<ざっくり言うと>
  • 坂東忠信、名古屋でのBlack Lives Matter運動のチラシを、「中国のフォントが使われている!」「中国の工作」「腐れた中華のにおいがする」「ギンバエ」と罵る。
  • 実際にはAdobeとGoogleが共同開発し、日本人がデザインしたSource Han Sansというフォント。米国製である。
  • 主催者は中国人ではなく、アメリカ人の母とハーフの娘と思われる2人である。
  • 英語が母語の人が、AdobeとGoogleが共同開発したフォントを使うことも、漢字の書体の微妙な差異を気に留めなかったことも、何もおかしくない。
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↑本日の思考停止・脊髄反射差別主義デマゴーグ、坂東忠信

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目次

1.坂東、Black Lives Matterデモを「腐った中華のにおい」「ギンバエ」と中傷三昧 


何故かはよくわからないのですが、ネトウヨさんというのは、Black Lives Matter(BLM)運動にも反対します。人権という概念自体が嫌いなんじゃないかとさえ思える彼らですが、あの自称元通訳捜査官の坂東忠信が、名古屋で企画されているBLMデモについて、こんなことを言っています。

正直、よくもまあここまで悪辣なツイートできるなあと思って、呆れを通り越して感心してしまいます。デマと差別というウンコを食べて生きている坂東忠信こそギンバエと呼ばれるべき存在だと思いますが、この坂東のツイートを鵜呑みにして、「中国製ポスターだ!」だのなんだの言ってる奴がごろごろいるので困ってしまいます。

今回は、この坂東のツイートが、完全に間違っているデマであるということを取りあげましょう。



2.フォントはAdobeとGoogleの共同開発で、デザイナーは日本人


坂東が名古屋のBlack Lives Matterデモと中国を結びつける唯一の根拠がフォントです。「混在し得ないフォントが混在してい」るから、中国人が日本語でフォントを作ろうとしてミスを犯した、というのが坂東の脳内で行われているシナリオです。


たしかに、坂東が指摘した文字は日本の通常のフォントとは異なります。しかし、中国人が書いたという証拠にはなりません。何故なら、このフォントは普通に誰でもどこでも手に入る人気フォントだからです。


このチラシに使われているのは、アドビーとグーグルが共同開発したSource Han Sansというフォントです。坂東は中国中国騒いでますが、米国製のフォントなんですね。実際に試してみましたが、完全に一致しました。

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このフォントは無料で誰でも手に入れることができます(ここからダウンロードできますが、自己責任でお願いします)。


Source Han Sansは、Extra Light から Heavy まで数段階の太さが選べるうえ、アルファベットはもちろん、簡体字・繁体字・新字体・韓国漢字も同じフォントファミリーで使い分けができるため、便利で人気のフォントです。


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↑数段階の太さを選ぶことができる

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↑簡体字・繁体字・新字体・韓国漢字の4種類の字体を選べる


簡体字フォントはSource Han Sans SCという名前で提供されています(いくつか異名あり)。簡体字フォントと言っても、普通にひらがなもカタカナも打てますし、ほとんどの漢字は日本の新字体と同じ形で打てます。なので、普段は何も気にせず問題なく使えてしまい、簡体字フォントを使っていると気が付きさえしないでしょう。


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↑Source Han Sans SCで実際に打ってみた例。普通に日本語が打てるので、簡体字フォントを使っていると気が付きさえしない。


つまり、坂東は「混在し得ないフォントが混在」とか言っていますが、Source Han Sans SCで混在しているフォントなわけです。(疑う人はダウンロードして試してみてください)


坂東は「中国の工作は大雑把すぎるし詰めが甘い」とか言っていますが、脊髄反射的に「混在しえないフォントが混在している」「中国の工作だ!」とか言ってしまう坂東こそ、大雑把すぎるし詰めが甘すぎです。こんなのが警察官をやっていたなんて、恐ろしい事実ですね。


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↑Source Hans Sans SCを使った例。「差」と「坂」のみ日本の新字体と異なるが、後は全て日本の新字体と同じ。「混在しえないフォント」などではない。


しかも、このSource Han Sansをデザインしたのは西塚涼子という日本人なんですよね。


もしもチラシに使われているフォントが、中国企業が開発した中国のパソコンにデフォルトで入っているフォントとかなんだったらともかく、AdobeとGoogleが共同開発し、日本人がデザインした、オープンソースのフォントを使っているのに、「腐れた中華のにおい」「混在し得ないフォントが混在」「中国の工作」なんて言えてしまう坂東忠信には呆れてしまいます。


所詮坂東の主張なんてこのレベルの根拠しかないってことです。



3.主催者は日米ハーフ


この名古屋でもBLMデモのfacebookを見てみると2人が管理者となっています。おそらくこの2人がデモの主催者と言うことなのでしょう。


この2人のfacebookの写真を見てみると、この2人は明らかに白人です(顔写真の無断転載はまずいと思うので、ご自分でリンク先からご確認ください)。どうやら2人は母娘のようで、彼女たちのfacebookはほとんど全て英語で、時々日本語という感じです。チラシを作ったのが、英語が母語の人であれば、アメリカ製のフォントであるSource Han Sansを使うことも、漢字の差異を気にしなかったことも、何もおかしくありません。


坂東はフォントだけを根拠に「中国の工作だ!」とか言っていますが、果たしてこの2人が中国工作員なんですかね?


どうしてチラシのフォントだけ見て脊髄反射で「中国の工作だー!」とかいう前に、主催者のfacebookチェックしようとか思わないわけ? 先ほども言いましたが、坂東は「中国の工作は大雑把すぎるし詰めが甘い」と言うものの、坂東のデマこそ大雑把すぎるし詰めが甘いです。


この2人や主催に加わっているメンバーの人たちが信頼できる人達かどうかまでは知りようがありませんが、少なくともフォントを根拠に「中国工作員だ」など言う坂東の主張には、一切の信頼性がないことだけは確かです。



4.フォントがおかしいと思えるのは、中国語学習者のみ


そもそも、よく考えてみましょう。どうして坂東はこのフォントを見て、「中国のフォントだ」とわかったわけでしょう? それは、坂東が中国語学習経験があるからに他なりません。中国語の学習経験があるから、「中国の字だ」と気が付いたわけです。


もしも中国語の学習経験が一切ない人が、少しだけ違う字体を見て、中国の時だと思うでしょうか? 「こういう字形もあるんだ」程度にしか思わないのではないでしょうか?


実際、簡体字じゃなくても、日本のフォントで字形が違う例はいくつもあります。たとえば、同じゴシック体であっても、「さ」や「き」はフォントによって大きく字形が異なります。

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↑左から「BIZ UDゴシック」「小塚ゴシック」「MSゴシック」。同じゴシック体でも形が異なる。


「噂」や「北」などの字も、フォントによって字形が異なります。

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↑左から「BIZ UDゴシック」「MSゴシック」「DFG平成ゴシック」。どれも簡体字ではなく日本の漢字だが、「尊」の部分の形が異なっている。

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↑左:MSゴシック、右:UDデジタル教科書体。


このように、日本語用フォントでもフォントによって字形が異なることは多々あります。


では、改めて下の字を見てみましょう。

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中国語を習ったことがない人が、左の字を「日本の字じゃない」「中国の字だ」と思うでしょうか? 私は、思わないと思います。「さ」「き」「噂」「北」の字形がフォントによって異なるように、簡体字と新字体の違いではなく、単にフォントの違いだとしか思わないことでしょう。


上述のとおり、AdobeとGoogleの共同開発であるSource Han Sans SCは、ひらがなカタカナはもちろん、ほとんどの漢字も、日本の新字体と変わらない字を打つことができます。「反」「曜」「差」「所」の字が少々他で見る形と違っても、「さ」「き」「噂」「北」と同様、フォントの違いだとしか思わなくても、何ひとつ不思議なことはありません。チラシ作成者の母語が英語であれば、なおのこと気にすることはないでしょう。


今回の件は、Source Han Sansの存在を知らなかった坂東の無知と偏見と差別意識が引き起こした、明らかなデマです。


米国人の母と日米ハーフの娘が、AdobeGoogleが共同開発して日本人がデザインした米国製フォントを使って作ったチラシを見て、「腐れた中華のにおい」を感じ取ってしまった坂東忠信。


坂東という男の人間としてのレベルの低さがよくわかります。

5.そもそも、中国人だと何か問題か?


このチラシを作ったのは、おそらく上述の米国人の母と日米ハーフの娘であり、中国人じゃなかったわけですが、仮に中国人だとしたら、いったい何が問題なのでしょう? 在日中国人がBlack Lives Matter運動をやっちゃいけないんでしょうか? 「中国人=ギンバエ、腐ってる」などと考える坂東の精神の方が、よほど腐っていると思います。



6.BLM運動は「世界を混乱に陥れる」ことなのか?


坂東の主張の最も意味不明なところが、「世界を混乱に陥れることで優位を得ようとする特定の国と、そのカネに群がるハエどもに注意してください」というところです。Black Lives Matter(BLM)運動は、アメリカで起きた白人警官による黒人殺害事件がきっかけで、アメリカから始まり、各国に波及しているものです。


一部のデモが暴徒化したことは事実ですが、ほとんどのデモは平和的に行われているそうですし、そもそもこの運動は人種差別反対運動です。いったいどの辺が「世界を混乱に陥れる」ことなのでしょうか? しかも、「世界を混乱に陥れることで優位を得ようとする特定の国」とはどこなのでしょうか? もしかして、坂東の脳内では、BLM運動は中国がアメリカの国力を削ぐために扇動していることにでもなっているのでしょうか? もしもそんな風に思っているのだとしたら、坂東は今すぐ精神治療を開始したほうがいいと思います。



7.デマと差別で食べている坂東忠信こそギンバエである


坂東はどのフォントか調べることもせず、一部の字体が違うだけで「中国の工作」と決めつけ、AdobeとGoogleが共同開発したフォントであるSource Han Sansを使えば普通に混在しえるものを「混在しえないフォント」と決めつけ、「この集会は腐れた中華のにおいがする」「ギンバエ」などと罵った坂東忠信。


デマをばらまき差別を煽ることで優位を得ようとする坂東忠信と、それに群がる脳みそ停止ネトウヨどもに注意してください。

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