電話で連絡を取り合い、時には捜査の進捗状況などの報告を行なっているとみられています。とのことです。また安倍晋三の腹心である北村滋と強い繋がりがあるとも報じられています。
(文春オンライン)
安倍晋三と2人で会っていたことがほとんどなかろうと、安倍政権と黒川氏の近さは否定されません。
「『黒川氏と安倍が仲良し』というのはツイッター画像が発端」というデマ:安倍政権とは昔から蜜月
>>(黒川氏と安倍が仲良しだという)デマが流れたのは下の画像が発端
はい、これも嘘ですね。やはり、黒瀬はツイッターからしか情報を得ていないんじゃないでしょうか? これがその画像です。
↑最初のツイート
この画像が作られたのは5月9日。めちゃくちゃ最近です。安倍と黒川氏が仲良しだという話が出たのが「この画像が発端」だなんて言う黒瀬深は、この画像を見るまで「黒川氏は安倍政権に近い」という話を聞いたことがなかったということなのでしょうか?
黒川氏と安倍政権との蜜月関係は、ず~~~っと言われてきたことです。例えば、この定年延長問題が起きる遥か前、2017年6月の『FACTA』は、まだ当時法務事務次官だった黒川氏のことを「官邸の代理人」と呼んでいます。
この時すでに安倍政権が検察の人事に介入していると批判されており、安倍政権への功労によって、黒川が検事総長にされるのではないかという趣旨のことが書かれています。2017年6月の記事で懸念されてた自体が、今年本当に起きたということですね。
「官邸の代理人」黒川法務事務次官
「こいつがいる限り、安倍政権は安泰だ」と酷評される男が、論功行賞で位人臣を極める。
東京地検特捜部は何をしているのだろう。政界に切り込む捜査はもう忘れてしまったのだろうか。民主党政権時代にその土台を揺るがす摘発を続けたのとは対照的に、約4年半の第2次安倍政権下では、閣僚の事件が次々潰れている。検察関係者はある男を「安倍政権の代理人」と呼び「諸悪の根源。こいつがいる限り、安倍政権は安泰だ」と吐き捨てるように言う。
その男は黒川弘務。
(略)
小渕事件や甘利事件を潰した黒川には、官邸から論功行賞の人事があった――。法務検察内では、そんな話が広がっている。
昨年7月、当時法務事務次官の稲田伸夫が官邸に対し、検事総長交代や稲田の検事長転出、後任の次官に刑事局長の林真琴といった人事案を打診したところ、黒川を次官にするよう指示されたというのだ。
「政権が法務検察人事に介入するなど聞いたことがない。ここまで舐められたか。検事長に出るはずの黒川が事務次官となり、省内で冷めた声も多い共謀罪法案の成立に前のめりになっている。どうせ官邸から言われたのだろう」と検察関係者。
刑事局長に留任した林は黒川と司法修習同期で、衆目が認める検事総長候補。しかし安倍政権が続けば、代理人として尽くす黒川がまた論功に与かるのではないかと、法務検察内には不満が渦巻いている。(FACTAonline)
黒川氏が安倍政権にとって大変都合のいいことをやってくれる人物だというのも、前から言われていました。2018年の森友学園問題での公文書改竄で佐川宣寿らが全員不起訴という不可解な決定がなされたのも、当時から黒川弘務(当時は法務事務次官)によるものだと言われていました。
永田町関係者によると菅官房長官、杉田和博官房副長官、今井尚哉首相秘書官といった官邸のハイレベルから法務省の黒川弘務事務次官に「巻き」が入ったものとみられる。2016年の甘利明経済再生担当相のUR口利き問題不起訴というのも不可解でしたが、これも黒川氏によって不起訴になったと言われています。
(田中龍作ジャーナル2018年6月21日)
誰がどう見てもリッパな犯罪なのに、そろっておとがめナシとは唖然呆然だ。もはや特捜部は「法の番人」でも何でもないが、永田町では甘利放免の「黒幕」として、ある法務省幹部の名前が取り沙汰され始めた。さらに遡って、2014年8月の『選択』という雑誌では、以下のように書かれています。
「黒川さん、その辺りのラインで全てを決めて、法を歪めているのではないか」
民進党が6日、国会で開いた「甘利前大臣疑惑追及チーム」の会合。議員のひとりが出席した法務官僚に向かってこう叫んだ。「黒川さん」とは、法務省の実務責任者である黒川弘務官房長のことだ。(日刊ゲンダイ2016年6月9日)
これが事実なら、安倍政権が強引に押し通した共謀罪も、黒川氏が支えていたわけです。
ゾンビ法案 「共謀罪」復活の黒幕. 2014年8月号.
「強い安倍政権下でないと共謀罪法案成立は不可能とみて、法務・検察は攻勢をかけている。先頭に立っているのは官房長の黒川だ」 全国紙政治部ベテラン記者はこう語る。
つまり、安倍晋三と個人的な「お友達」かはともかく、森友不起訴や、甘利不起訴、共謀罪など、安倍政権にとって都合のいい人物であったと、何年も前から言われ続けていたのです。
これらの報道が事実であるかどうかは、今の私には確認の使用がありませんが、それでも「『安倍総理と仲良しだ』という話が流れたのはツイッターの画像が発端」などという黒瀬の発言は完全なるデマです。どんなに遅くとも2014年には言われていました。
黒川氏の定年延長決定後、幾度となく安倍と黒川氏が蜜月関係にあるという報道がなされていたのにそのことを知らなかったとするなら、やはり黒瀬は報道も何にも見ないで、ツイッターからだけ情報を得て「こういうことだ」と知ったかぶっているとしか考えられません。
「画像製作者がデマを認めている」というデマ
>>製作者がデマを認めている
これも黒瀬深のデマです。この画像の製作者が画像を撤回したのは事実ですが、それは以下のような点です。
>>すでに延長された人事が今回起こるように書いていた事、今回、拡散された画像の誤りは、
— lil 金魚 (@rubberringss) May 12, 2020
すでに延長された人事が今回起こるように書いていた事、
維新の会の賛成、検察が裁判所の所属である。この3点と。
確定的に犯罪者であると記載していた点です。
>>維新の会の賛成、
>>検察が裁判所の所属である。
>>この3点と、確定的に犯罪者であると記載していた点です。
つまり、黒川氏と安倍政権の近さを誤りとして撤回したわけではないのです。そして、この人は修正版を投稿しています。
#週明けの強行採決に反対します#検察庁法改正案に抗議します
— lil 金魚 (@rubberringss) May 16, 2020
恋愛ドラマ風に分かりやすくまとめた相関図(改訂版)
+ドロドロ最終回Ver.です!
反省を踏まえ一から勉強し直し、今回は弁護士の先生監修のもと作成いたしました。より詳細になってます、もしよければご活用ください! pic.twitter.com/YIHkkSgs8q
↑修正版
ごらんのとおり、黒川氏と安倍晋三との関係には修正が入っていません。つまり、「そんなデマが流れたのは下の画像が発端だけど、製作者がデマを認めている」という黒瀬深の発言は完全なるデマです。
「デマで検察を潰していいのか」というデマ
最後に、黒瀬深はこういいます。>>デマによって真面目にやってきた検察を潰していいのか、よく考えるべき。
もちろん、完全にデタラメです。むしろ、検察を政権の影響力から守るために、検察庁法改正案にみんな反対していたのですから。
そして、黒川検事長個人については、「懲戒免職を求めます」と言っている人たちは「安倍政権に近いから懲戒免職」などと言っているのではありません。賭けマージャンをしていたという理由です。それが蝶形免職になるほどのことであるのかどうか、現時点で私にはわかりませんが、「デマによって真面目にやってきた検察を潰していいのか、よく考えるべき」などという黒瀬の発言は完全にデタラメです。
以上、黒瀬深は、たった124文字のツイートの中に、実に4つものデマを盛り込んでいます。すごいですね。
前回記事でも書きましたが、どうもやはり黒瀬深は、ツイッターからしか情報を得ていないように思えてなりません。もしも他からも情報を得ているのであれば、黒川氏と安倍政権の蜜月関係が、ツイッターの画像から広がったなんて勘違いをするはずがありません。
まともな情報を得ず、ツイッターから流れてきた伝聞情報を、さらに曲解してデマにして流す黒瀬深。お願いですので、何かに賛成するにしろ反対するにしろ、黒瀬深のようなデマばかり吐く人間の発言をもとにしないでいただきたいと思います。
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コメント
なので「原稿をどこか別の所から貰っている」と推測してます
今日も「誤情報ならいいんですが」と前置きしつつ真偽不明の内容をハッシュタグで拡散しており、その悪質さがたしかに黒瀬深に似ていると思いました。
プログ主様のおっしゃる「愛国カルト」の定義から外れているかもしれませんが、黒瀬深が左にエサを与えて扇動しネトウヨたちがそれを冷笑する構図を作り出しているとするなら、とても卑怯なやり方だと思いました。
同一人物と断定されているわけではありませんが、それでも左右ともに「愛国カルト」を焚きつけることを目的に確信的にデマを拡散するインフルエンサーは害悪ですよね。