どなたが作った画像かわかりませんが、先日ネットでこのような画像を見ました。
まさにこの通り。ネットで手に入れた怪しげな情報をもとに、皆が知らない「真実」を知ったつもりになるのは危険です。
私はいつもこの手の話でアポロ11号を思い出します。今でも月面着陸は捏造だと思っている人がいますが、常識的に考えて、世界中の研究者がこぞって騙されるはずがないし(もし捏造ならソ連が徹底究明してアメリカをぼろくそ言ってるはず)、仮に捏造だとしても、常識的に考えて世界中の研究者が騙されているようなものを専門家じゃない人が見抜けるはずがないですよね。
「アポロは月に行っていない」
「相対性理論は間違っている」
「マクドナルドは猫の肉を使っている」
もちろんどれも大嘘なのですが、こういうことを聞くと、みんなが知らない真実を知ったようで優越感に浸れるため、ついつい信じてしまう人が後を絶ちません。
「皆は騙されているけど、オレは真実を知っている」
こう思ったとき、騙されているのは十中八九自分の方です。
これを肝に銘じておけば、バカなオカルトや疑似科学、愛国カルトに騙されるのを防げます。
さて、そういう「オレは真実を知っている」という思い込みで、逆に自分が騙されているという直近の例を一つお見せしましょう。
2014年06月
ヘイトスピーチの下劣さ:井上太郎の発言に見る差別の正体
このブログでは繰り返し繰り返し井上太郎の妄言を紹介していますが、彼は自分の脳内で構築された世界と現実世界をごっちゃにするのでたちが悪いです。今回はこんなことを言っていました。
(参照)
「日本民話を教えずに韓国民話を教えている」という嘘:木を見るな、森を見ろ
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- 嫌韓デマ
以前も言いましたが、愛国カルトは中国や韓国のことを意識するあまり、他の国の状況が目に見えないと言うことがよくあります(例)。中韓しか見えず、他国と比較することもなく中韓だけが特別だと思い込むのです。
具体的例を一つ上げましょう。小学校の国語の教科書で韓国の原作(正確には在日朝鮮人の原作)の物語が載っていることを問題視する声に、多数の賛同者がいました。
井上太郎の嫌韓デマ。大嘘の数字と、反日を求める異常心理
愛国カルトから重鎮のように扱われている井上太郎は、誰にでもすぐわかるようなデマを吐きます。数日前は、こんなデマを飛ばしていました。
(参照)
確証バイアスに気を付けろ:在日の凶悪犯罪は本当に多いのか
今回は、愛国カルトにかかわらず、嘘つきに騙されないための重要なポイントをご紹介します。「確証バイアス」です。
確証バイアスとは、個人の先入観に基づいて他者を観察し、自分に都合のいい情報だけを集めて、それにより自己の先入観を補強するという現象(wiki)のことです。
例えば、迷信深い人が、黒猫を見たとします。その日何か不幸なことがあったら、「黒猫を見たせいだ」と思い込んでしまうようなものが確証バイアスです。実際には黒猫を見ても不幸な目に合わなかった日や、黒猫を見てないのに不幸な目にあった日もあるはずなのですが、「黒猫」=「不幸」という概念が頭にあると、それを補強する情報ばかりが心に残ってしまうわけです。
黒猫程度なら大したことはありませんが、これが人種なんかになると、「偏見」や「差別」と呼ばれるようになります。例えば黒人が逮捕されると、白人も同じように逮捕されていても、「やっぱり黒人は怖い」と思ってしまうようなものですね。
愛国カルトの確証バイアスで多いものの一つは、外国人に対する確証バイアスです。特に激しいのが在日韓国朝鮮人に対する確証バイアスで、「凶悪犯罪の殆どは在日韓国朝鮮人によるもの」と思い込んでいる人も世の中にはいるのです。
「NHK内にKBSとCCTVがあるのは反日の証拠」というデマ 情報を広く手に入れて比較しよう
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