<今回のデマ>
  • デマ内容:イタリアのレオナルド社の社員がハッキングで大統領選の票を操作した。
  • 事実:逮捕されたのは2015年から2017年にかけてのハッキング事件であり、大統領選とは無関係。
Italy


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↓アメリカ大統領選の不正選挙デマのまとめはこちら


2月1日、ミャンマーで軍によるクーデターが起きました。軍は昨年の選挙は不正選挙だったという主張を展開しているようですが、やはりこれはトランプの影響を受けているのではないかと疑わざるを得ません。トランプによって、「選挙で負けたら『不正選挙だ』と叫べばいい」という実例が作られてしまったために、今後、世界の各地で選挙で負けた側が根拠なく「不正選挙だ」と叫んで選挙の正当性を貶めようとするのではないかと不安になります。


さて、大統領選の不正選挙デマはこのブログでは数十回も取り上げてきたのですが、まだ知らない不正選挙デマがあるんですね。今度は「イタリアによってハッキングされた」というものらしいです。米国のコーネル大学にデマ拡散アカウント認定された西村幸祐も乗っかっていました。

「ドイツがー!」「スペインがー!」「中国がー!」で、今度は「イタリアがー!」です。いったいどれだけ世界規模の不正が行われていたんでしょうね(笑)。ドミニオンだったりレオナルドだったり、もうめちゃくちゃ。中には「人工衛星を使用した」なんてデマも流れているようですが、人工衛星でどうやって選挙に介入するんだ…。


このレオナルド社の社員が逮捕されたという記事の元ネタを探してみると、こちらの記事に行きつきました。たしかに昨年12月、イタリアのレオナルド社の社員2人がハッキングで逮捕されたと書いてあります。



ところが、逮捕されたのは12月ですが、ハッキング事件は2015年から17年のものでした。

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今回の大統領選とは明らかに無関係ですね。


USA Todayやロイターにもファクトチェックがありましたので、より詳しい記事をお読みになりたい方はそちらをご覧ください。




大統領選でハッキングなどで票が操作されたという主張については、国土安全保障省のサイバーセキュリティー・インフラストラクチャー・セキュリティー庁が完全否定しています。



ジョージア州などで手作業での再集計が行われましたが、結果は機械での集計と変わりませんでした。これは少なくとも機械のソフトやハッキングによる不正は存在しなかったことを意味します。



また、かつてトランプの盟友とまで言われた司法長官のバー氏も「不正の証拠は見当たらない」と明言しています。



そもそもバイデンはトランプを支持率で常にリードし、選挙直前の各世論調査の平均で、およそ7ポイントリードしていました。

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そして、実際の得票では、バイデンの4.5ポイントリードで終わりました。事前の世論調査で見てもバイデンの勝利は予想通りであり、むしろ事前の予想から言えばトランプの票の多さの方が意外なぐらいです。なぜこれで頑なに「不正があった」「不正がなければトランプの圧勝だった」などと妄信できるのか。


何十回でも繰り返し言いますが、今回の大統領選でバイデン側による大規模不正なんてものは存在せず、トランプ陣営やトランプ支持者による妄想です。ワシントンでは不正だったと信じる人たちによって暴動が起き5人がなくなりました。デマは人の命さえ奪うことがあります。デマを信じ、拡散するような人たちを、決して信じてはいけません。

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