<ざっくり言うと>
  • 高須克弥主導の愛知県大村知事リコール運動署名43万件のうち、8割以上が不正署名と発覚。
  • 高須克弥や門田隆将などは、反リコール派のスパイがやった謀略の可能性を妄想。
  • 高須や門田の考える謀略は、もし選管が不正署名の調査をしなければただ単にリコール署名の数を増やすだけになる。リコール運動の妨害活動として成立していない。
  • 高須や門田は、大統領選に引き続き、ここでもご都合主義な陰謀論を展開している。願望と現実の区別がつかない彼らを信頼してはいけない。

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高須克弥が中心となり、百田尚樹、有本香、竹田恒泰、武田邦彦らが支援した、愛知県の大村知事のリコール運動。選管により、43万件の署名のうち、83%に及ぶ36万件が不正なものだったと結論付けられました。その83%の不正の9割は、同じ人物が複数回名前を書いていたとみられるそうです。




大統領選でも陰謀論を吐きまくった門田隆将は、ここでも陰謀論を展開。「無効ではなく『不正』と書くのは正しいのか」と言い、さらには「特定勢力が味方を装ってスパイを送り込み、故意に大量の不正署名をした可能性も囁かれている」などと主張しました。

本当にご都合主義の陰謀論者ですが、この手の陰謀論は、ちょっと頭を使えばあり得るわけないことがすぐわかるでしょう。


門田の妄想のとおり、スパイが送り込まれていて、故意に大量の不正署名をしたとしましょう。


もしもそのまま不正が発覚しなかったら?


門田の主張は、不正が発覚することが大前提になっています。今回は選管が動いて署名の確認をしたから不正署名が36万件もあったと発覚しましたが、選管が調査に乗り出さない可能性も十分にあったわけです。調査されたとしても、ちゃんと不正だと確認されるとは限らない。そうなった場合、単純に署名数が36万件増えるだけです。危なっかしいことこの上ない。


実際、高須と一緒にリコール運動を展開した名古屋市長の河村たかしは、大村知事のことを「約43万人に『ノー』を突きつけられた悲しい、哀れな人」と非難し、『夕刊フジ』も「約43万人もの愛知県民が賛同した。これらに対する、大村氏の政治姿勢が問われている」と記事にしていました。



高須や河村の支持者たちも、「43万も集まった!」と言って、リコール運動の意義を強調していました。


もしも不正の調査がなされなければ、「大村知事に反対する人がこんなに多い」という宣伝材料に使われるだけに終わって、反リコール派からすればデメリットしかない。わざと不正署名を書いてリコール運動を妨害するなんて方法は、あまりにも不確実なうえ、成功してもせいぜい高須らの評判を下げることにしかならない。


もしも反リコール派がリコールを妨害しようとするのなら、「不正署名を書いて評判を下げる」なんて不確実かつメリットの少ない方法ではなく、もっと直接的にリコール不成立を目指すでしょう。反リコール派の目的は「高須の評判を貶めること」ではなく「リコールを不成立にすること」のはずですからね。もしもスパイを送り込むなんてことができるならば、偽署名を書くより、書かれた署名を消しちゃったり署名用紙を廃棄しちゃったりする方がよっぽど楽で確実です。ところが、門田隆将あたりは、そういう当たり前の理屈は頭に浮かばないんですね。


36万件の不正署名が、組織的なものなのかそうでないのか、現段階では分かりません。ですが、「スパイが故意に大量の不正署名をした」なんてのは論理性のないただの妄想でしょう。改めて、門田は自分に都合のいい妄想と現実の区別がつかない人間だと指摘せねばなりません。


さて、党の高須ですが、これは「見せしめの陰謀」で、「妨害するためにわざと書いた人がいるかも」しれなくて、さらには「不正署名のトリックの全貌が見えてきました」とか言っているようです。




ここで予想しておきましょう。高須が発表する「大量不正署名のトリック」とは、「反リコール派が妨害の為にわざと書いた」という根拠のないものだということを。


ちなみに河村たかしは「僕は被害者」とか言ってるらしいです。



意味は全然分かりませんが。


追記


門田隆将や有本香って、冗談抜きですっげー頭悪いと思う。



誰が1人で32万筆書いたなんて言ったよ…。一人で3人の名前書く奴が10万人いたとか、30人の名前書く奴が1万人いたとか、そんな話だろ。

本当にとてつもなく頭悪いな、こいつら…。

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