<ざっくり言うと>
  • 安倍晋三、五輪反対意見を「菅政権を引きずり下ろそうとする政治的意図」があり「日本でオリンピックが成功することに不快感」を持っている「反日」であると発言。
  • 世論調査では3割~6割が開催に反対している。海外メディアも開催反対の声がある。安倍晋三の脳内ではこの人たちは「菅政権を引きずり下ろそうとする政治的意図」を持ち「五輪成功に不快感」を持っている「反日」なのだろうか。
  • 安倍晋三は朝日新聞を「反日」で「五輪成功に不快感」を持っていて五輪に反対しているのだと考えているが、朝日新聞は元々五輪のオフィシャルパートナーであり、五輪応援特集も繰り返し組んできた。
  • 安倍晋三は枝野幸男を「非常に自己愛が強いので、批判されることに耐えられない」のだと批判しましたが、どう見たって自己愛の塊で批判されることに耐えられないのは安倍晋三の方である。
  • 五輪で「日本人同士の絆」が形成されると主張しながら、国民の一部に「反日」(=非国民)のレッテルを貼る安倍晋三。「こんな人たち」発言や「反日」発言に見られるように、安倍晋三にとって、自分に逆らうものは、守るべき国民ではなく、排除すべき敵なのである。
  • 国民の一部を「反日」=非国民扱いするするような人間は、間違っても民主主義国家の政治家になってはいけない。中国や北朝鮮のような独裁国と全く変わらぬ思想の持主、それが安倍晋三である。
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↑五輪反対を「政権を引きずり下ろすための政治的意図」があり「日本での五輪成功に不快感」を持つ「反日」思想とみなす男。国民に「反日」のレッテルを貼る、民主主義国家の政治家に絶対になってはいけない存在。批判されることに耐えられず国民を「こんな人たち」呼ばわりする自己愛の塊。

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戦前の「非国民」呼ばわりと変わらない安倍晋三:「五輪反対の奴は反日だ!」


安倍晋三が『月刊Hanada』で櫻井よしこと対談した。安倍、櫻井、Hanadaという恐ろしいコラボだが、そこで安倍晋三は驚くべき発言をしている。
「来日した外国人が日本で感染して、帰国してからその国で感染が拡大する心配がある」という野党の指摘を櫻井氏が「菅政権を引きずりおろすために五輪を政治利用している、と言わざるを得ません」と批判すると、安倍前首相はこのように語ったのだ。

「極めて政治的な意図を感じざるを得ませんね。彼らは、日本でオリンピックが成功することに不快感を持っているのではないか。共産党に代表されるように、歴史認識などにおいても一部から反日的ではないかと批判されている人たちが、今回の開催に強く反対しています。朝日新聞なども明確に反対を表明しました」
参照
クズにもほどがあるぞ、安倍晋三!!!

安倍晋三の脳みその中では、五輪に反対なのは反日であるようです。完全に戦前の「非国民」と同じ扱い。「こんな人たち」に続いて、安倍晋三という男が民主主義国家の政治家として完全不適格であることがよくわかる発言です。戦前に「戦争に反対する奴は非国民」と呼んだのと同じように、「五輪に反対する奴は反日」という発想なのです。


首相どころか、間違っても政治家になってはならない男です。



国民の半数が開催反対


五輪についての世論調査は以下のようになっています。(「開催」は「無観客開催」と「観客を制限して開催」を合計しています)

5月世論調査

読売新聞
開催39% 中止59%

産経新聞
開催41.8% 中止56.6% 

朝日新聞
開催14% 中止43% 延期40%

毎日新聞
開催33% 中止40% 延期23%

共同通信
開催37.8% 中止59.7%

6月世論調査

読売新聞
開催50% 中止48%

産経新聞
開催68.4% 中止30.5% 

朝日新聞
開催34% 中止32% 延期30%

毎日新聞
開催53% 中止30% 延期12%

共同通信
開催67.5% 中止30.8%


5月にはおおむね4~6割の人が五輪中止を主張していました。6月には、もう一部の五輪選手団まで到着し、中止判断には遅すぎると判断したためか、「中止」は減るものの、それでもどの世論調査でも3割以上が中止と主張しています。安倍晋三はこの人たちが「反日」を理由に反対しているとでも思っているのでしょうか。


さすが、国民を指さして「こんな人たち」呼ばわりできる男です。その辺の頭の悪いネトウヨと同じで、「自分は愛国者。そんな自分に反対する奴は反日」という発想なのでしょう。完全に民主主義国の政治家の発想ではなく、独裁国の発想です。



朝日新聞は五輪スポンサーであることを忘れているバカ、安倍晋三


安倍晋三は、「歴史認識などにおいても一部から反日的ではないかと批判されている人たち」の例として朝日新聞の名前を挙げます。前から朝日新聞が大嫌いだった安倍晋三は、「朝日新聞は反日! 反日だから日本でオリンピックが成功することに不快感を持っている!」のだと言いたいのでしょう。


しかし、朝日新聞は東京オリンピックのオフィシャルパートナーです。もしも安倍晋三の妄想のとおり、朝日新聞が「反日」だから「日本でオリンピックが成功することに不快感を持っている」のだとすれば、もともとオフィシャルパートナーなどになりはしなかったでしょう。コロナが深刻化するまでは、朝日新聞は当然のこと様々な特集記事を組んでいました。







コロナがなければ、朝日新聞はこれでもかと言うぐらい東京五輪特集を組んでいたでしょう。


自分の嫌いなものに「反日」のレッテルを貼るその姿は、その辺のバカなネトウヨと何一つ変わらりません。安倍晋三の愚劣さが非常に良く表れています。


分科会も海外メディアも菅首相を引きずり降ろそうとしているとでもいうのか?


櫻井よしこと安倍晋三は、

「菅政権を引きずりおろすために五輪を政治利用している」

「極めて政治的な意図を感じざるを得ません」

と言っています。この被害者意識に、櫻井よしこと安倍晋三の歪んだ自己愛が伺えます。


ところが、政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会でさえ、「いまの状況でやるというのは普通はない」と述べています。櫻井や安倍の脳内では、これも「菅政権を引きずり下ろすため」だとでも言うのでしょうか。



また、菅政権を引きずり下ろす動機のない海外メディアも、複数が開催反対のコラム等を掲載しています。フランスの『Libération』は
「手遅れになる前に、この大会の中止を求めている東京や日本の人々の声に耳を傾けなければならない」
「公衆衛生や人命の価値は、コカ・コーラ社の広告の価値よりも低いのだろうか」

と強く批判しています。



英国の『The Guardian』にも、

「大会を『人類が新型コロナウイルスに打ち勝った証とする』という約束は、楽観的どころかまったく間違っているように思える」

と書かれました。



米国NBCに開催反対のオピニオン記事が掲載もされました。



米国『ワシントンポスト』も、バッハ会長を「ぼったくり男爵」と呼び、日本政府に五輪中止を促しました。



安倍晋三や櫻井よしこは、五輪中止の訴えは「菅政権を引きずり下ろすための政治的な意図」であり、「反日的」な人たちがやっているんだと、レッテル貼りと被害妄想をしていますが、これらの海外メディアなども「政治的な意図」があり「反日的」だとでも言うのでしょうか。


安倍晋三や櫻井よしこの見方がいかに偏向しているかよくわかります。




自分の考えこそ日本人のあるべき考えと思い込み、それ以外を敵視する歪んだ自己愛にまみれた安倍晋三


安倍晋三は、五輪開催意義として、「同じ感動」や「同じ体験」を共有して「日本人としての誇りを形成」するだとか「日本人同士の絆を確かめ合う」だとか言っています。「平和でよりよい世界の実現に貢献」するはずの五輪で「日本人」「日本人」ばっかり言ってる時点でどうかと思いますが、「日本人同士の絆を確かめ合う」と言いながら、国民の一部に「反日」のレッテルを貼るとは、いったい何を考えているんでしょう。


結局のところ、安倍晋三にとって、自分たちこそ「日本」であり「日本人のあるべき考え方」をしている存在であり、自分たちに賛同するものこそ「日本人」であり「国民」であり、自分たちに賛同しないものは「日本人のあるべき考え方をしていない反日非国民」なのです。


もともと安倍晋三は「日本を取り戻す」をスローガンに掲げていました。つまり、自分たちが政権に就いていなかった時期は、彼にとって「日本」ではなかったのです。自分たちがかじ取りしているときだけが、あるべき「日本」なのです。

↓自分と「日本」を同一視し、それ以外を「反日」とみなしているからこそ掲げられるスローガン
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安倍晋三は、自分の考えこそが、日本の正しい考え、あるべき考えだと思い、それ以外は日本ではないのです。だからこそ、「日本を取り戻す」なんてスローガンを掲げられるし、自分の考え(=日本の正しい考え)を非難する人を、「こんな人たち」「反日」などと呼べるのです。



自分の考えこそ日本の正しい考え方であり、それ以外は日本ではないという独善的で傲慢な意識の持ち主である安倍晋三にとっては、自分の支持者だけが国民なのです。安倍晋三の発想は中国や北朝鮮と何ら変わりありません。自分たちが正しく、自分たちを非難するものは「こんな人たち」であり、「反日」であり、耳を貸すどころか排除すべき対象なのです。


安倍晋三は枝野幸男を「非常に自己愛が強いので、批判されることに耐えられない」のだと批判しましたが、どう見たって自己愛の塊で批判されることに耐えられないのは安倍晋三のことでしょう。安倍晋三以外で、自分を批判する国民を指さして「こんな人たち」呼ばわりした政治家を見たことがない。

↓山本太郎は安倍と同じように「辞めろ」とヤジられても「ありがとうございます!そんなあなたのことも守りたい!」と返した




国民に「反日」のレッテルを貼る安倍晋三は民主主義国家の癌


コロナ前から五輪に反対していた人たちだって、日本が嫌いだから招致に反対していたのではなく、「そんな金があるなら福祉に使え」などと主張していたわけです。五輪招致賛成派と反対派は、何が「日本のため」になるかの発想が異なっていただけです。


そして、今、コロナを理由に五輪開催に反対している人たちは、日本が嫌いだからではなく、コロナ感染が広がって、死者が増大することを恐れているからです。


それを、自分の考えることと違えば「日本が嫌いなんだ」「反日なんだ」と解釈する。これまでこのブログでは「愛国者」を自称し、自分の考える「愛国」と違うと「反日」とレッテルを貼る奴らを数多く紹介してきましたが、安倍晋三の頭はそういう連中と何一つ変わりません。


国民の一部を「反日」呼ばわりする安倍晋三は、民主主義国家の政治家には間違ってもなってはいけない存在です。


五輪賛成だろうが反対だろうが、それぞれその方が日本のためになると思っているのでしょうが、自分と意見の異なる国民に「反日」のレッテルを貼る安倍晋三が、民主主義国家の敵であることだけは疑う余地がありません。


安倍晋三のような人間が二度と権力を持たないようにすることは、民主主義国家を守るうえで我々の責務と言えるでしょう。

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