<今回のデマ>
  • 自民党や安倍政権は統一教会の被害額を50分の1まで減らした。
  • 安倍晋三は統一教会を狙い撃ちして被害を減らした。
  • ビデオメッセージは潘基文に頼まれてトランプらと一緒に出したからセーフ。
  • 安倍晋三は統一教会とズブズブではなかった。
<デマ拡散者>
  • 門田隆将
<事実>
  • 被害額減少に自民党も安倍晋三も一切関係ない。2010年に被害額が減るのは前年に霊感商法に有罪判決が出たからであり、政治の功績ではない。
  • 門田が安倍が統一教会を狙い撃ちした証拠として挙げる消費者裁判手続特例法の例示の中に霊感商法のことは一切言及がなく、霊感商法対策として作った法律ではないことがわかる。
  • 門田が安倍の功績として主張する消費者契約法改正も、当初案では霊感商法は入っていなかった。野党の国会質疑がきっかけで後から加えられたもので、安倍晋三が霊感商法を狙い撃ちしたなどというのは妄想である。
  • 潘基文が安倍晋三に統一教会へのビデオメッセージを頼んだなんて事実は存在しない。門田の妄想である。実際に安倍晋三に依頼したのはUPFの梶栗正義。
  • もしも門田の言う通り安倍晋三が統一教会を嫌い、対立していたのであれば、潘基文から依頼されようが断っていたはずである。
  • 安倍晋三は統一教会の組織票を差配していたことが複数の証言で明らかになっているし、統一教会側も安倍晋三を応援していた。対立関係どころかズブズブの関係だったことは誰の目にも明らか
  • 門田隆将は自分の信じたい結論に合わせて、都合のいい事実を都合のいいように切り貼りして都合のいいように解釈しているだけ。その作業はノンフィクション作家ではなく、信じたい物語を作り上げる神話作家のものである。
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先日NHKの『ダークサイドミステリー』という番組で、イギリスで行われた歴史修正主義作家の裁判が取り上げられていましたデイヴィッド・アーヴィングというイギリスの作家が、
「ホロコーストはなかった」
「ヒトラーはユダヤ人大量虐殺を支持するどころか止めようとした」

などと主張し、それを批判した米国のリップシュタットという歴史家を名誉棄損で訴えたという事件です。

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(※↑『ダークサイドミステリー』より。以下の写真は全て同番組から)


アーヴィングは著書やテレビなどを通じてホロコースト否定論を浸透させ、1993年にアメリカで行われたある調査では、成人の22%が「ホロコーストは起きていなかったという説はありえる」と答えたと言います。日本でも、高須克弥みたいなのがいまだにホロコースト否定論をまき散らしていますね。

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ところが、アーヴィングの主張の仕方というものは杜撰で結論ありき者もでした。例えば、アーヴィングはドイツ兵捕虜が「今後は大量銃殺を禁止するという命令が下された」という会話をしていたという記録を挙げ、ヒトラーはユダヤ人虐殺を命令するどころか、逆に禁じたと主張しています。

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しかし、この直後に「実行する場合は秘密裏に進めること」という一文が書かれていました。

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つまり、これはユダヤ人の命を守るための命令ではなく、虐殺を連合国に知られてはいけないという命令だったのです。

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そのうえ、この記録にはこの命令がヒトラーからのものであるとは書かれていませんでした。しかし、アーヴィングは「秘密裏に進めよ」という箇所をカットし、命令も「ヒトラーから」のものであると付け加えて著書に記していたのです。

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アーヴィングの著作は、このように結論ありきで資料を自分に都合よく捻じ曲げるものでした。


結局裁判でも、
「アーヴィングの史実の扱いは歪曲と間違いがひどすぎる」
「アーヴィングは反ユダヤ主義と言う信念で自分好みの歴史を伝えようとしてきた」

「アーヴィングは彼自身のイデオロギー的理由から、歴史的証拠を持続的かつ故意に間違って解釈し操作しており、同じ理由から、彼は主としてユダヤ人に対するヒトラーの態度や責任の面で、ヒトラーを不当に好意的な人物のように見せかけた」
と結論付けられ、アーヴィングは敗訴しました。

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私はこの番組を見ていて、門田隆将を思い出しました。


門田隆将の手法は、この歴史修正主義者・アーヴィングの手法とそっくりであり、歪曲と間違いによって自分好みの歴史を伝えようとするものです。


門田隆将は、彼自身のイデオロギー的理由から、歴史的証拠を持続的かつ故意に間違って解釈し操作しており、同じ理由から、安倍晋三を不当に好意的な人物のように見せかけようと必死になっています。


今回は、門田隆将の手法を改めて検証してみましょう。いかに彼が自分好みに歴史を捻じ曲げようとする、嘘つきの歴史修正主義者かお判りいただけると思います。



「安倍元総理は統一教会の天敵だった」という神話を作り続ける神話作家・門田隆将


門田隆将はこの1,2カ月ほど、ツイッターでもテレビでもひたすら同じ文言を繰り返しました。
「安倍元総理は統一教会の天敵だった」
「安倍元総理、自民党のおかげで統一教会の被害は50分の1にまで減少した」
という主張です。

もちろん完全な大嘘。門田は安倍晋三と統一教会との関係を「アベガーとマスコミが創り上げた虚構」なんて言っていますが、「安倍晋三は統一教会の天敵だった」という門田の主張こそ、アーヴィングの「ヒトラーはユダヤ人を守ろうとした」という同様の虚構に他なりません。


リップシュタットはアーヴィングの主張を「歴史ではなく神話」と批判しましたが、門田隆将もまるっきり同じで、アーヴィングと同じように資料を捻じ曲げ、「安倍晋三は統一教会の天敵だった」という神話を作ろうとしているのです。彼はノンフィクション作家ではなく神話作家と呼ばれるべきです。


↓アーヴィングの主張を「歴史というより神話に近い」と批判したリップシュタット。門田隆将の主張もまるで同じで、歴史ではなく、門田が信じたい「偉大なる安倍晋三様の神話」に過ぎない
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門田は自分の見解を図々しくも「常識的見解」なんて言っていますが、常識の欠片もない妄想に過ぎません。


門田の主張は、「教祖様は空をお飛びになった」とか「教祖様は水の上を歩かれた」とかと同レベル。門田や門田の読者にとって大事なことは、それが事実かどうかではなく、信じたいかどうかだけです。


以下、それを解き明かしていきます。

「自民党のおかげで被害が50分の1に減った」という神話


まず、門田はピーク時に比べて統一教会による霊感商法の被害額が50分の1に減ったのが自民党や安倍晋三のおかげだという主張を壊れたレコードみたいに繰り返していますが、もちろん大嘘


門田は自民党政権がやった功績として「消費者庁設置」「消費者裁判手続特例法」「消費者契約法改正」を挙げ、これによって「霊感商法被害額をピーク時の50分の1に激減させた」と言っています。


しかし、もうこの時点で完全に論理破綻。消費者庁設置は2009年、消費者裁判手続特例法は2013年(施行は2016年10月)、消費者契約法改正は2018年です。もし門田の主張通り、自民党のこれらの施策によって統一教会被害が減ったのなら、統一教会の被害が減るのは2009年以降でないといけない。


ところが、統一教会の被害のピークは1987年です。2008年には既にピーク時164億円のおよそ4分の1の40億円まで減っています。

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門田は「自民党の功績で被害が減った」という神話を作るためにピーク時と最低値を比べていますが、都合のいい切り貼りにすぎません。(そもそも去年の被害が小さいのはおそらくコロナのせいだろう)


80年代のピーク時からの大幅な減少は、統一教会がマスコミで取り上げられ、世間が警戒するようになったからでしょう。門田が大嫌いなマスコミの功績と言うべきです。



2009年以降の被害額の減りは有罪判決がきっかけ


さて、次は2009年から2010年にかけて、被害額が半分以下に減ったことについてみてみましょう。

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門田はこれも自民党の功績にしようと必死ですが、門田は困っちゃったんでしょうね。2010年だと民主党政権なので、このままだと民主党政権のおかげで被害が減ったってことになっちゃう。そこで誰かの入れ知恵で2009年に消費者庁が設置されたことを知り、「これだ!」って飛びついたんでしょう。実際、門田は最初は消費者庁のことは言ってなかったんですよ。後から追加で言い出したんですね。

↓最初は消費者庁については言及していなかった門田隆将

↓後から誰かの入れ知恵で消費者庁設置を加えた模様

しかし、実際にはこの被害額減少は自民党のおかげでも民主党のおかげでもありません。2009年に「新世事件」という事件があり、ここで初めて統一教会の霊感商法に刑事事件で有罪判決が下るのです。



それまで民事での敗訴はあっても、刑事事件で統一教会に有罪判決が出たのはこれが初めてでした。


これをきっかけに、当時の会長が辞任し、統一教会はコンプライアンス宣言を発します。記者会見で現在の会長である田中富広が何度も強調していた奴ですね。


結局はコンプライアンス宣言をしても被害額は減っただけでなくなりはしませんでしたし、代わりに高額献金が行われていたんですが、なんにせよ2010年から被害が減っているのは前年の有罪判決がきっかけであり、自民党のおかげでも民主党のおかげでもありません。



安倍晋三が法律で統一教会を狙い撃ちして被害を減らしたという神話


門田隆将は安倍晋三は統一教会とズブズブなどではなく、安倍晋三は「統一教会を嫌」っていて、「霊感商法を狙い撃ち」していたという神話をぶちまけます。門田によれば、安倍晋三は「消費者裁判手続特例法」と「消費者契約法改正」の2本で統一教会を狙い撃ちしたんだそうです。

しかし、もちろん大嘘

まさにアーヴィングが「今後は大量銃殺を禁止するという命令が下された」という一文から「ヒトラーはユダヤ人を救おうとしていた」というデタラメな結論を導き出したのとまったく同じ。門田はこの2つの法律の存在だけで、その成立過程も何も捻じ曲げ、安倍晋三が統一教会を狙い撃ちする法律を作ったという妄想神話を作り上げていますが、事実は全く異なります。

消費者裁判手続き特例法


まず「消費者裁判手続き特例法」。これは被害者が訴訟費用を気にせずに、適格消費者団体が被害者に変わって訴訟を起こせるというものです。しかし、これは門田の妄想とは違い、霊感商法を想定した法律じゃありません。消費者庁のHPを見てみると、対象例として以下のようなものが上げられています

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>>ゴルフ会員権の預り金の返還請求
>>学納金返還請求
>>語学学校の受講契約を解約した際の清算
>>布団のモニター商法
>>マンションの耐震基準
>>未公開株取引
>>金地金の現物まがい商法


霊感商法は全く言及されていません。安倍晋三が霊感商法を狙い撃ちしてこの法律を作ったなんて事実は全くありません。門田の妄想です。

消費者契約法改正案


次に、消費者契約法改正案。ここで初めて「霊感商法」という言葉が法律に入りました(つまりそれまで自民党は霊感商法に対応する法律なんて作ってなかったってこと)。そして2018年3月に消費者庁が法案を提出した段階では、霊感商法はこの改正案に入っていませんでした。


衆議院HPで、提出段階の法案が見られますが、そこで掲げられたのは以下の2点です。
三 当該消費者が、社会生活上の経験が乏しいことから、次に掲げる事項に対する願望の実現に過大な不安を抱いていることを知りながら、その不安をあおり、裏付けとなる合理的な根拠がある場合その他の正当な理由がある場合でないのに、物品、権利、役務その他の当該消費者契約の目的となるものが当該願望を実現するために必要である旨を告げること。
 イ 進学、就職、結婚、生計その他の社会生活上の重要な事項
 ロ 容姿、体型その他の身体の特徴又は状況に関する重要な事項
四 当該消費者が、社会生活上の経験が乏しいことから、当該消費者契約の締結について勧誘を行う者に対して恋愛感情その他の好意の感情を抱き、かつ、当該勧誘を行う者も当該消費者に対して同様の感情を抱いているものと誤信していることを知りながら、これに乗じ、当該消費者契約を締結しなければ当該勧誘を行う者との関係が破綻することになる旨を告げること。
どこにも霊感という言葉はありません。
「社会生活上重要な事項」
「身体の特徴または状況に関する重要事項」
に関して不安を煽って商品を買わせることは違法であることが明文化されましたが、先祖がどうのだの、地獄がどうのだの、そういう霊感商法に関しては言及がありません。


しかし、2018年5月11日の衆議院本会議で、国民民主党の西岡秀子がこのような質問をします。

 この改正の趣旨は評価するものでございますが、第四条三項に社会生活上の経験が乏しいという文言が入ったことにより、若年者を意識した規定と捉えられるおそれがあり、霊感商法等の事例において、高齢者などの救済に規制的に働くおそれがあると考えます。

ここで初めて霊感商法の話が上がり、法務大臣の福井照

霊感商法等の悪徳事業者による消費者被害については、勧誘の態様に特殊性があり、通常の社会生活上の経験を積んできた消費者であっても、一般的には本要件に該当するものと考えております。

と答えます。これにより、自民、立憲、国民、公明、無会、共産、維新の7会派合同で、5月23日に修正案が提出されます。ここでようやく法律にはっきりと「霊感」という言葉が入ります。

六 当該消費者に対し、霊感その他の合理的に実証することが困難な特別な能力による知見として、そのままでは当該消費者に重大な不利益を与える事態が生ずる旨を示してその不安をあおり、当該消費者契約を締結することにより確実にその重大な不利益を回避することができる旨を告げること。

この法改正における霊感商法への言及は、野党の質問をきっかけに、国会質疑を経て、後から加えられたものです。

国会でただの一度も「霊感商法」という言葉を発したことさえない安倍晋三


国会の議事録検索システムで「霊感商法」で検索すると、111件出てきます。

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「統一教会」では66件、「統一協会」では82件ヒットします。

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ところが、発言者を「安倍晋三」に限定すると、「霊感商法」でも「統一教会」でも「統一協会」でも、一件もヒットしません。


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安倍晋三は、国会で一度たりとも霊感商法について言及したことなんてないんですよ。もしも霊感商法を本当に狙い撃ちにしていたのなら、1回や2回は霊感商法についての言及があると思うんですけどねえ。

消費者契約法が実際に霊感商法に適用されたケースはゼロ


さらに言っておきますと、消費者契約法が霊感商法に適用されたケースはゼロです。


霊感商法取り消し権、活用した判例なし

2018年の消費者契約法改正で盛り込まれた霊感商法に関する被害を取り消せる権利(4条3項6号)について、同庁は「トラブルは最終的に民と民の関係で解決されるため、行政が件数を網羅することは困難」とした上で、2019年の施行以降、これまでの裁判例で、活用された例は確認できなかったと説明した。
これでど~~~~こが安倍晋三が霊感商法を激減させたんですかねえ。以上のように、安倍晋三が霊感商法を狙い撃ちにしたなんて主張は、100%完全に門田隆将の妄想以外の何物でもありません。


安倍晋三のおかげで統一教会の被害が減ったなんて事実は全く存在せず、都合のいい事だけ切り貼りした門田隆将の捏造した「偉大なる安倍様」神話にすぎません。


安倍晋三と統一教会のズブズブの事実を一切見ようとしない卑怯者


アーヴィングがユダヤ人虐殺へのヒトラーの関与を示す資料から目を背け、自分に都合の良さそうなものを都合のいいように解釈して「ヒトラーはユダヤ人虐殺を命じていない」「それどころか助けようとした」という妄想を導いたのと全く同じように、門田隆将は統一教会と安倍晋三のズブズブの関係を示す証拠から目を背け、自分に都合の良さそうなものを都合のいいように解釈して「安倍元総理は統一教会と対立していた」という妄想を導いています。こんなものはノンフィクション作家ではなく、神話作家と呼ぶべきです。その神話創作ぶりをもう少し見てみましょう。

ビデオメッセージから目を背ける卑怯な門田隆将


まず、誰もが知るズブズブの証拠。統一教会の集会に送った「韓鶴子総裁に敬意を表します」というビデオメッセージ。他にも2006年と今年の2回、祝電も送っています。

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これ一つとっても、安倍晋三が統一教会を嫌っていたとか、対立関係にあったなんてことは事実に反する妄想だと断言できます。


しかし、門田は、このビデオメッセージを必死に矮小化します。「元国連事務総長の潘基文に頼まれて、トランプと一緒に出したものだからセーフ」という意味不明な主張を繰り返しています。

もちろんこれも大嘘

まず、潘基文の依頼なんて事実が全く存在しない。これまた門田の妄想。安倍がビデオメッセージを送った「UPFジャパン」の代表である梶栗正義がNHKのインタビューにこのように経緯を説明しています。
そのイベントは、UPFインターナショナルが主催したオンラインによる国際会議です。これは2020年から約1年をかけ、朝鮮半島の平和のあり方が世界平和にいかに貢献できるのかというテーマで、世界の政治指導者・有識者の皆様で議論を積み重ねてきた成果としてオンラインで大会を行うというものでした。議論の中で、アメリカ共和党のポンペオ元国務長官やペンス元副大統領などからもメッセージをいただきました。その経緯について私から安倍元首相にご説明させていただく機会があり、「もしトランプ元大統領が出演することになれば、ぜひ安倍元首相にも出演をしていただきたい」とお願いをしました。実際にトランプ元大統領の出演が決まったことを受けて、UPFインターナショナル、そしてワシントンタイムズが正式に安倍元首相にレターを送り、これを受けられたということだと思います。
潘基文なんて言葉は一言も出てきません。トランプが出ることになったから自分も出ることにしたという経緯であり、潘基文から依頼されて他の多くの元首脳たちと共にメッセージを出したという門田の説明は完全に虚偽です。


それに、仮に潘基文から依頼されたとして、それが何だと言うのでしょう? もしも本当に安倍晋三が統一教会を狙い撃ちするほど統一教会を嫌っていたのならば、もし潘基文から統一協会でのビデオメッセージを依頼されようが、断るはずではないですか。


もし潘基文やトランプらが統一教会のあくどさを知らずにビデオメッセージを送ろうとしているのなら、なぜそれを止めずに、一緒にビデオメッセージを出すという方向に行くのでしょう?


門田の主張は完全に破綻しています。論理的な思考力がこの男には欠如していると断じざるを得ません。

支援を依頼し、票の取りまとめまでしていた安倍晋三


さらに、安倍晋三は統一教会に支援を依頼し、票の取りまとめをしていたことが発覚しています。2016年の参院選の時には宮島善文に統一教会の組織票を回し、2022年には元安倍秘書の井上義行に票を回したことが、伊達忠一、宮島善文、井上義行らの証言から明らかになっています。この事実に反論している人は誰もいません。



他にも、2013年の参院選全国比例で初当選した安倍派の北村経夫に関しても、統一教会の内部文書に「首相からじきじきこの方(北村氏)を後援してほしいとの依頼」があったと書かれていたことも、ジャーナリストの鈴木エイト氏の取材で明らかになっています。



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一体どこをどうやれば、安倍晋三が統一教会を嫌い、統一教会を狙い撃ちしていたなんてことになるのでしょう?


他にも、統一教会との接点がある自民党議員がゴロゴロいることは周知のとおりです。

↓統一教会の会合に出席して称賛し「会の内容を安倍総理に早速報告したい」と述べる細田博之(安倍派)
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↓韓鶴子をマザームーンと呼ぶ山本朋広
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もしも安倍晋三が統一教会を嫌い、狙い撃ちしていたのであれば、こんなことには決してなっていなかったでしょう。


門田隆将は自分に都合の良さそうなものだけを自分に都合のいいように解釈して、自分に都合のいい歴史を捏造する典型的な歴史修正主義者です。



統一教会側も安倍晋三が大好き 


安倍晋三が統一教会とズブズブなだけでなく、統一教会側も安倍晋三が大好きだったことも疑う余地がありません。そうでなければそもそも選挙応援などしないでしょう。


統一教会の「関連団体」UPFジャパンの梶栗正義は、NHKのインタビューにこう答えています。
-安倍元首相を具体的に応援するようになったのはいつ頃からなのか、その理由について教えていただけますか。

梶栗氏 

自民党が政権復帰を果たした2012年頃から応援をさせていただいたと思います。理由は、安倍元首相の国家観、政治姿勢を高く評価したからです。

-関係はずっと続いていたと。

梶栗氏

先方がどのような認識をしておられたかわかりませんが、後援会活動の中で、私たちの会員の皆さんがそれなりの役割を果たしたのではないか、と思っています。
統一教会の機関紙にも、安倍晋三は何度も表紙で登場。

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そして、安倍晋三の死後に行われた統一教会の集会では、盛大な追悼式典。

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門田隆将は安倍晋三と統一教会のズブズブの関係を必死に否定しますが、どこをどう見ても、相思相愛のズブズブの関係だったと言う他ありません。


「統一教会批判の目的は安倍つぶしだ」という矛盾


門田隆将は、統一教会追及を批判し、この真の狙いは安倍つぶしだと主張します。

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あれれ? おかしいですよね。門田の主張によれば、安倍晋三と統一教会は対立していたはずなんですから、統一教会追及が安倍つぶしになるわけがない。安倍晋三が統一教会と戦ってきたなら、自民党や安倍派には追い風になるはずじゃないですか。


それにもかかわらず、統一教会追及が安倍つぶしになるとは、いったいどういうことなのでしょう。統一教会追及が安倍つぶしになるということは、安倍晋三と統一教会がズブズブだったと認めることになると思うのですが、この男はそんなことには気が付かないようです。


結局こいつには論理的な思考力なんてないんです。その場その場で、自分に都合のいいように事実を捻じ曲げる。この男の言うことは何の価値もないゴミだと断言せざるを得ません。



デマと妄想だけの門田隆将


過去の門田の主張を見ても、万事このような感じです。


すなわち、自分に都合の悪いものは見ず、自分に都合の良さそうなものを都合のいいように解釈して、自分に都合の良い結論を導き出す。本人はそれを信じ込んでいるから、デマを吐いている自覚がゼロ。


例えば、「グレタ・トゥーンベリは中国から支援を受けていて中国寄りの発言をしている」という妄想を持っている門田は、彼女がスピーチで一言日本について触れただけで、
「中国より日本の方が憎いらしい」
「スポンサーと噂される中国に肩入れ」
と彼女をけなしました。



しかし、同スピーチで、実際には彼女は「中国、アメリカ、ロシア、日本など世界の排出量上位10カ国だけで、世界の全排出量の70%を輩出している」と発言しており、中国についてもちゃんと触れていました。ですが、門田隆将という男は、自分に都合のいい結論に合わせるため、彼女が中国にも言及している事実には一切目を向けません。


愛知県知事リコール問題の時には、不正署名をした人物をスパイ扱いしました。もちろん一切何の根拠もない妄想です。




米国大統領選挙の時も、ネットの不正選挙疑惑を鵜呑みにしてばらまき、議会襲撃に関しては「バイデンが不正したからいけない」「トランプは暴動を煽っていない」と主張し続けました。





霊感商法被害額にしても、消費者契約法などの法律にしても、自分に都合の良さそうなところを切り取ってきて、自分に都合がいいように解釈して、「安倍晋三様は統一教会と戦ってらっしゃった正義の人」という神話を作り出します。その一方で、安倍晋三が統一教会に祝電やビデオメッセージを送ったり、組織票の差配をしていたことは無視するか歪曲するかします。


本人は嘘を吐いている自覚はゼロのでしょう。自分の結論に合わせて、都合のいいように資料を切り貼りして、間を妄想で埋めるという作業を、この男は問題だとまるで思っていないのです。ノンフィクション作家が聞いて呆れます。


しかし、アーヴィングのような男によって、アメリカの2割がホロコースト否定論を受け入れてしまったように、門田隆将のような男を放っておくと、歴史は捻じ曲げられてしまいます。だからどんなに面倒でも、間違っていることは間違っているとちゃんと言わなければなりません。


教祖を決して否定しない信者としての門田隆将


門田隆将の安倍晋三への傾倒ぶりは尋常ではなく、安倍晋三が殺されたとき、「日本が終わる」とまで思ったそうです。この男にとって、「日本=安倍」だったのです。だからこの男の脳内では「反安倍=反日」であり、決して許されないことなのです。

それほどまでに安倍晋三に傾倒していた門田隆将にとって、安倍批判は日本批判であり、門田隆将のアイデンティティーに関わる大問題です。「安倍=日本」になっている門田からしたら、安倍晋三は批判してはいけない存在。教祖様を決して悪く言わない信者のように、とにかく安倍晋三を擁護しようとします。


「安倍晋三様は悪くない」

「安倍晋三様は偉大なる総理大臣」


そういう結論を出すために、事実をいくらでも平然と歪曲します。門田隆将と言う男は、そういう男です。


門田隆将という男がやっていることは、事実を伝える作業ではありません。アーヴィングと同じく、自分の都合のいいように事実を歪曲し、人々に自分好みのデマをばら撒く犯罪的所業です。


今後もこの男は自分に都合のいいように事実を捻じ曲げ、デマを吐き続けるでしょう。


ですが、こんなデマと現実の区別もつかない男の言うことは、価値がないどころか害悪しかありません。


この男は自分に都合のいい事だけが事実であり、自分自身は嘘をついている自覚さえないというどうしようもない男です。


この男のやっていることはノンフィクションではなく、自分好みの神話を作る作業です。


事実ではなく、ただ自分が「信じたい」というだけの神話です。

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