<ざっくり言うと>
  • 米国政府公的機関の報告も、国際選挙監視団も、米国大統領選での不正の存在を次々と否定。
  • 百田尚樹や門田隆将を筆頭に、未だに不正を訴えている人たちは、普段からデマを吐き、願望と現実の区別がついていない人たちであり、信頼するに全く値しない。
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今回の米国大統領選挙は、ネトウヨという生き物が、いかに自分の見たいものだけを見て、信じたいことだけを信じて、現実を見ていないかということを鮮明にしてくれたと思います。

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全マスコミがバイデン勝利を確定させる


加藤清隆大原浩といった連中がほぼ唯一の便りとしていたリアル・クリア・ポリティクス(RCP)も、最終的にバイデン306-トランプ232という結論を出しました。「不正があったからバイデン勝利が取り消された」という妄想は、ここに完全に潰えました。

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RCP

未だにバイデン勝利を疑っているのは、『大紀元』のような宗教かぶれのメディアや、『夕刊フジ』のような三流夕刊紙だけでしょう。



公的機関も不正を否定 


日本の一部の人たちは、いまだに「マスコミがバイデン勝利と報道しているだけ!」「マスコミが不正はデマと言ってるだけ!」と主張していますが、マスコミのみならず、公的機関によっても、トランプによる不正の主張は次々と否定されています。


まず、米サイバーセキュリティ・インフラセキュリティ庁(CISA)は、「票が消されたり失われたりすり替えられたり、不正アクセスを受けたりした証拠は一切ない」と結論を出しました。
There is no evidence that any voting system deleted or lost votes, changed votes, or was in any way compromised.

 
トランプは「270万のトランプ票が消された」と主張していましたが、大統領の主張を政府機関が否定した形になりました。


また、同庁は「死者が投票した」などの噂も否定しており、「選挙プロセスについて、根拠のない主張や偽情報が多数あることは承知しているが、我々は選挙の安全性と完全性に最大限の自信を持っていると断言できる。あなた方もそう断言できるはずだ」との声明を発表しました。



トランプが不正があったと主張しているペンシルベニア州でも、選挙管理委員「不正の証拠は見つかっていない」と述べ、「何の根拠もない馬鹿げた主張が行われ広まっているのを目の当たりにしている」と、SNSで広がっている不正疑惑を否定しています。





国際選挙監視団も不正を否定


さらに、国際的な組織も、選挙の不正を否定しています。


米州機構(Organization of American States, OAS)は、13の国から28人のオブザーバーを派遣し、選挙の不正を監視しましたが、不正はなかったと結論付けました。
An international group that was invited to observe the 2020 US general election has said it saw no instances of voter fraud, contrary to what President Donald Trump and his allies have been claiming without evidence.


欧州安全保障協力機構(Organization for Security and Cooperation in Europe, OSCE)の監視団も、組織的不正の証拠はないと結論付け、トランプの態度を「大衆の信頼と民主主義を害する」として厳しく批判しました。
“Baseless allegations of systematic deficiencies, notably by the incumbent president, including on election night, harm public trust in democratic institutions,”

They said they found no evidence to support allegations of systemic wrongdoing and praised the “enormous effort” by election workers and “engaged citizens” to ensure that voters could cast their ballots in record numbers.




裁判所も次々訴えを棄却 


トランプは何とか訴訟をしてひっくり返そうとしていますが、ほとんど却下されています。
 ネバダ州の集計用マシーンの精度が悪く、開票の差し止めを求めた件は、連邦裁判所に拒否された。ジョージア州で不正に50票が集計されたとされる件も証拠がないとして却下。ミシガン州で公平さに欠けるとして集計停止を求めた裁判も、やはり却下されている。

 ペンシルベニア州では、死者の投票用紙が使われたとしたが、証拠が見つかっていない。選挙立ち合い人が十分に監視できなかったとして集計停止を訴えたが、連邦地裁に退けられた(ただし、投票日を過ぎてから到着した票の扱いについては一部認められた)。

 アリゾナ州では、油性ペンで記入した投票用紙が拒否されたとするが、根拠がないとしてこちらも却下されている(ただし、不正により180票が未カウントとした件は、証拠が揃えばヒアリングがおこなわれる)。(FLASH11月12日
ミシガン州で選挙結果の不承認などを求める訴訟を起こしていたが、州裁判所はこの日、これを却下。(朝日新聞11月14日
それに、トランプ陣営自身、訴えを起こしているのは「集計マシンの制度が悪い」とか「監視人が立ち会えなかった」とか小規模なものばかりで、組織的な不正と呼べるものを何一つ訴えることができていません。アリゾナでは票の数え直しの訴訟は却下されるまでもなく、トランプ弁護団が取り下げました(参照)。


裁判を継続させたところで、いやがらせ以上の結果をもたらすことはないでしょう。それでも、トランプは自分を支持する信者たちをつなぎ留めておくためには、自分で裁判を諦めるのではなく、最後まで戦い、はねつけられ、「裁判も乗っ取られている」という陰謀論をばらまく以外の道はないのでしょう。



百田尚樹らの不正疑惑主張は妄想・願望と現実の区別がつかなくなっただけ 


これでも日本の一部の人たちは、いまだに不正があったと妄想を募らせています。


そもそも、大統領選前、世論調査はどこもバイデン優勢を伝えていました。だから、不正をするとしたらトランプの方にこそ動機があると考えるのが自然です。ところが、トランプ支持者と日本のおかしな人たちは、「トランプが絶対に勝つ」と妄想をたぎらせていたので、「本当ならトランプが勝っているはず」→「トランプが負けたのは不正があったからだ」と思い込んでいるのです。


まさに、オウム真理教が衆議院選挙で負けたときに「不正があった」と妄想したのと酷似しています。ネトウヨと呼ばれる人たちが、論理ではなく、自分の願望と現実の区別がつかなくなっているカルトであるということが、今回の選挙にはよく表れていると言えます。


例えば、百田尚樹は「米大統領選挙は大規模な不正があったと思っている」などと言っていますが、もちろん根拠は何にもありません。百田尚樹の願望にすぎません。

門田隆将は、すでにCISAが間違いと結論付けている「死者が投票した」などのデマを「証拠」として挙げ、「マスコミはバイデン勝利を既成事実化している」「民主主義はこのまま死ぬのか」などと繰り返しツイートしています。

上で見た通り、米国の政府組織や国際的な選挙監視団も不正はなかったと結論付けており、マスコミがバイデン勝利を伝えるのは当たり前すぎるほど当たり前のことです。


門田はトランプが勝利宣言した際に「地球は救われた」などと誇大妄想発言をしていましたが、いかに門田隆将という人間が、自分の願望にしがみつき、客観的事実を根拠いすることができない人間かわかります。


他にも、黒瀬深や孫向文などは言わずもがな。孫のツイッターは、大小さまざまな陰謀論のオンパレードになり、孫自身も「トランプ票が燃やされた」「トランプ票が捨てられた」「トランプ票が埋められた」といったデマを流しています。孫は、自分自身が毎日デマばかり流しているくせに(というよりデマしか言わない)、バイデン306人確定というニュースは「デマ」と呼ぶという、「自分が信じたもの=真実」という典型的なタイプです。

黒瀬深は、パリ協定にアメリカが戻るだけで「アメリカの経済は終わり」「日本もリーマンショック以上になる」と妄想しています。パリ協定でそんなことになるのなら、とっくに先進国の経済は破滅していることでしょう。


バイデンがどういう大統領になるかはまだ全くわかりませんが、ただ一つはっきりしていることは、今回の選挙でいまだに「不正があった」と主張している人たちに、論理的思考力というものが備わっていないという事実です。


トランプ本人が、とにかく何でもいいから不正だと訴えて身を守ろうとするのはまだ理解できますが、そうでない連中、特に日本国内でいまだに不正選挙という願望にしがみついている人たちは、願望と現実の区別がつかない人たちだと言ってよいでしょう。


百田尚樹、門田隆将、孫向文、黒瀬深、篠原常一郎など、他にも大勢いますが、彼らの名前は覚えておいた方がいいです。これまでにもデマばかり吐いてきた彼らです。これからも懲りずにいつまでもデマを吐き続けるでしょうが、彼らがいかに信頼するに値しない人間か、忘れないようにしましょう。


見たもの、信じたいものではなく、事実を見る。デマがあふれるPost-Truthの世界では特に大切な知恵です。

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