<ざっくり言うと>
  • 大阪維新の会幹事長・横山ひでゆき、大阪のコロナの状況を報道した2月12日放送の『報道特集』を「偏っている」「視聴者の不安を煽る」とBPOの申し入れをする。
  • 報道内容は事実であり、特定政党の支持や不支持を呼びかけたわけでもないのに、「偏っている」などとBPO申し入れなどをされていたら、報道する時にいちいち維新に「この内容で問題ないでしょうか」とお伺いを立てねば報道できなくなる。検閲の始まりである。
  • 維新の会が力を持てば、行きつく先はロシアや中国や北朝鮮のような報道の自由のない国家であることは火を見るより明らかである。
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↑今回BPOに申し入れをした横山ひでゆき。報道の自由を全く理解していない幼稚な男。維新の会の行きつく先は言論の自由のないディストピアである。

このブログでは、維新の会がいかに嘘つきであり、言論の自由を踏みにじる、民主主義国家にあるまじき独善的組織か言及してきた。







やはりまたもや維新は民主主義国家にあるまじきことを行いました。


現在、人口割での感染者数は大阪が一番多く、2月12日放送のTBS『報道特集』で、大阪のコロナの状況の特集が放送されました。

↓2月13日時点での直近1週間の人口割の感染者数
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私は録画して視聴しましたが、内容に問題があるようにはまったく思えませんでした。なんと大阪維新の会の幹事長である横山ひでゆきが、この報道についてBPOに申し入れをしたというのです。



横山の言い分はこうです。
【申し入れ意見】

当該番組中、「大阪 コロナ死者増加の背景は」という見出しのもと、人口比に対する死者数や保健所数(270万人に一か所)などを殊更に取り上げ、視聴者の不安を煽る内容となっている。

コロナの死者数については陽性者数に対する死亡率や他にも高齢化率など多面的な検証をすべきであり一面的な数字を取り上げ徒に不安を煽る報道は厳に慎まれるべきである

また保健所が270万人に1箇所しかないのは事実であるものの、過去の保健所再編に伴うものであり他の政令市も同様である。保健所業務のひっ迫も大阪に限らず他の自治体も抱えている深刻な課題である。

病床再編についても地域医療構想に伴う病床機能の再編であり急性期病床から回復期病床への転換を目指すもの。コロナ対応病床は医療現場のご協力のもと並行して確保が進んでいる。

現在、府では保健所体制強化や高齢者施設対応、病床確保など総合的に対策を進めているところであり、特定の事実だけを抜き出し視聴者の不安を煽る内容を放送することは厳に慎まれたい

以上
つまり、事実関係の間違いがあったわけでも何でもないのに、「偏ってる!」って言って怒っているわけです。ネトウヨが大好きな「偏向報道だ!」っていうワンパタ批判です。その内容も「視聴者の不安を煽るな」と言う。結局「大阪の治世が悪く見えるような報道をするな」ってこと以外の何物でもない。実際、横山はブログで
一部メディアに対しては、特定の数値だけを抽出し府の対応が破綻している、大阪はだめだといった徒に不安を煽ることは厳に慎んで頂きたいという思いです。
と言っています。「府の対応が破綻している」「大阪はダメだ」という報道は「不安を煽るな」から厳に慎めってことは、「大阪維新のコロナ対応を批判をするな」ってことでしかない。まるで戦争中の大本営のようです。


デマだったり事実関係が間違っていたりしたんなら、抗議するのもわかりますよ。

特定の政党の支持を呼び掛けたり、不支持を呼びかけたりしたのなら、偏向報道だってのもわかりますよ。

でも、そういうわけでないのに
「他の自治体との多面的で精緻な比較をしろ」
「事業制度の趣旨を説明しろ」
「自治体の人口動態や経済動態、医療資源などから多面的な分析をしろ」
と言って、「この報道は偏ってると」とBPOに申し入れするなど、結局「気に食わない報道の仕方だからBPOに申し入れをした」ということでしかない。報道の自由を全く理解していない、民主主義国家の議員にあるまじき愚行です。


「こういう報道をしろ」「こういう報道はするな」などと為政者が言い、BPOに訴える。こんなことやってたら、大阪のコロナを取り上げようとしたら、いちいち維新に「こういう報道でいいでしょうか?」とお伺いを立てなきゃ報道できなくなる。事実上の検閲の始まりです。


これまで何度も言ってきましたが、ここでもわかる通り、維新の会ってのは、報道の自由なんて邪魔ぐらいにしか思っていない、独善的・独裁的な思考の連中の集まりです。民主主義の政治家を名乗る資格なんて全くない。


こいつらが力を握ったら、行きつく先は、ロシアや中国みたいに、為政者の批判は許されない、報道の自由なんて存在しない、為政者を称える報道ばかりの国家であることは目に見えています。実際、大阪のテレビでは、元旦の放送で橋下徹・松井一郎・吉村洋文をそろって出演させ、橋下に「将来の総理候補は?」「吉村さん」なんて答えさせています。こんなヨイショ番組だらけになって、問題点を報道することはなくなってしまうでしょう。



これの恐ろしいところは、仮にそうなっても、多くの国民はそれがおかしなことだと気が付かないところです。ナチスドイツでも、戦中の日本でも、今の中国でも、ソ連でも、北朝鮮でも、国民のほとんどは言論の自由がないことをおかしなことだと気が付きませんでした。「批判的報道がなく、為政者を称える報道ばかりなのは、為政者が素晴らしいからだ」と国民は思ってしまいます。そんな素晴らしいお上を非難することは、反国家的な行動だとみなされ、攻撃の対象となります。でも、為政者に都合のよい報道ばかりで、為政者を素晴らしいと思い込まされている国民は、それをおかしなことだと思いません。こうやって、少しずつ、誰も気が付かないまま、言論の自由というものは死んでいくのです。


維新はナチス呼ばわりされて怒っていましたが、今回のことを見ても、維新はナチス呼ばわりされて当たり前です。ナチスでだめなら、北朝鮮、ソ連、ロシア、中国、いずれにしろ言論の自由なんてない国を目指しているのが維新です。


維新の会は民主主義国家の政治家などではありません。独善的で独裁的で傲慢で幼稚な、わがままな子供の集まりです。こんな政党に力を持たせるなど、民主主義国家の国民として恥ずかしいことです。民主主義国家の国民としての自覚があるのなら、維新の会は間違っても支持してはいけません。維新の会を支持することは、我々の子孫に言論の自由がないのに国民がそれに気が付かないディストピアを与える行為であり、未来の日本人への裏切り行為です。


追記


ネトウヨの皇帝・黒瀬深が、沖縄なんかがコロナで大変だった時に、こんなこと言ってたんですよね

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自分が大プッシュしていた維新の会が知事と市長を務める大阪が全国ワースト1の現在、黒瀬深はどう思っているんでしょうね。

↓参考


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