<ざっくり言うと>
  • STAP細胞が突如トレンド入り。
  • しかし内容は6年半も前のいい加減な記事だった。
  • 小保方氏の手法では細胞の初期化は起きないことと、小保方氏の論文に画像の転用や切り貼りなどの不正があったことは疑いようがない。
  • 仮に今後誰かが細胞にストレスを与えることで細胞の初期化に成功しても、それは小保方氏が正しかったこともSTAP細胞が存在したことも意味しない。
  • 記事の日付ぐらい確かめよう。


2022年12月18日、突然「STAP細胞」がツイッターのトレンド入りしました。いったい何があったのかと思ったら、このツイートが原因のようです。

ツイッター上では「STAP細胞はやっぱりあった」とか「小保方さんかわいそう」とか「小保方さんを信じてました」とか「小保方さんは被害者」とか「アメリカが横取りした」とかいう言葉が駆け巡りました。


しかし、なんでこの人たち、記事の日付さえ確かめないんでしょう? このツイートの元はBusiness Journalなんですが、なんと2016年5月21日の記事です。今から6年半も前の記事なんです。



この記事を書いた上田眞実という人はSTAP細胞の存在を半ば盲目的に信じており、これまでにもSTAP関係でかなり問題がある記事をいくつも執筆しているようです。詳しいことは↓こちらのサイトで紹介されていますので、興味のある方はご一読ください。



今回突如話題になった6年前の記事で、上田眞実氏はこのように書いています。
 ハーバード大が特許を申請する研究内容の範囲は広く、細胞にストレスを与えて多能性が生じる方法のメカニズムに対する特許請求である。

 STAP細胞論文での小保方氏の実験担当部分「アーティクル」のプロトコルは「オレンジジュース程の酸性の液に細胞を浸すと細胞が初期化する」が有名だが、それ以外に細胞にストレスを与えるさまざまな方法が試されており、「アーティクル」でその成果を報告している。これは理研がSTAP細胞論文を発表した当初の「報道発表資料」にも明示してある。
これを上田氏は「STAP細胞の特許をハーバード大が申請」と書いて、あたかも小保方氏が正しかったかのようにミスリードしていますが、上田氏自身が書いている通り、これは「細胞にストレスを与えて多様性が生じる方法のメカニズムに対する特許申請」であって、「STAP細胞の特許」ではありません。


もともと細胞にストレスと与えることで多様性が生じる可能性自体は否定されておりません。理研の調査等で否定されたのは、あくまで小保方氏の行った方法での細胞の初期化です。仮に後々ハーバード大が細胞にストレスを与えることで細胞の初期化に成功したとしても、その手法が小保方氏と同じものでない限り、STAP細胞があったことにもならなければ、小保方氏が正しかったことにもなりません。


少なくとも、小保方氏の手法では細胞の初期化が起きないことと、小保方氏が研究不正をしたことの2点はもはや疑う余地がありません。本人も含めた世界中の追試で再現ができませんでしたし、彼女の論文には他の論文からの画像の流用や、写真の切り貼りなどが発覚しております。

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2022y12m18d_115302696
参照

ハーバード大学は2015年9月に、STAP細胞は再現不可能だったと結論付けています。



仮に今後誰かが細胞にストレスを与えることによる細胞初期化に成功したとしても、それはSTAP細胞があったことも、小保方氏が正しかったことも、小保方氏が被害者であったことも全く意味しません。超有名な研究不正で、ヘンドリック・シェーンの高温超伝導捏造事件がありますが、仮に今後高温超電導を誰かが実現したとしても、それはシェーンが正しかったことを全く証明しませんよね。それと同じです。



記事の日付ぐらい確かめよう


今回は6年も前のいい加減な記事がいきなりトレンド入りしたわけですが、このブログでは以前も似たことを紹介したことがあります。



iPS細胞でノーベル賞を受賞した山中伸弥教授が、小保方氏に「助けてあげたい」「自分の研究室に来てほしい」と言ったという記事で、突如ネット上でトレンド化し、山中教授を絶賛し、小保方氏を称賛し、理研を非難する言葉でネットが溢れました。


ところが、この山中氏の発言は2014年2月8日で、STAP細胞に疑義が生じる前のものでした。それがなぜか論文不正発覚後にネットで突如トレンド入りして、あたかも山中氏が渦中の小保方氏の正当性を信じて応援したかのようになってしまったんですね。


ネットで何かが話題になっても、最低限、記事の日付ぐらい確認しましょう。


なぜか「愛国」的な人たちは、STAP細胞の存在を信じようとし、STAP細胞を否定する人たちを非難しました。

↓STAPを盲目的に信じた愛国者様の一例

「日本が素晴らしい成果を成し遂げた」という愛国心が刺激されるからなんでしょうけれど、科学は客観的事実に基づくものであり、それを「愛国」のような思想的なことで捻じ曲げては決していけません。STAP細胞を信じるかどうかは、愛国心の有無ではなく、科学的な客観的な事実によって判断されなければなりません。


最後に一言言っておきます。


STAP細胞はありません。


追記


なんでこの人たちこんなにバカなの?
>>STAP細胞はあります >>それを日本の手柄にだけはされたくない勢力(世に出してほしくない勢力)により、
>>再現させないことで、もみ消したのではないか?
>>先日ハーバードがSTAP細胞の特許出願したよ >>シレっと米ハーバド大学がSTAP細胞特許を取得。 >>またも横盗り >>後にすぐハーバード大学がSTAP細胞で特許取得したことで、
>>小保方さんや日本に特許を取らせない為に、
>>相当の米国らからの圧力恫喝があったと推測できます。
>>ほんと山中教授○んでくれな。 >>本当の嘘つきは山中伸弥でした >>マスゴミの加担により多くの利権が失われました。
>>本当にあったことを未だマスゴミは報じておりません。
>>利権に潰されたのです
>>癌が無くなると困る輩によって…



記事の日付も確かめられないレベルのバカが、「ハーバードがSTAP細胞の特許を取得した」とか妄想して(そんな特許取ってない!)、「日本の手柄にされたくない勢力がもみ消した」とか陰謀論をまき散らす。本当にこいつら脳みそ腐ってんじゃねえの?


この救いがたいバカたちはSTAPをもみ消したなんて思ってるようだけど、発表前に揉み消すならまだしも、一度発表された科学成果をもみ消せるわけがない。こいつら「追試」って言葉さえ知らないんじゃないの? 世界中の研究機関が追試を行ったけどSTAPは再現できず、小保方氏自身も再現できず、なおかつ論文には明確な不正が発覚している。


「日本の手柄にされたくない勢力」なんてものがこの世のどこに存在するんだよ。「癌がなくなると困る輩によって」潰されたとかも、脳みそ壊れすぎ。癌はどうやったってなくならない。逆にSTAP細胞によって治療できるとなれば莫大な利益が得られるから世界中が群がって大競争になる。本当は実在するSTAP細胞を潰して誰が得するんだか。そしてなぜか山中教授を攻撃し始める。本当に脳みそ腐ってるだろ、こいつら。


どこどうやればこんな陰謀論を妄想できるバカが生まれるのか私には全く理解できませんが、このブログの読者はこんな異常な脳みそ腐った妄想に取りつかれないようにしてください。


科学的な事実よりも、「日本スゴイ」という願望を満たすことの方が大事な連中はただひたすら害毒です。

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