<ざっくり言うと>
  • 高橋洋一「五輪は選手などだけの来日で一般国民とは非接触だから感染拡大要因にはならない」とバカ丸出し発言。
  • マスコミやボランティア関係者など大勢の日本人が関わるので、「一般国民と非接触」などありえない。
  • 仮に外国人が完全に一般国民と非接触でも、日本人同士でも大勢が集まり移動すれば感染リスクは増す。
  • 感染者を出さないために徹底した感染対策を行うとしても、そのためには検査や医療リソースが割かれることとなる。
  • 高橋洋一の主張は全く非論理的で荒唐無稽。こんな男に内閣官房参与をやらせるような政権にまともな判断などできるわけがない。
  • さらに高橋は日本の行動制限を「(欧米に比べ)屁のようなもの」と発言。その「屁のような」行動制限で倒産した飲食店などのことを思えば口が裂けても言えない発言である。
  • 高橋洋一には国民のことを考える気持ちなど欠片もなく、最終的に「日本国」のメンツさえ保てれば、国民一人一人が死のうが生きようが知ったこっちゃないのである。
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↑この男にとって大事なのは日本国のメンツであり、国民一人一人の命などどうでもいいのである。

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最初に言っておくと、私はもともと東京五輪を非常に楽しみにしていた人間である。しかし、現在の五輪積極開催派の主張を見ると、あきれ果ててしまうことが非常に多い。

>>選手などだけ来日で一般国民とは非接触なので
>>感染拡大要因にならない


具体的な感染対策プランを示して「だから五輪は感染拡大要因になりません」と言うのならわかるが、「一般国民とは非接触だから感染拡大要因にならない」とは驚いた。本気でこんなこと言っているのだとしたら、頭がどうかしていると言わざるを得ない。



「一般国民とは非接触」などありえない 


外国から来るおよそ大会関係者は選手を除いて約8万人と言われる、また、中国がマスコミ関係者3000人の派遣を予定しているらしく、仮におよそ150の参加国が一カ国当たり平均1000人のマスコミ関係者を派遣するとしたら、それだけで15万人にもなる。平均100人でも1万5000人だ。


最終的に選手や関係者やマスコミの来日が何人になるのかわからないが、わざわざ言うまでもなく、その彼らが一般国民と非接触などということはあり得ない。大会には日本のボランティアだけで8万人が関わるし、日本のマスコミだって取材をせねばならない。ボランティアやマスコミが外国選手らと非接触だとでも言うのだろうか? それとも、高橋洋一の脳みその中では、ボランティアやマスコミは一般国民ではないのだろうか? しかし、彼らを「一般国民」から除外したところで、彼らはボランティアや取材が終われば会社に行き、家に帰り、そこで感染を拡大させることもあり得る。


仮に外国人を完全に隔離したとしても、「一般国民と非接触」なんてことは絶対にありえないし、彼らと接触した人が仕事場や家庭で感染を拡大させないとなぜ言えるだろうか。

感染は外国人からだけではない


千歩譲って、外国人が本当に「一般国民と非接触」だとしても、それは「感染拡大の要因にならない」ことは、少しでもまともな知能を持っている人間ならだれでもわかる。もしも外国人からしか伝染らないのであれば、去年甲子園やインターハイを中止にする理由は全くなかったはずだ。非常事態宣言の休業要請だって要らないはずだろう。


また、現状のプランでは、無観客ではなく観客を入れる予定であるらしい。人が集まり、移動すれば、感染リスクは当然増す。大会に関わる人全員がワクチンを接種できているのならまだしも、現状を見ればそれは非現実的だろう。


「外国人と一般国民が接触しないから感染拡大要因にはならない」など、全く非論理的もいいところだ。


こんな思考回路しか持ち合わせていない人間が内閣官房参与だとは、世も末というやつである。

直接的な感染リスクだけではない


また、直接的な感染リスクだけなく、医療リソースを五輪に割かれることも懸念されている。当然これだけの反対がある中開催するからには、国や東京都は「五輪のせいで感染者が増えた」と言われないために、五輪の感染対策を徹底的に行う必要がある。しかし、そうするためには、当然多くの人員や医療リソースが必要となるだろう。例えば、五輪の大会関係者のコロナ検査は一日7万件の予定だと言う。ところが、東京都の現在の検査数は一日最大で1万5000件ほどだ。一日7万件もできるのか、できるとしても、一般市民の検査に影響が出ないのか疑問だ。

↓東京都のコロナ検査実施数
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医療にどの程度の影響が出るのか、ちゃんと計算したうえで「医療体制に変化はありません」と示してくれるならともかく、竹田恒泰などは何の根拠も示さず「五輪してもしなくても医療体制に変化はない」である。まことに呆れてしまう。

根拠のある数字を示さずに「安全です」「感染拡大の要因にはなりません」「医療体制に変化はありません」と言って、どう信じろと言うのか。


他にもいるぞ、「感染リスクゼロ」の妄想


同じようなことを言っているのは高橋洋一だけではない。


>>東京オリンピックパラリンピック
>>黙って家で観戦していれば
>>感染確率は、ほぼゼロなのに
>>なぜ反対するのか



ここまで頭が悪いのを見ると、本気なんじゃなくてギャグで言っているんじゃないかと疑ってしまう。一色正春や加藤清隆の脳内だと、直接見に行かない限り感染リスクはゼロらしい。だったら他の休業要請も何もいらないんじゃないだろうか?


この根拠のない楽観主義は、まるで見通しの甘いプランで戦争に突っ込んだ旧日本軍のようである。 おそらくもはや2か月後に迫ったこの時点で五輪中止はないだろう。であれば、都や国は「コロナに打ち勝った証の五輪」などという意味不明な曖昧な抽象的なものではなく(まだ打ち勝ってないのに「打ち勝った証」も何もないものだ)、具体的で納得できる開催意義、メリット、不開催の時のデメリット、感染対策を示すべきだろうが、「来日は選手などだけで一般国民とは非接触だから感染拡大要因にはならない」などと小学生でも嘘だとわかる発言をするバカを内閣官房参与にするような政権に、そんなことは期待できない。


追記:高橋洋一「屁みたいなもの」発言 


高橋洋一が知能的にも人格的にも最低の人間であることは今更繰り返す必要はないだろうが、よくもまあこんな発言ができるものである。

欧米の状況に比べればまだマシであったことは事実だろう。だが、NZやオーストラリアや台湾や韓国と比べれば日本の状況は相当に悪い。このサイトによれば、2021年5月23日現在、100万人当たりの感染者数は

日本…5660人
韓国…2651人
タイ…1806人
豪州…1176人
NZ…553人
台湾…162人
中国…63人
ベトナム…52人


となっている。これらの数字がすべて正しいと仮定してではあるが、韓国の2倍以上、オーストラリアの5倍、ニュージーランドの10倍、台湾の30倍以上だ。


高橋は欧米と比べて「さざ波」だの「屁みたいなもの」だの言うが、台湾と比べれば暴風雨だろう。欧米に比べてマシであることは、日本の政策が上手くいっていることを意味しないし、医療や経済が大丈夫であることも意味しない。


その「屁みたいな」行動制限で倒産した飲食店などがいくつあるだろうか。欧米に比べてマシだからなんだと言うのか。高橋洋一に、日本人のことを考える、国民のことを考えるという気持ちがわずかでもあったならば、「屁みたいなもの」などと口が裂けても言えないだろう。


この男は、国民一人一人が死のうが生きようが知ったこっちゃないのである。最終的に「日本国」の面子が保てればそれでいいのだ。私は高橋洋一に対しては軽蔑以外何もないが、この男を内閣官房参与にしている現政権も同様だ。彼らは国民一人一人が死のうが生きようが知ったこっちゃないのである。

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